大西議員は去年11月、秘書が業務中にスピード違反した際に発生した違反金1万2000円を「備品・消耗品費」として政治資金から愛知県警に納付していた。政治資金が個人の「違反金」として使用されるなど言語道断で、国民を愚弄としていると言わざるを得ない行動だ。
この不適切支出について、大西議員の事務所は「経験の浅い担当者の判断で支出してしまった。会計責任者も気が付かなかった」と故意を否定。そして、認めてしまった理由については、「業務中の交通違反ということで政治資金から支出してしまった」「知識不足による単純ミス」などと説明している。なお、大西議員は不適切な処理だったとして、27日夜に愛知県選挙管理委員会に訂正を申し出、28日に受理された。
政治資金の不正支出は国会議員・地方議員問わず蔓延しており、たびたび問題となっている。記憶に新しいところでは、元兵庫県議が日帰り出張をしたなどと嘘の収支報告書を県議会に提出し、政務活動費をだまし取っていた事件が上げられる。
また、地球5周分のガソリン代を支出した衆院議員や、架空発注を繰り返し不正受給した元神戸市議など不祥事は数多く発生。逮捕されその職務を追われた人物もいるが、大西議員のように「訂正」をしてお咎め無しというケースも多い。
大西議員の「交通違反金を政務活動費から支出」に、ネットユーザーの怒りは爆発。「ミスな訳がない」「他人の金だからじゃぶじゃぶ使っている」「反則金が経費になると考えているなら、基本的な知識がない」「故意に決まっている」など、「故意」を指摘する声が多数上がっている。なお、大西議員は不正発覚後自身のTwitterに鍵を掛け、情報を一切発信していない。
次々と発覚する政務活動費の不正受給問題。故意であろうとなかろうと、政務活動費には国民の血税が含まれる。ミスがあった場合は厳しい処分を受けるようなシステムを構築する必要があるのだが、立場と特権を守りたい議員には「できない話」なのかもしれない。