当初は岩谷麻優vsコグマの5★STAR GP公式戦が予定されていたが、途中の大会中止などによりカードが変更、岩谷vsレディ・Cのシングルマッチが組まれた。岩谷は前日、名古屋大会のメインでひめかを破り、3勝1敗と好調だ。試合は岩谷のムーンサルトを回避したレディがコーナーから脳天唐竹割り。しかし岩谷がカウンターでトラースキック。岩谷は「なめんなよ」とハイキック。レディがなんとか返すと岩谷はムーンサルト・プレスを決めるが、距離を誤るもカバーするとレディが返せずカウント3。岩谷が完勝している。
その後、なんと2019年12月に引退した葉月がリングへ。葉月は「麻優さん、スターダムのファンのみなさんお久しぶりです、葉月です。私がいなくなってからのスターダム、生え抜き選手よりも外から入って来た選手の方の活躍が大きくて、私は正直悔しいです。こんなもんでしたっけ?麻優さん、悔しくないですか?」と問いかけると、岩谷は「葉月、取りあえず…久しぶりだね。でも、このリング、このリング、最後の最後、葉月、オマエはスターダムに文句を言っていなくなった。で、このリングにまた戻って来た。それは、また文句を言いに来るためだけですか?それともほかに、このリングでやり残したことがあるんですか? なぜ今日、今ここに戻って来たか、いや完全に戻って来てはないけど、このリングに上がっている以上はいろんな覚悟あるんでしょうけど…。いろいろ言いたいことあるけど、まずは葉月の意見、ちゃんと聞かせてもらいたい」と葉月に問う。
葉月は「言いたいのは、だいぶありますよね、それは。批判されるのも、認められるのも、皆さんの自由なので私には何を言ってもらっても構いません。ただなぜ今日、私がこのリングに立っているのか、それは今のスターダムに刺激を与えに来ました。現状打破したい、勇気ある人、名乗り上げて来てくれるの待っています。それでは、また」と一方的に切り上げて退場。
岩谷は「おい、おいスターダム、いろんなことありすぎでしょ!ありすぎじゃない?あー、でも、葉月がこのリングに上がった。いろんな未来の第一歩だと自分は思います。皆さんも葉月が帰る時に大勢の拍手をした。それだけ葉月に期待があることだと思います。まあ、ただ文句言いに来ただけじゃないだろうから、この先ワクワクしたいと思います。本日はありがとうございました」と語り、その場を締めている。
バックステージで葉月は「最初、そりゃ引退の話題になるのはわかってたことです。あれはあの時の気持ち、そのまんまです。ただ、今の気持ちは生え抜きってこんなもんだったのかな。自分がいた時は違うかったな。悔しくないのかな。そう思っている選手はほかにもいるんじゃないですか、ほかにも。本当にリング上で言った通り、現状打破したい人がいるなら、待ってます」とコメント。今後、スターダムのリングで試合をするつもりかとの質問には「そうですね。そうじゃなきゃ今日、上がってないです。覚悟があって、今日このリングに立ったので。お客さんも選手も、あり得ないって思う人もいれば、戻ってきてくれてありがとうと思う人もいるだろうけど、本当にそれは何を思ってもらっても、自分に何を言ってもらっても構いません。好きに言ってください。ただ、私がスターダムのリングに上がった以上、面白くなることは間違いないんじゃないですか?」と自身がスターダムに復帰することにより、活性化出来るのではと答えた。
自身が所属していた大江戸隊に関しては「まあ、どうにかしなきゃいけないんじゃないかな。いろんな意味で。それは何を思ってもらってもいいですよ。このどうにかしなきゃいけない。いいようにとらえても、悪いようにとらえても、好きにとらえてください」と思うところがある様子。
「生え抜きにこだわる必要もあると思うんですけど、やっぱり今のスターダムは生え抜きよりも外から入ってきた選手の方が多いから、そういう人が名乗り上げて来てくれるのも面白いんじゃないかなと思いますけどね。気持ち的には今日にでも上がりたいぐらいの気持ちなんですけど、もう少し時間をもらって、バッチリ体を整えて、プロとしてしっかりリングに上がりたいと思ってます」と万全な状態でスターダムに刺激を与えるつもりのようだ。
葉月という異分子が入ることにより、スターダムにどんな化学反応をもたらすのか。ジュリアがすぐに反応しており、今後の展開を注目したい。
◆スターダム◆
『5★STAR GP 2021 汐留大会』
2021年8月29日
東京・ベルサール汐留
観衆 365人(満員/コロナ対策限定人数)
▼シングルマッチ(15分1本勝負)
○岩谷麻優(9分12秒 片エビ固め)レディ・C●
※ムーンサルト・プレス
(どら増田 / 写真©︎ブシロードファイト)