疑惑に巻き込まれて自民党を離党し、斡旋収賄の容疑で逮捕されてからは起訴事実を全面的に否認。その間437日にわたり勾留され検察側と対立してきたやり取りも克明に語られる。
本書で語られる著者の発言すべてが本当だとしたなら、この国にはれっきとした国策捜査が存在すると信じてやまないだろう。文中には、検察が罪はないが先に逮捕したと認めるシーンが出てくるのである。
さらには、佐藤優氏との出会いや外務省の内情、北方領土を巡る対ロシア外交の現実も語られる。ムネオ・バッシングに沸いていた当時を考え直させてくれる。(税別1700円)