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巨人・小林のスタメン落ち、菅野の登板回避が原因ではない? 原監督が問題視した致命的プレーとは

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小林誠司

 「今日から」と「昨日まで」が交錯しているような一戦だった。

 6月9日の埼玉西武対巨人の試合は、緊急登板となった赤星優志が好投。結果的に4月17日以来となる白星(3勝目)を挙げた。赤星が同日の二軍戦に先発する予定で、早朝6時に起床し、午前中にファームの練習にも参加していた経緯は既報通りだが、こんな情報も聞かれた。

 「先発予定だった菅野智之の発熱、体調不良が確認されたのは昨夜。昨日の試合が終了した直後から、原辰徳監督は赤星の代理先発を考えていたようですが」(球界関係者)

 試合後のインタビューで、赤星は代理先発を告げられたのは「午前中のファーム練習終了後」だと答えていた。

 原監督も昨夜のうちに二岡智宏二軍監督に連絡を入れていたはず。赤星にヘンな緊張感を与えないため、ギリギリの直前通告となったのだろう。

 >>巨人・原監督、吉川に激怒「いつまでそんなバッティングしてんだ!」 開幕前の裏話に、“再指導”求める声も<< 

 「坂本勇人の復帰が大きいですよ。復帰していきなり猛打賞(3安打以上)、ベンチにいるだけで雰囲気を変えられるオトコが帰って来ました」(プロ野球解説者)

 坂本復帰を勝因に挙げる声も多く聞かれたが、スタメン捕手が小林誠司ではなく、3年目の山瀬慎之助だったこと。緊急登板の赤星の心境を考えれば、経験豊富な小林がマスクをかぶるべきなのだが…。

 「昨夜、小林は守備でミスをしています。首脳陣を怒らせたので」(前出・球界関係者)

 昨夜のミスとは、西武に「重盗」を許したこと。4回裏、先制点を奪われ、一・三塁という場面になった。一塁走者が二塁盗塁を仕掛けた時、小林の頭の中に「三塁走者の存在」が抜け落ちていたのか、二塁に送球。三塁走者の本塁突入を許してしまったのだ。

 「三塁走者が外国人選手のオグレディだったんです。『外国人選手だから、走って来ない』と決め込んでしまい…」(前出・同)

 山瀬の抜てきは「昨日のミス」が影響してのこと。もっとも、菅野が予定通り先発していたら、原監督も迷ったのではないだろうか。息の合う「スガコバ・コンビ」は有名だ。

 試合後のインタビューで、原監督はプロ初安打も放った山瀬のことを聞かれ、こうも語っていた。
 「いい風を吹かせたと思いますよ。小林にしても、岸田(行倫)にしても大城(卓三)もそうだし。何か奮起に、いろいろな意味で」

 原監督は一時期、スタメン捕手を固定しなかった。連敗した場合、「前日の敗戦が配球面にも影響する」という独自の理論によるもの。チーム事情で大城に固定しかけた時期もあったが、インタビュー中の口ぶりからして、「複数制」が復活しそうである。

 「バッテリーの課題が残った試合でしたね。勝利したものの、赤星は5イニングを投げ、毎回、四球を出していました。四球を多く出すということは、捕手にも原因があります」

 前出のプロ野球解説者がそう言う。プロ3年目、初スタメンの捕手にそこまで求めるのは酷な話だが、巨人の課題は4番手以降の先発投手が安定しないこと。赤星を育てようとしているのは間違いない。「これから」を考え、早めの継投策に出たようだ。

 同日の巨人の勝利を含め、セ・パ交流戦は「セ46勝、パ44敗」。2年連続でセ・リーグ勝ち越しか? (スポーツライター・飯山満)

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