今シーズン44試合(チーム4位)に登板し、「3勝4敗・3ホールド1セーブ・防御率3.11」といった成績をマークした祖父江。5月3日から約1カ月間一軍登録を抹消されていた時期もあったが、6月2日に再昇格を果たして以降はシーズン終盤までチームのブルペンを支え続けた。
しかし、報道によると球団フロントは契約更改の席で祖父江に対し、今シーズンの年俸2900万円(推定)からのダウンを提示。自身の希望額とかなりの開きがあったためか、祖父江は「一度持ち帰って気持ちの整理をしたい」と契約更改を保留し、あらかじめ設けられていた会見場にも姿を見せなかったという。
また、報道の中では取材に応じた加藤宏幸球団代表の言葉も併せて伝えられている。これによると、加藤代表は評価理由については明言していないが、「考え方に差があった」と球団側の提示額と祖父江の希望額に開きがあったことを示唆。
また、過去の登板数(プロ6年間で263登板)も考慮した査定を求めた祖父江に対し、「評価はするが査定には反映されない。過去のシーズンも含めた評価をしてほしいならFA権を取ってほしい」といった旨の返答をしたという。
今回の一件を受け、ネット上のファンからは「この成績で年俸ダウンって球団は何を考えているんだ」、「査定がおかしい、渋いとか厳しいとかのレベルじゃない」、「フロントがこんな態度だからいつまで経ってもBクラスなんだよ」と批判が噴出。
同時に、「球団トップとは思えないような最低の発言」、「選手に対するリスペクトが少しも感じられない」、「冷遇に文句あるならFAで出ていけってことか?ふざけるのもいい加減にしろ」といった、加藤代表への反発の声も数多く寄せられている。
「今回渦中の人となっている祖父江は、昨シーズンも『51試合・2勝2敗17ホールド・防御率3.14』という成績を残しながら、一軍登録を2回抹消されたことも影響したのか年俸を現状維持にされるという憂き目に遭っています。球団が何に重きをおいて祖父江を査定しているのかは不明ですが、いずれにせよもう少し納得のいく説明が求められているのではないでしょうか」(野球ライター)
カブス・ダルビッシュ有も自身のツイッターで「評価基準を知りたい」と疑問を呈している今回の一件。今後の交渉で、球団側が祖父江への評価を改めることはあるのだろうか。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
ダルビッシュ有の公式ツイッターより
https://twitter.com/faridyu