90年代は若い世代のとんねるずブームもあり、宜保タカ子は本家・宜保愛子を超えるほどの人気を博し、特番が作られたこともある。
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そんな宜保タカ子だが、あまりに「悪ふざけ」が過ぎた内容が新聞紙上を揺るがす大問題に発展した事件があった。
1993年(平成5年)12月30日放送の『とんねるずのみなさんのおかげです年末特大スペシャル』にて、宜保タカ子が案内する心霊ツアーロケ企画が放送された。
舞台に選ばれたのは、富士山麓の青木ヶ原樹海(富士の樹海とも呼ばれる)にある「富士風穴」であった。平均気温は3度で、夏でも溶けない氷柱や溶岩棚などここでしか見られない風景は、国の天然記念物にも指定されている。
このロケで番組スタッフととんねるずは、洞窟の中でバンバンと爆竹を鳴らし、発泡スチロールの岩を転がし共演者を驚かせたり、年末番組という事で風穴内で出来立ての雑煮を食べるなど、やりたい放題を尽くしロケは大成功。『みなさんのおかげです』は年末特番を全うするという大役を果たした。だが、問題は放送後に発生した。
番組スタッフは当然、ロケの際には事前に山梨県側に撮影許可やロケ内容を伝えていたが、提出した入山許可申請書には「テレビ撮影 富士風穴周辺の樹海内」とだけ書かれており、メインの撮影場所であった天然記念物「富士風穴」に入り込んで爆竹を鳴らすことは一切伝えていなかったほか、放送後に番組スタッフが放置したゴミなどが風穴内に散乱しているのが見つかり、大問題となったのである。
一説によると、このロケに参加したスタッフは全員謹慎処分となり、『とんねるずのみなさんのおかげです』は放送が休止となり、1994年の4月~9月までは『ラスタとんねるず'94』という、とんねるずメインの別番組で繋いだという逸話がある。
結果的に、心霊現象より怖~い事態になってしまった「宜保タカ子」の恐怖ロケであった。