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阪神・矢野監督が藤浪の開幕投手を剥奪か 心配なのは“性格”? 好調が仇のアクシデントに新人の大抜擢も

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藤浪晋太郎

「試練」は、まだ続くのか…。開幕投手に選ばれた阪神・藤浪晋太郎投手がアクシデントに見舞われた。

 オリックスとのオープン戦中(3月19日)、右手親指を裂傷。翌20日、全体練習に参加し、他選手たちにも怪我の具合を聞かれ、「大丈夫、平気」と返していたが、トレーナーは「けっこう深いんですよね…」と心配そうな表情を浮かべていた。

 実際のところ、キャッチボールの途中で患部を見入る場面か何度かあり、26日に迫った開幕戦(対ヤクルト)への影響が懸念されていた。

 「試合開始後、すぐのアクシデントでした。1回表、自軍の攻撃中にベンチ前でキャッチボールをしていたんですが、その時に人差し指のツメで親指のところを切ってしまったんです」(関係者)

 1回裏途中、トレーナーと福原忍投手コーチに駆け寄った。ユニフォームの一部に血がついていた。藤浪は「あと一週間もあるし」と強がってもいたが、投手出身のプロ野球解説者に「親指の裂傷」について聞いてみた。

 「たまに、あるんですよ。ツメで親指を切る投手もいれば、人差し指か、中指の方を切ってしまう時もあります。ボールをリリースする瞬間、ピッチャーは親指と人差し指、中指で『OKサイン』を作るように指を動かします。むしろ、好調な時にありがちな怪我なんです」

 >>阪神・藤浪、開幕戦で“悪夢再来”の危機? 意味深な取材対応の裏で露呈した不安要素とは<<

 矢野燿大監督は「問題ない」(19日時点)と語っていたが、本当は違うようだ。

 「傷口が塞がっていなければ、代役を立てるしかない。頭の中では、もう何人かの候補者がいるらしく、対戦カードや日程表を確認していました」(前出・関係者)

 第2節の初戦(30日対広島)の先発が予定されている西勇輝投手は動かせない。となると、秋山拓巳投手か、青柳晃洋投手の起用も考えられる。

 「右手は利き腕でもあるので、私生活でも色々なものに触る機会が多くなり、その分、傷口が塞がるのにも時間が掛かります」(前出・同)

 さらに心配なのが、藤浪の性格だ。全体練習で「大丈夫」を連呼していたように、「痛い」「キツイ」は口に出さないタイプだ。大役を果たそうとする思いは評価するが、ベストピッチングができないのであれば、正直に報告する義務がある。患部をかばいながら投げることになれば、開幕戦の勝敗はもちろんだが、それこそ、チームの士気に影響してくるだろう。

 代役を立てるのであれば、その投手の調整にも配慮しなければならない。矢野監督が藤浪の申告を待たずに決断してしまうことも十分に考えられる。

 「開幕ローテーション入りするのは、藤浪、西、秋山、青柳、ガンケル、伊藤将。調整の遅れているチェン・ウェインは再調整となります。でも、これは藤浪が怪我をする前日に矢野監督から出た話です。もしこのまま藤浪に開幕投手を務めさせるのなら、別の投手を二軍から昇格させ、伊藤将を開幕戦のロングリリーフで使うかもしれません」(前出・プロ野球解説者)

 「今年こそ」と、藤浪の復活に期待していた関係者も多かった。開幕投手の大役を成し遂げ、精神面での成長も期待されていたが…。「持っていない」と言うか、試練はもうしばらく続きそうだ。(スポーツライター・飯山満)

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