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日大問題第3R チア女子部員「パワハラ」刑事告訴の最終手段

「アメフトの次はチア!?」

 世間がそう呆れた日本大学の応援チアリーディング部(愛称=ディッパーズ)のパワハラ問題が新たな局面を迎えた。被害女子学生側が“2枚目の告発状”をマスコミ各社に配布したのだ。この告発が『逮捕Xデー』を前倒しさせそうだ。
「(当該の女性監督の)解任はマスコミで知りました」
「(日大は)近く調査をまとめて発表すると言っていましたが、私たちには連絡もくれないのか?」

 騒動が明るみに出たのは、8月9日。被害女子学生側は、埒が明かないと思ったのだろう。チア部の大野美幸監督から受けたパワハラに加え、その後の日大側のおざなりな対応を告発。大学は同日に大野監督の解任を発表したが、何も解決されていなかったのだ。
「アメフト部の悪質タックル事件で対応の拙さを指摘され、相当こたえています。だから、即日解雇という迅速な動きを見せたんですが、肝心の中身が伴っていませんでした。騒動に関してはもちろんですが、2度も続けての対応の拙さに学生の父母からの抗議が寄せられました。生徒を送り出した全国の高校からも『抗議に近い問い合わせ』が殺到しています」(大学関係者)

 今年2月、大雪の日のこと。大学事務員が当該女子学生に代わって、大野監督に練習の有無を電話で確認したという。「中止」の連絡が遅れたのだが、その後、大野監督はその女子学生を誹謗する言動を続け、部内のイジメまで引き起こし、女子学生は精神的に追い込まれてしまった。
「チア部員の女の子がよく泣いているんです。同じ子かどうかは分からないけど、ディッパーズが厳しいのは有名で、仲間同士なのに何かあると責められて、『すさんでる』ってみんなで話してました」
 本誌記者が直撃した男子日大生の証言だ。

 「大学が恐れているのは、その女子学生による刑事告訴なんです。ストレス障害の診断書が提出されれば、刑法に問われるかもしれません。女子学生の名誉回復、再発防止を最優先に考えねばならないのに、そういう発想になること事態、教育機関として疑問です」(日大関係者)

 ダンマリを決め込んだままの田中英壽理事長(71)も問題だ。
「警視庁は近く、アメフトの危険タックルを犯した学生から話を聞きます」(社会部記者)
 危険タックルを指示した疑いのある内田正人前監督(63)、井上奨前コーチ(29)の事情聴取を、警視庁は任意ではあるがすでに開始している。傷害罪の共謀共同正犯、教唆に当たる可能性があるのか、今後も話を聞いていくが、実際にタックルを行った学生からの聴取は最終的な裏付けになると思われる。
「危機管理学部には警視庁OBもいます。任意聴取の流れは早い時期に把握していたと見るべきです。臨時理事会で内田、井上両氏を懲戒解雇に処したのは、現職の日大職員が逮捕されるのを防ぐためでしょう」(同)
 女子学生の出方次第では、「チア部の大野監督も」(同)ということになる。

田中理事長の責任を問う声

 また、田中理事長は大学のHPで「学生ファーストの理念に立ち返って」と題した声明を発表したが、これに納得した関係者は少ない。組織のトップである理事長も監督責任を問われそうだ。
「チア部の被害学生がどこまで追及するつもりなのか。相談の対応に当たったのは、当時、保健体育審議会の事務局長だった内田氏です。組織ぐるみとなれば、田中理事長にも火の粉が及ぶでしょうし、捜査当局からすれば内部情報も聞きやすくなります」(同)

 学内には、他にも田中理事長の責任を問う声が出ている。反社会的勢力との交際発覚で日本ボクシング連盟終身会長の座を追われた山根明氏(78)を客員教授に招いたのは当の田中理事長だ。すでに教授職を解かれてはいるが、一連の学内騒動を指し「理事長だけ無傷というのはおかしい」と、首を傾げているそうだ。
 前出の大学関係者によれば、この女子学生は、関係者と話し合い、元の大学生活を取り戻すつもりだったという。それを台なしにしたのは大学側で、当時対応していた内田氏は「監督とよく話し合ってください」と言ったものの、「そういう機会と場所を提供してください」と被害女子学生側が懇願すると、「そんな場所はない!」と突っぱねたそうだ。

 「実は2月15日の夜、大野監督は女子学生の家へ謝罪に訪れています。『感情的になってしまった』と頭を下げたそうです。虚偽発言の訂正などを求めたら、はぐらかされましたが…。ただ、大野監督の高校指導者時代を聞くと評判がいいんです。人が変わったのかな?」(チア部を知る1人)

 日大側へは「対応した体裁だけ」「組織的にナアナアで終わらそうとしている」の声もよく聞かれた。
 そういう組織に熱血女子監督も染まってしまったとすれば、トップ・田中理事長の責任は重い。

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