>>楽天・田中、後半戦未勝利は東京五輪のせい? 今シーズン最悪の投球で米球界復帰にも暗雲か<<
今回の動画で田中は、同日に先発したオリックス戦の投球を自分自身で解説。この日「7回1失点・7奪三振・被安打4・四球1」とHQS(ハイ・クオリティ・スタート/7回以上を投げ自責点2以下)をクリアする投球だった田中は、「ある程度自分の中で、しっかりとボールをコントロールできていた」と終盤まで試合を作った点については手応えを口にした。
ただ、田中は続けて「0-0でゲームが進んできているところで結果的に、いい投球をしていても先に1点を与えてしまったので…なんとしても踏ん張りたかったですし、先に点はやりたくなかった」と発言。「0-0」の7回裏に先制点を許してしまったことを猛省した。
加えて、田中は「毎回毎回自分でも言うのが苦しくなってきてるんですけど、チームの勝利につながる投球ができていない。結局」ともコメント。26日の試合を含めて、6戦連続で未勝利(チームは4敗2分)が続いている自身の現状を自己批判した。
酷評の後には「結果がついてきてないのがしんどい」と苦悩も漏らした田中。それでも、「(チームは)また火曜日から戦いが始まりますけども、元気よく明るくしっかりと頑張っていきたいと思います」と、今後も腐らずにマウンドに上がり続けると決意を口にした。
田中の発言を受け、ネット上には「十分いい投球なのに評価が厳しすぎて意外」、「個人よりチームの勝敗が重要っていう思いは分かるけど、ちょっと背負い込みな感じがする」、「投球自体は勝ってても全然おかしくない内容だったから、あまり気落ちせずに次戦以降も頑張って」という同情の声が寄せられている。
一方、「自分自身より、点くれない野手陣を叱り飛ばすべきじゃないか?」、「田中にこんなこと言わせてる野手陣は本当に反省してほしい」、「リーグワーストレベルで援護できてない状況はいつになったら改善されるのか…」と、楽天野手陣への苦言コメントも複数挙がった。
「今季の田中は26日終了時点で21試合に登板し、リーグ4位(規定到達12名中)の防御率『2.98』と投球自体は安定しています。しかし、援護点はリーグ最下位(同)の『2.48』で、この影響もあって勝ち星もリーグ最下位タイ(同)の4勝にとどまっています。そのため、田中の自己評価が厳しくなるのは野手陣の責任が重いと考えているファンも少なくないようです。なお、田中の登板試合では浅村栄斗(.177・1本・7打点)、島内宏明(.152・3本・5打点)と主軸を張る野手の不調も目立っていますが、野球解説者の枡田慎太郎氏(元楽天)は9月8日の『文春オンライン』(文藝春秋社)の記事内で、援護点が少ない理由について『過去に一緒に戦った現役選手も少なくなり年下が多くなっているなか、田中将大を勝たせなければ、というプレッシャーが野手陣が感じている気がします』と、なんとしても田中を勝たせたいという思いが空回りしていることも一因なのではと指摘しています」(野球ライター)
楽天は26日終了時点で1位ロッテを5.5ゲーム差、2位オリックスを2.5ゲーム差で追っているが、一方で4位ソフトバンクに1.5ゲーム差に迫られてもいる。優勝、Aクラス争いが今後さらに熾烈になることは濃厚だが、田中がどれほどの投球を披露できるのか、その田中を野手陣がどれだけ援護できるのかも楽天の命運を大きく左右しそうだ。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
田中将大の公式ユーチューブチャンネルより
https://www.youtube.com/channel/UCeN36Ng05GquETw5HkPJP6g