一方で、ここ1ヶ月ほど浅草キッドの水道橋博士、ナインティナインの岡村隆史、爆笑問題の太田光の3者間で続いている「舌戦バトル」の行方にも注目が集まったのも確かだろう。
1月18日に開かれた博士のライブに岡村が出演し、両者は長年の誤解を解いた。しかし太田が両者の確執をあおり事態がこじれていたのだ。その後、太田夫人で所属事務所タイタン社長の太田光代氏から挨拶状が岡村のもとに届いたことで解決したかに見えた。実際、2月22日深夜放送の『岡村隆史のオールナイトニッポン』(ニッポン放送系)においても岡村は、バトルからの「一抜け」を宣言していた。
2月27日深夜の放送でもこの件には触れられなかったが、番組冒頭に田中が「田中裕二です。水道橋博士の友達の、お茶の水博士です…」と話し始めた。太田がトイレに行っていたようで、生放送にギリギリ間に合わなかったのだ。
すっかり収まったかに見える騒動を、あろうことか田中は蒸し返そうとしたのである。爆笑問題と浅草キッドの不仲が噂されるきっかけとなった、1990年の『爆笑問題のオールナイトニッポン』(同)への博士の殴り込みも田中の「あおり」から始まったと言われる。
暴走キャラの太田に対して田中は冷静沈着にツッコミを入れる人間といったイメージがあるが、長らく2人をそばで見てきた伊集院光いわく「太田さんは変人、田中さんはバケモノ」なる評価もある。これは、爆笑問題が事務所の独立騒動で芸能界の仕事を干されていた時に、草野球で一緒になった田中が「毎日野球ができるから楽しい」と何の悩みも抱えていなかったエピソードに端を発する。
ラジオのオープニングトークにおいて太田は、元SMAPの草なぎ剛を主演に据えた映画『光へ、 航る』のエピソードを披露していたが、冒頭の田中の一言を耳にしていならば、太田は博士、岡村に対し毒舌を吐いていたのではないか。はからずも田中の怪物ぶりが露呈した瞬間だった。