報道によると現在、坂口智隆が外野との併用、主砲・村上宗隆が三塁との併用で一塁を守っているヤクルトは、一塁手として実績のある内川を高く評価。12月7日の交渉解禁日を待って即座に交渉に入るというが、出場機会を求めている内川との交渉に支障はないためスムーズに合意に至るとみられている。
これまで横浜(2001-2010)、ソフトバンク(2011-)でプレーしている38歳の内川は、「1977試合・.303・196本・957打点・2171安打」といった通算成績を残している右の好打者。今季はオープン戦・練習試合の打撃不振や本職の一塁で栗原陵矢が台頭した影響で開幕二軍スタートとなり、その後二軍で「.340・1本・17打点・32安打」をマークするも一度も一軍から呼ばれないまま2日に退団が決定。獲得に手を挙げる球団が現れるのか注目を集めていた。
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内川の獲得報道を受け、ネット上には「まだ正式交渉前の段階だけど、内容見る感じ水面下でそれなりに話はついてそうだな」、「どこが獲得に乗り出すか気になってたけどヤクルトがいったか」、「中山(翔太/24歳)、廣岡(大志/23歳)ら若い右打者が多いし、コーチ的な役割も期待したい」といった反応が多数寄せられている。
同時に、「ヤクルトはソフトバンク選手獲ってくるの好きだな、去年も一昨年も獲ってなかったか?」、「ソフトバンク選手の獲得に完全に味を占めてるな」とのコメントも複数見受けられた。
「ヤクルトがソフトバンクから選手を獲得するのは、山田大樹(2017年オフ/無償トレード/今季限りで戦力外)、五十嵐亮太(2018年オフ/今季限りで引退)、寺原隼人(2018年オフ/昨季限りで引退)、長谷川宙輝(2019年オフ)に続き今回が4季連続5人目。山田、五十嵐は2019年にそれぞれ5勝、45登板を記録し、寺原も同年一軍登板は4試合だったものの2勝をマーク。また、長谷川も今季44登板でブルペン陣を支えるなど、どの選手も移籍後、ある程度の結果は残しています。活躍の理由としては選手層が厚いソフトバンクでもまれるうちにヤクルトでは十分戦力を務めることができるレベルまで実力がついていたこと、両球団の本拠地構造にあまり差がない(PayPayドームは両翼約100m・中堅約122m/神宮球場は両翼約98m・中堅約120m)ためプレースタイルを大きく変える必要がなかったことなどが挙げられますが、こうした成功体験がここ数年続いていることが内川の獲得に乗り出した一因なのかもしれません」(野球ライター)
無事に獲得に至った場合、内川に背番号「2」を与える見込みとも既に伝えられているヤクルト。“5匹目のどじょう”狙いは果たして吉と出るのだろうか。
文 / 柴田雅人