他球団に移籍し、再スタートを切ることを決めた。
>>ソフトB・工藤監督に「CSでは内川使って」の声退団濃厚の“短期決戦の鬼”、大舞台での電撃昇格はあるか<<
「球団も受け入れる方向のようです。実際に動き出すのは、今季の全日程が終了してからです」(球界関係者)
内川のファームでの成績は、打率3割4分。シーズン前半から、「本当に使わないのか?」と他球団スタッフが視察を続けていた。この時点でトレードが成立しなかったため、「いずれ、一軍に」と思われたが、工藤監督からお呼びが掛かることはなかった。
「同じく二軍で調整していたバレンティンの昇格が決まった時(10月2日)、内川も昇格対象候補として名前が挙がり、どちらを上げるかが話し合われました。大砲タイプのバレンティンに決まったことで、内川も決断したようです」(前出・同)
この選択劇の少し前、王貞治会長が自ら二軍施設に足を運び、バレンティンを直接指導していたという。内川にも激励の言葉を掛けていたはずだ。
「王会長は自軍の解雇選手に対しても、配慮してきました。過去にも、マジメにやってきた選手に限り、他球団に連絡を入れるなどして面倒を見てきました。内川は腐らずに練習してきたので、王会長も心配していると思います」(地元メディア)
他球団がファーム視察をしていたので、新天地が決まるまでさほど時間はかからないだろう。
2009年WBCでともに戦った巨人・原辰徳監督の出方も気になる。中島宏之、岩隈久志を呼んだのも、侍ジャパンの代表指揮官を務めた縁によるものだ。しかも、巨人とソフトバンクは“盟友関係”にある。
「古巣であるベイスターズがどう出るかも注目です。2年連続最下位濃厚のヤクルトも興味を示すはず」(前出・同)
もっとも、内川は地元福岡でも人気があり、「同じパ・リーグの球団には行かないでくれ」のファン願望もあるそうだ。
「工藤監督か、一軍担当の編成スタッフが改めて内川と話し合い、そこで今後のことが決定する流れになるでしょう」(前出・関係者)
優勝を決めた後とは言え、クライマックスシリーズ、日本シリーズはこれからだ。公式日程を終了させる前に、内川が会見に応じたということは「退団の決意は固い」と見るべきだろう。大一番を控えたソフトバンクナインが動揺しなければいいのだが…。(スポーツライター・飯山満)