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DeNA、“4番”細川がファーム三冠! 去り行く指揮官に成長を魅せる時

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細川成也

 ベイスターズ期待の大砲・細川成也。茨城・明秀学園日立高校出身で4年目となる今シーズン、ファームでは13ホームラン、53打点、出塁率.448と堂々の三冠を達成し、打率も.318で4位と確実性も増した。好成績の要因は「内からバットを出し、ボール球に手を出さないようにガマン」することを心がけ、「追い込まれても逆方向(右方向)を意識することで、ボールを引き付けて長く見られる」ことができた結果、三振が減りフォアボールが取れるという好循環に。更に「コーチからも『ファールがもったいない』と言われたので、浮いたボールの打ち損じを失くす」ことにも精力的に取り組む事で、ホームランも次第に増えて行ったと今シーズンのバッティング内容を振り返った。

 ラミレス監督は、早くから細川の飛ばし屋の才能を見抜き、ルーキーイヤーの2017年終盤に一軍昇格させると、高卒ではNPB史上初のデビューから2試合連続ホームランをマーク。そのままクライマックスシリーズ、日本シリーズでも活躍を見せるなど大物感を漂わせた。大砲の宿命でもある三振の多さを克服するために、ファームでじっくりと鍛錬を重ね、結果を出し、2020年シーズンあと2試合ながら、指揮官は4番の重責を任せる事となった。

 「来年に向けてしっかりと結果を残せるように」と臨んだ11日の甲子園。タイガース先発・藤浪晋太郎とは初対決となったが、「動画で研究」して対策を練ったものの、2打席連続で三振に倒れ、6回には馬場皐輔にも空振り三振を喫した。迎えた最終回、先頭としてバッターボックスに入り、この日がタイガースで最後の登板となる能見篤史のストレートをコンパクトに振り抜き、センター前にクリーンヒット。聖地に爪痕を残した。

 今季は14日の本拠地・横浜スタジアムでの巨人との最終戦を残すのみ。松原誠、田代富雄、多村仁志、吉村裕基など、歴代の高卒で右の大砲の座を受け継ぐ一打を、退任するラミレス監督のはなむけとして贈ってもらいたい。

取材・文 ・ 写真/  萩原孝弘

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