昨年は34試合出場で打席はわずか42しか与えられなかった上、打率も.139と結果は残せず、ファームでも.245と不調から抜け出せなかった。三浦監督が就任しての初のキャンプでも二軍スタートとなり嘉手納で汗を流していたが、二軍のキャンプ打ち上げが25日となる中で、最後の最後で一軍でのチャンスが巡ってきた形だ。
17日の一軍の練習試合に呼ばれた際は、センターそしてトップバッターとして起用され、試合開始直後の初球を積極的にスイングし、レフトへツーベースヒットと持ち味を発揮し、三浦監督始め一軍首脳陣へのアピールにひとまず成功した。その後の練習試合での結果は芳しくなかったが、今週末の26、27日両日に行われる初のオープン戦の実戦でテストされることとなった。
2016年のシーズン途中から、同い年の乙坂智、2歳下の関根大気との外野手争いを制し、レギュラーの座を掴み取った桑原。すると、翌年は「1番・センター」で全143試合に出場。打率.269、本塁打13本の成績を残し、背番号も「37」から「1」に変更。そのまま中心選手として君臨するかと思われたが、2018年のオープン戦、打率.167と調子を崩してから、ここ数年本来の調子を取り戻せていない状態だ。
但し、現状のベイスターズ外野陣は、レギュラー確定の昨年のリーディングヒッター佐野恵太を除き、神里和毅、関根大気、宮本秀明、乙坂智、楠本泰史の左の俊足タイプと、タイラー・オースティン、細川成也、蝦名達夫の右の大砲タイプの二通りの編成。右の俊足という希少性と、2017年にUZR(守備指数)17.7と12球団トップの数値を出した外野守備力、2018年には企図20回で17個の盗塁を決めた走力を武器に、再びレギュラー奪取に挑んでいく。
文・写真 / 萩原孝弘