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野球人気は健在! WBC視聴率が証明

 第3回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で、侍ジャパンは準決勝でプエルトリコに敗退し、3連覇を逃した。

 野球人気の低下が叫ばれる昨今だが、今大会で残されたテレビ視聴率は、潜在的な野球人気が健在であることを証明した。

 今大会の視聴率(以下、すべて関東地区)は、1次ラウンドのブラジル戦(テレビ朝日系列=3月2日午後7時〜10時39分)=25.4%、中国戦(テレビ朝日系列=同3日午後7時〜10時14分)=23.2%、キューバ戦(TBS系列=同6日午後7時44分〜10時49分)=22.8%。

 2次ラウンドは台湾戦(テレビ朝日系列「報道ステーション」枠内=同8日午後9時54分〜11時48分)=33.0%、オランダ戦(TBS系列=10日午後7時34分〜10時4分)34.4%、オランダ戦(TBS系列=12日午後7時53分〜10時48分)=30.4%で、全試合で30%超え。

 準決勝のプエルトリコ戦(TBS系列=18日午前10時58分〜午後1時44分)=20.3%だったが、平日の午前から昼過ぎという時間帯を考えれば上々。これが土日祝日であれば、大きく跳ね上がっていたのは間違いないだろう。

 前大会(09年)の視聴率は第1ラウンドの中国戦(テレビ朝日系列=3月5日午後6時42分〜9時54分)=28.2%、韓国戦(テレビ朝日系列=同7日午後6時55分〜10時14分)=37.8%、韓国戦(テレビ朝日系列=同9日午後6時34分〜9時54分)=33.6%。

 第2ラウンドのキューバ戦(TBS系列=同16日午前6時〜8時30分)=24.6%、韓国戦(TBS系列=同18日午後0時5分〜3時35分)=21.2%、キューバ戦(TBS系列=同19日午後0時5分〜3時37分)=20.2%、韓国戦(TBS系列=20日午前10時5分〜午後1時54分)=40.1%(※注1)。

 準決勝の米国戦(TBS系列=同23日午前9時5分〜午後0時26分)=28.7%、決勝の韓国戦(TBS系列=同24日午前10時35分〜午後2時48分)=36.4%(※注2)で、今大会の視聴率は前大会より若干下がった感もある。

 ただ、現在はすべての番組の視聴率自体が下がっている状況下である。ましてや、今大会はCS放送・Jスポーツが日本戦全試合を地上波と同時に生中継している。スカパーやケーブルテレビの普及率は、4年前より高い。CSは地上波と違って、CMが少ないため、本当に野球が好きな層はJスポーツで見た可能性も高く、それを考慮すれば、今大会の地上波の視聴率は上出来だろう。

 巨人の公式戦の視聴率は2ケタを獲れないことも多くなったが、クライマックスシリーズ、日本シリーズやWBCへの関心は依然高く、まだまだ野球人気は健在といえよう。

(※注1…午後1時54分〜2時=40.2%)
(※注2…午後2時48分〜2時54分=37.6%)
(落合一郎)

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