先週、分科会の尾身茂会長が、五輪の開催リスクについて持論。「一生懸命、自粛しているところに、お祭りという雰囲気が出た瞬間をテレビで見て、人々がどう思うか」「お祭りムードの中で人流・接触が増えて飲み会をすると感染が増える。そういうことがあれば重症者が増える」と五輪自体と言うより、それを見た人の心の緩みを懸念した。
だが、この提言に田村憲久厚生労働大臣は「自主的なご研究のご成果」とスルー。丸川珠代五輪担当大臣も「(尾身会長による言葉は)全く別の地平から見てきた言葉」とこれまた苦言を呈した。
田村大臣に対して、玉川氏は「田村さんも権力の中では駄目だったな」と大臣になって本心と違うことを言ってしまったのではと肩を落とし、丸川大臣にも「丸川さんは『そこと違う別の地平』って、どこの地平かなと。もしかして、おとぎの国の地平かな、なんて感じますけどね」と強烈な皮肉を込めた。
だが一方で、「尾身会長を、もてはやすような風潮も出てきている」とした上で、「本当に政府に対して忌憚なくずっと言えているのであれば、Go Toや検査体制を増やし、感染を抑えることもできた」と批判。
さらに、「なぜ、ワクチンをどこの国よりも早く入手するための表立った提言を政府にしなかったのか」と疑問を呈し、「去年12月からワクチンを打てていたら、オリンピックどうのこうのという話になってない」と英雄視されつつある分科会にクギを刺すことも忘れなかった。
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これに反応したのが、玉川氏の“天敵”とされる弁護士の山口真由氏。「私は今日、久しぶりに玉川さんを尊敬しました」とポロリ。だが直後、彼女は「違う違う、違う、違う、間違ちゃった、いつもいつも。口が滑っちゃった」と耳に付けていたイヤホンを落とし、慌てながら前言撤回。
隣のリモート画面の玉川氏はこの失言に固まり、ア然としてたが、「玉川さんが今日、尾身さんに対して批判的な立場を貫いたので、この人は偉いなと私は思いました」と話していた。
ちなみに6月11日からG7サミットが開催される。各国の首脳の中で、菅義偉首相は批判が強まる五輪開催の意義をどう説明できるのだろうか。