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貴重な古墳から「骨壺」を盗んだ中学生【衝撃の未成年犯罪事件簿】

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 日本の重要な歴史的文化財である「古墳」。中でも奈良県生駒郡斑鳩町の藤ノ木古墳は、昭和末期に三度にわたる発掘調査が行われ、精巧で豪華な金銅製馬具が出土するなど大きく注目された。だが、有名になった悲劇故か、平成時代に入ってから藤ノ木古墳はいたずら目的による盗難被害に遭っている。

 1995年(平成7年)11月、藤ノ木古墳に納められていた被葬者の骨壺が何者かによって盗まれる事件が発生した。当時、藤ノ木古墳は調査がほとんど終わっており、定期的に監視する人員が居なかったことで、侵入を許してしまったらしい。

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 また、石室入り口を覆っていた扉の錠は乱暴に引きちぎられており、盗まれた物も世間的にはあまり価値のない遺骨の入った骨壺だけ、という奇妙な状態であった。「いったい誰が骨壺を盗んだんだ…?」と関係者は首を傾げていたという。

 しばらくして犯人が捕まった。骨壺を盗んだのは、大阪市八尾市の中学生3人組であったという。3人組の1人は幼い頃から古墳に興味があり、ほか2人を誘う形で古墳の中に侵入。「記念に何か持って帰ろう」と持参したドライバーや金槌、拾った釘を使い、石室を破壊。高価な副葬品は全て発掘された後であり、3人は仕方なく骨壺を持って帰る事にしたという。

 いたずら目的であっても3人の行為は立派な遺跡破壊であり、管理責任者は「まさか子どもの仕業だとは思わなかった」「遺跡を破壊し盗むのはやりすぎだ」と怒っていた一方、「子どもがあの暗い石室の中を進めたのは凄い度胸だ。よほど遺跡に興味があったのだろう」とコメントしている。

 また、地元の教育長は「学校でも文化財を大切にする気持ちを教えて貰いたい」と訴えており、地元・斑鳩町の公式HPでは現在も「史跡藤ノ木古墳石棺き損事件は、斑鳩町のみならず全国に対して、文化財保護の面だけでなく、各方面に衝撃を与えました」と盗難事件があった事を忘れずに記載している。

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