菅井さんは1973年の『必殺仕置人』から、藤田まこと演じる中村主水の姑・中村せん役で必殺シリーズに出演。菅井さんの発する「婿殿!」の一言は流行語にもなった。
「菅井さんは、演技プランを何通りも持っておられて、作品のことを本当に真剣に考えていました。映画監督ができるのではないかというほど、シナリオを読み込んでいましたし、作品全体のことを見通すことができる、貴重な女優でした」(演出家)
新人の俳優がいると、わざと無視したり、嫌みを言って度胸試しをする。そこで耐えてきた俳優には「一流」とみなして優しく接したとも。
SNSでは「嫁いびりの名場面が印象的でした」「菅井さんに匹敵する味のある役者が少なくなった」「必殺シリーズを再放送してほしい」「長生きして幸せな役者人生だったでしょうね」。ご冥福をお祈りします」などと書き込みが広がった。
「特に追悼番組の企画などは聞いていませんが、誰にでも印象が残る役者だったので、菅井さんをよく知る役者たちが集まって追悼パーティーを行うと思います。顔の広い方でしたので、相当な数が集まるのではないかと思いますよ」(同)
亡くなる直前まで「もう1作出たい」と周囲に漏らしていたという生粋の役者。菅井さんの死を惜しむ声は実に多い。