毎年のようにルーキーが即戦力として機能するベイスターズでは、大卒、社会人出身の新人の多くが一軍でキャンプをスタートさせ、そのまま順調に一軍で開幕を迎える選手も多い。今年は外国人選手のチーム合流のメドはまだ立っておらず、昨年オフには不動のトップバッターで打率リーグ2位の成績を残した梶谷隆幸と、チーム2位タイの6勝を挙げた井納翔一が共にジャイアンツにFA移籍。三浦大輔監督も「若い選手の底上げは必要。日本人選手が試合に出るチャンスも増えると思うので、それ生かして自分の居場所を掴み取って」と投打ともに新戦力の台頭を心待ちにしていたことからも、いきなりルーキーがポジションをゲットすることも不思議ではない。
投手陣では、ドラフト1位の先発期待の右腕・入江大生に、井納翔一やマイケル・ピープルズのポジションを掴んでのローテーション入りが、ドラフト5位の池谷蒼大には、元々手薄な左のブルペン陣に入り込んで、絶対的な存在のエドウィン・エスコバーが不在の場合を支える存在が期待される。打撃陣は、梶谷隆幸に加え、昨年退団したホセ・ロペス、来日未定のネフタリ・ソト、タイラー・オースティンの4枠が空く可能性があり、ドラフト2位の内野手・牧秀悟にとってはポジションを掴む機会は例年より多くなるかもしれない。
また、三浦監督自身が「新たな視点で、自分の目で見ていきたい。固定観念持たずに、実績残している選手、レギュラー張ってた選手もいるが、フラットな視点で見ていきたいと思います」と横一線を強調していることからも、ルーキーにもよりチャンスが巡ってくると予想される。3人のルーキーたちの、宜野湾でのアピールが今から楽しみだ。
取材・文/ 萩原孝弘
写真提供 / 横浜DeNAベイスターズ