7日の日曜日、独立BCリーグ神奈川フューチャードリームスとのファーム練習試合でも三遊間を抜くヒットを放ち、アウトになった打席もいい当たりを飛ばすなど好調さが目に付いた。セカンドに入った守備でも、嶺井博希のワンバウンド送球を巧みなグラブハンドリングで捌きランナーの足元にタッチし、盗塁を阻止することに成功。攻守ともにハツラツとしたプレーで、チームの勝利に貢献した。
同期には、同じ高卒で内野手のドラフト1位ゴールデンルーキー・森敬斗がいるが、ドラフト5位の田部は入団時から「(ドラフト1位の)森には負けない」とライバル心を隠さない。実際、ルーキーイヤーの昨年は、ファームで森の打率.210に対し田部は.240と上回った。昨年ファームでの石川雄洋のベイスターズ最後の試合を兼ねた最終戦では、1点ビハインドの場面の最終回にタイムリーで石川を生還させ、延長10回にはサヨナラタイムリーで再び石川を還し、惜別のグータッチを交わすなど“持ってる”男でもある。力感を感じさせないスムーズなスイングから繰り出される当て感の良さは、天性の才能を感じさせる田部隼人。昨年より身体も一回り大きくなり、伸び盛りの185センチの大型内野手は「プロに入ったらドラフト順位は関係ない」を証明し、今年は横浜スタジアムの晴れ舞台で脚光を浴びる。
取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘