この作品は、98年の第71回米国アカデミー賞で7部門にノミネートされ、そのうち主演男優賞、作曲賞、外国語映画賞の3部門を受賞したイタリア映画です。そして俳優のロベルト・ベニーニが監督、脚本、主演を担当しました。
作品は極限状態の中でも家族愛を忘れず生涯を送る男性の物語です。
時代は1937年の第2次世界大戦中。主人公のユダヤ系イタリア人グイドは、北イタリアの田舎町にやってきます。そこで出会った小学校の美人教師ドーラに一目惚れをします。
しかしドーラには婚約者がいます。でもグイドの饒舌とユーモアたっぷりな行動でいつしかドーラは心を引かれていきます。
そしてドーラの婚約パーティーの日、グイドはドーラを連れ去ってしまいます…。この連れ去る時の登場が馬です。参加者みんなが何かのイベントが始まるのかと拍手にて見送ってしまうほどの見事なパフォーマンスだったのです。
そして2人は結ばれ、一人息子のジョズエにも恵まれ幸せな生活を送ります。ところがある日、グイドとジョズエ、それに叔父のジオはナチス・ドイツにより強制収容所に送られてしまいます。
妻のドーラは、その時偶然にも出かけていましたが、3人の後を追い収容所行きの電車に乗り込みました。もちろん収容所の敷地は一緒でも会える可能性はありません。グイドは不安がる息子ジョズエに様々な励ましの“嘘”を言い続けます。
「これはゲームなのだ…得点が一番だった人には本物の戦車が貰える」とか…。またグイドは放送室に忍び込み、妻へのメッセージを送ります。家族に対する凄くわかりやすい愛情表現を極限状態の中でグイドはやっていくのです。
愛情の表現方法は人それぞれです。あくまでも個人的な意見ですが、私はわかりやすく伝える方法が好きです。
体全体を使い求愛のポーズをとる動物だっています。だから思いがあっても伝わっていなければ思っていないのと一緒です。
「いつかはわかってくれる」と言うのもいいのですが、「今の積み重ねを大切に…」というように頭と体を使って行きましょう。
<作品プロフィール>
監督/ロベルト・ベニーニ
キャスト/ロベルト・ベニーニ ニコレッタ・ブラスキ ジョルジオ・カンタリーニ
<プロフィール>
西田隆維【にしだ たかゆき】1977年4月26日生 180センチ 60.5キロ
陸上超距離選手として駒澤大→エスビー食品→JALグランドサービスで活躍。駒大時代は4年連続「箱根駅伝」に出場、4年時の00年には9区で区間新を樹立。駒大初優勝に大きく貢献する。01年、別府大分毎日マラソンで優勝、同年開催された『エドモントン世界陸上』日本代表に選出される(結果は9位)。
09年2月、現役を引退、俳優に転向する。10年5月、舞台『夢二』(もじろう役)でデビュー。ランニングチーム『Air Run Tokyo』のコーチも務めている。