今年で5年目となる京山将弥は、2018年には春先からローテーション入りし、いきなり無傷の3連勝を挙げるなど、期待以上の活躍で6勝6敗の成績を残した。2019年は未勝利と足踏みし、昨年も9月6日までは一軍でも出番はなかったが、その試合で先発すると5回5失点ながら久しぶりの勝利を挙げた。最終的には5回先発1回救援で2勝1敗の成績でシーズンを終えた。
同じく4年目の阪口皓亮は昨年、8月22、30日に一軍で先発のチャンスを手にしたが連敗し降格。11月1日にもう一度上がってきた際には、初勝利とはならなかったものの5回1失点と好投し、成長の跡が感じられた。3日にはバッティングピッチャーとしてマウンドに上がり、対戦した嶺井博希からは「真っ直ぐも速く、力のあるボールを投げていた」と評価されるなど、調整も順調な様子だ。
昨年ファームの監督を務めていた三浦監督から、じっくりと目をかけられていた2人は、19年オフには川村丈夫コーチから強化指定選手に指名されたプロスペクト。昨シーズンはともに150キロ以上のストレートを投げ込み奪三振率も高く、スケールの大きな本格派としての成長が期待されている。
現状、ベイスターズはエースの今永昇太は左肩、2018年の新人王・東克樹は左肘のトミージョン手術でリハビリ組に入っており、昨年チーム2位タイの6勝をマークした井納翔一はジャイアンツにFA移籍。昨年も苦しんだ先発ローテーションは、チームにとってウイークポイントの一つとなっているだけに、“三浦チルドレン”の2人が、この一角に食い込めることができるのか。キャンプの見どころの一つとなりそうだ。
文 ・ 写真 / 萩原孝弘