警察によると、事案が発生したのは28日午前8時半頃。名寄発旭川行「快速なよろ2号」の列車で、研修中の男性運転士が運転し、先輩の運転士が口頭で指導していたところ、30代男性の客が運転席に向かって「やり取りをしていて危なくないのか」「なんで運転士が話しているのか」「運転中話していて良いのか」などと詰め寄ったのだ。
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指導していた運転士は、列車を止めて正当性などを説明したが、男が納得しなかったことで、JRの指令センターに報告。警察に通報が入り、運転士が和寒駅まで走行し、警察が署で男に事情を聞くことになった。
JR北海道は、運転士の会話について、「指導していた運転士が研修の運転士に対してサポートや注意点などを伝える一環で会話があった。正当なやり取りが交わされていた」と話しているという。なお、男は警察の事情聴取を終え、すでに帰宅しているとのこと。このトラブルで当該列車が37分遅延した。
先輩から後輩への指導にもかかわらず、「運転士は喋ってはいけない」という誤った認識から生まれたクレームに、「そんなことでクレームを付けることが最も迷惑行為だってことがわからなかったのか」「歪んだ正義感。これが色々なクレーム事件やトラブルを生む。いい加減にしてほしい」「わざわざ列車を止めてまで説明しているのに理解していないって、もはや難癖。酷い」「運転士に声をかけることが最も危険だ」と怒りの声が上がる。
また、「業務妨害罪に問うべきだ」「JR北海道は損害賠償を請求してほしい」「警察はなぜ何もせず帰したのか」「警察の対応もちょっと疑問」と、現状「お咎めなし」だった可能性が高いクレームを付けた男への対応を疑問視する声も出た。
運転士が喋ってはいけないという誤った思い込みから始まった今回の事案。今後、損害賠償など然るべき措置が取られるものと思われる。