警視庁保安課は7月14日までに、自身の女性器の3Dデータを配布したとして、わいせつ電磁的記録頒布の疑いで、「ろくでなし子」のペンネームで活動する自称芸術家の女(42=東京都世田谷区)を逮捕した。逮捕容疑は今年3月20日、インターネットを通じて、自身の局部の3Dデータを、香川県の男性会社員(30)に配った疑い。
同課では、3Dプリンターに入力すると、石こうなどで形状を再現できるとして、わいせつ物に当たると判断した。3Dデータをわいせつ物と認定して、立件するのは全国で初めて。
3Dプリンターは複雑な形の物体を簡単に作れ、5月には神奈川県川崎市の元大学職員の男が、海外のサイトからデータを入手し、殺傷能力のある拳銃を製造したとして、銃刀法違反の疑いで逮捕、起訴され、6月に武器等製造法違反(無許可鉄砲製造)の疑いで再逮捕された例がある。
「そのものの画像ではなく、警察がわいせつと認めたことに納得がいかない。私にとっては手足と一緒で、わいせつ物とは思えない」と、女は容疑を否認しているという。
女は、女性器を型どったボートをつくるため、自身のホームページを通じて、資金を募っており、募金をした人に“お礼”としてデータを提供したとみられる。この男性は3000円募金しており、全国から約100万円も集まったという。
変わった芸術家がいるものだが、それに共鳴する賛同者も多数いるとは驚きだ。
(蔵元英二)