石原氏は3日付で内閣官房参与に就任していたが、非難が殺到していた。内閣官房参与は、いわば総理大臣のブレーンと言うべき存在。各界の識者が起用されているが、石原氏は先の衆議院議員選挙で落選している。有権者に選挙で否定された候補を、なぜ政治の舞台に復帰させるのかと批判が集中。岸田文雄首相と距離が近い人物のため、「お友だち人事」「再就職支援」といった揶揄の声も起こっていた。
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石原氏と言えば、環境大臣時代だった2014年には、福島第1原発事故を受けての汚染土の中間貯蔵施設の建設に関して、地元との調整時に「最後は金目でしょ」と発言。さらに、2012年には『朝ズバ!』(TBS系)で、原発を「福島第1サティアン」と呼ぶなど、もともと失言が多い人物である。
それと同時に、言い間違いなども多く、間抜けなエピソードも多い。小池百合子氏が当選した2016年の東京都知事選では、石原氏は自民党推薦の候補として出馬した増田寛也氏の名前の読みを正しい「ひろや」ではなく、「ひろみ」と間違えて呼んでしまった。当時、石原氏は自民党の東京都連会長であったため、あってはいけない間違いだったと言えるだろう。
さらに、小池氏の都民ファーストの会が圧勝した2017年の東京都議会議員選挙でも、言い間違いを見せている。クライマックスとなる選挙最終日の7月1日、安倍晋三首相(肩書は当時)を演説者に迎えるにあたり、「拍手をもってお招きください」と言うべきところ、「拍手をもってオマヌケください」と述べてしまった。石原氏は言い直そうとするが、今度は「おまぐめ」となってしまい、最後はそのまま流してしまった。
こうしたエピソードもあるだけに、やはり参与への起用に関して疑問と非難の声が集まってしまうのは致し方ないと言えるだろう。石原氏は今回の一件で、大きくイメージを下げてしまっただけに、今後の動向も気になるところだ。