ダルビッシュはこの日、6日(同5日)に5勝目を挙げたデグロム(メッツ)に一部から粘着物質の使用を疑う声が挙がり、それに対してデグロムの同僚たちが反論していることを伝える記事のリンクを引用。その上で、「過去数年の平均回転数見て、急に何百も上がってる人にMLBが直接『この回転数を維持している限りは毎試合調べ倒しますよ』って言えばいいだけ。デグロムが悪魔の物質を使えば宇宙人でも打てなくなる。球を変えないMLBと頭悪い選手のせいで他にまで飛び火してる」と投稿した。
MLBでは近年、投手が松ヤニなどの粘着性物質をボールに塗り摩擦をより多く発生させ、ボールの回転量を上げる不正投球が蔓延していると問題視されている。今年1月にはエンゼルスの元球団職員が、コール(ヤンキース)、バーランダー(アストロズ)、シャーザー(ナショナルズ)といった各球団のエース級投手たちが粘着性物質を使っていたと告発。また、4月には昨季のサイヤング賞投手・バウアー(ドジャース)も使用疑いでMLBから調査を受けている。ダルビッシュはこの問題により、試合で好投した投手にはすぐに疑いがかけられてしまう現状にうんざりしているようだ。
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今回の投稿を受け、ネット上には「このまま放っておくと、松ヤニ使ってない選手が馬鹿を見るだけだから怒るのは当然」、「好投した投手が『不正投球だ!』ってすぐに言いがかりつけられる今の状況は異常でしかない」、「ダルビッシュは自分も疑惑に巻き込まれたから相当イラついてるな」といった反応が多数寄せられている。
「不正投球問題に関しては、ダルビッシュ自身も先日疑いをかけられています。ダルビッシュは4日(同3日)のメッツ戦で今季6勝目を挙げましたが、同戦中にグラブの内側を触る仕草をしていたとして、一部ファンが粘着物質を使用したのではと指摘。この中ではダルビッシュの回転量が2019年から2021年にかけ上昇(2019年は毎分2517回転/2021年は同2678回転)していることも根拠として挙げられました。ただ、メッツのロハス監督は試合後、『今日私が試合中に見た中で問題になるようなことは何もなかった』とダルビッシュの投球に不審な点はなかったと発言。また、ダルビッシュ本人も自身のツイッターで『何回も言っていますが松ヤニは使ったことないです』と反論し、回転数上昇についても『単純にスピン量が多いスライダー、カッターを多投しているから』と説明したことから疑惑は“濡れ衣”として沈静化しています」(野球ライター)
MLBは今月中旬ごろから、試合中に審判団が選手のグラブやユニフォームに粘着物質が仕込まれていないか適宜チェックする新ルールを導入予定と伝えられている。この新ルールにより、不正投球問題は解決に向かうのだろうか。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
ダルビッシュ有の公式ツイッターより
https://twitter.com/faridyu