栃木県警機動捜査隊の女性巡査部長(42)が、JR日光線・今市駅(同県日光市平ケ崎)に併設された公衆トイレに、実弾入りの拳銃などを置き忘れたのだ。
県警によると、巡査部長は駅周辺を捜査中だった10月31日午後5時10分頃、今市駅のトイレで用を足した。
その際、拳銃などが装着されたベルトごと外し、トイレ個室内のフックに掛けた。巡査部長はスッキリした後、そのまま立ち去り、実弾入り拳銃、手錠、特殊警棒をトイレに置き忘れた。
約10分後にトイレを利用した女性が発見し、駅を通じて今市署に届け出て返却された。拳銃などに使われた形跡はなかった。
巡査部長はトイレを出た後、部下の男性警察官と捜査車両でパトロールを再開したが、連絡が入るまで、忘れたことに気付かなかったという。巡査部長は調査に対し、「全く失念していた」などと話している。
県警では、拳銃は常に体から離すことなく、ベルトを外した際も、肩などに掛けておくように指導していたという。
同隊の設楽照夫機動捜査隊長は「拳銃などを置き忘れることはあってはならないことであり、指導を徹底し、再発防止に努める」とコメントしている。
幸い、拳銃が持ち去られて使用されるようなことがなかったからいいものの、警察官が公衆トイレに拳銃を忘れるなど、絶対にあってはならないことだ。
(蔵元英二)