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書評 「大作家“ろくでなし”列伝 名作99篇で読む大人の痛みと歓び」福田和也著、ワニプラス

 ドストエフスキー、川端康成、志賀直哉といえば教科書にも載る偉大な作家。実際に作品を読んだ人も少なくないだろう。本書は、奇異で破天荒な作家の人生から学ぶ「大人のための文学案内」だ。

 誰でも名前を聞いたことのある24人の作家が取り上げられている。たとえば川端康成については「伊豆の旅館で『伊豆の踊り子』を執筆中、まだ作家でもなかったのに宿賃を払わないまま一番よい部屋を占領し続けた」などと常識ばなれしたエピソードが披露されている。

 その“ろくでなし”具合には驚かされるばかりだが、文芸評論家である著者は、そうしたパーソナリティーがあったからこそ名作は生まれたと援護する。
 作品からはうかがい知ることのできない大作家の本性。読後にぐっと親近感が増すほか、明日の自分にも自信が持てるはずだ。(税別800円)

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