2時間放送されたうち、テーマのほとんどは「新型コロナウイルス」で、アベノマスクやブルーインパルス、中国武漢で取り残されてしまった日本人などをたっぷり紹介した。
特に話題になったのは、冒頭に放送された「アベノマスク」および安倍晋三前首相と新型コロナウイルス対策の物語であった。
2020年4月、安倍前首相はマスク不足解消のため、1家庭に2枚の布マスクを配布すると発表。このマスクは「アベノミクス」になぞらえ、「アベノマスク」と呼ばれ、全家庭に配られた。このアベノマスクだが、番組に独自の調査によると、発案者は安倍前首相の秘書官だった佐伯耕三氏で、佐伯氏に全幅の信頼を置いている安倍前首相はアベノマスクの配布を決めたという。
また、アイディアマンである佐伯氏は、ネットで大流行していた星野源の『うちで踊ろう』の存在を知り、安倍前首相がチャレンジするよう進言。実際に生まれたのが例の動画だったのである。
さらに、本番組では安倍前首相の突然の総辞職についても触れており、番組によると「安倍首相はコロナ対策の失敗で辞職した」「安倍首相は当初、岸田文雄政調会長を後継者にしようとし、コロナ対策の職務から菅義偉官房長官をわざと外していた」といった、この番組でしか聞いたことがない情報を放送した。
この内容に、ネットでは「安倍前首相ってコロナ対策失敗で辞職したの?」「ゴールデンタイムの番組にしては偏ってないか?」「アベノマスクや星野源動画を側近のせいにする番組なのか?」といった声が相次いだ。
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確かに、視聴者がこれまで「知らなかった」事を再現VTR交えて放送する番組だが、怪しい情報が多かったのは確かであり、ネットで物議を醸すことになった。
その一方、番組中盤では今年8月に新型コロナに感染した「Hey! Say! JUMP」の伊野尾慧のインタビューを放送し、自身が感じた恐怖や現在の心境を赤裸々に語るなど、有益な情報もあったため、ネットでは「情報も内容も偏りがすごい」「見ていてなんか疲れる番組だった」といった声が相次いだ。
もともと本番組『有働・水卜の知らなかった 2020』は、2018年および2019年は『ニッポンの瞬間映像30』という、有働と水卜が昭和~平成のニュースを総まとめする番組の第3弾として製作されていた。だが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響などで大幅に番組内容を変更する必要があり、妙に内容に偏りのある番組に仕上がってしまったものと思われる。
来年はコロナが落ち着き、もう少し落ち着いた番組になっていることを期待したい。