『鳥人間コンテスト』は読売テレビ主催の大会で、個人や大学サークルが自作の人力飛行機を制作。琵琶湖に作られた特設ステージから飛行させ飛距離を競うというものである。
第1回大会は1977(昭和52)年と40年以上の歴史を持つ由緒ある大会だが、それなりにハプニングも多い。2022年8月31日の第44回では、とあるチームの補助のメンバーが飛行機を後ろから押して助走をつける際、勢い余って滑走路から落下してしまう映像が流れた。
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『鳥人間コンテスト』は安全への配慮から、いかなる理由があろうとも補助のメンバーが湖に落ちると即失格というルールがあるため、このチームは失格になってしまっていた。
その模様は衝撃的でネットでは「人が落ちた?」「放送事故では?」と大きな話題になったのだ。
なお、近年の『鳥人間コンテスト』でも「メンバーの落下事故」が大きな問題となったことがある。
2018年に行われた第41回大会では、ある大学のサークルの補助員がテイクオフの際、プラットフォームから足を滑らせてしまい湖に落下。即失格となったのだが、なんとこの大学サークルはこのフライトで当時の学生チームの最長飛行記録を更新していたのである。
落下事故さえなければ優勝は間違いなしだったためネットでは「かわいそう」という声が相次いだ。同時に、当日は悪天候でプラットフォームが濡れて滑りやすくなっていたため「主催側も滑らないよう配慮すべきでは?」「想定できる事故なんだから考えてほしい」とネット上で激しい議論となったのだ。
もちろん補助員の落下がルール上、問題なしになってしまえばギリギリまで助走を手助けすることが可能になり、記録が伸びることは明白。そのため安全性の面からも今後、ルールが改正される可能性は低い。ただ、そろそろ何かしらの対策は必要なのではないだろうか?