全国から見学者が集まるような場所以外にも、各地で、イルミネーションが人々の目を楽しませている。都内にある、そんな彩りをご紹介したい。
【丸の内ブリックスクエア】
丸の内ブリックスクエアは、ファッションや雑貨の店、厳選されたレストランなどが集まる商業ゾーン。明治・大正期の姿を再現したレンガ造りの建物で、昨年、オフィス街にオープンし、にぎわっている。現在、明治期のガス灯がともる広場で、「丸の内ブリックスクエア・イルミネーション」が開催されている。テラス席付近には、レトロなストーブも設置され、来場者を暖めている。
【JR有楽町駅前】
JR有楽町駅は、周辺にデパートや施設が集まり、銀座への入り口にもなっている。そのJR有楽町駅の前もさまざまなイルミネーションで彩られている。駅前にある建物では、屋上から生け垣まで全体が飾られ、多くの人が足を止めている。なかには、記念撮影をする人もおり、銀座で休日を過ごした人の思い出の一ページとなっている。
【日比谷公園】
日比谷公園は、官庁街や皇居に隣接する場所にある。園内には、花壇や並木もあり、四季をとおして見物客が絶えない。日比谷公園にある「大噴水」は、公園のシンボル的存在である。清掃日をのぞく毎日、午前8時から午後9時まで、28分周期で稼働している。夜間は赤、青、緑、黄色などの幻想的な照明で彩られる。
紹介した以外にも、ホテルや施設、店舗をはじめとし、各所で冬の夜が飾られている。どのイルミネーションも、趣向を凝らし、人々に憩いと安らぎを与えている。
最後に、都内のある場所を紹介したい。そこは、閑静な住宅街の一角にある。外壁に、白と紫で、ツリーをかたどったイルミネーションをともしている。周りを見渡したが、看板などはない。夜なので取材は控えたが、一般家庭と考えてよいだろう。おそらくは、住人が家の中からイルミネーションを楽しむことはできない。しかし、それでも、夜の街に静かな光をともしている。
街を飾り、人々の心に光を届けたい、その心がなによりも暖かい。(竹内みちまろ)