メインイベントでは、赤いベルトことワールド・オブ・スターダム王者の岩谷麻優に、朱里が挑戦。朱里の打撃に大苦戦した岩谷だったが、相手の技を受けるだけ受けて、数%の力で勝負する岩谷のセオリー通りの試合内容で、最後はドラゴンスープレックスホールドを決め、4度目の防衛に成功。敗れた朱里は「スターダムの内部に入ってあのベルトを狙う」と語り、スターダム入団を示唆。今後の展開に注目だ。
試合後、岩谷は「赤いベルト、防衛することができました!マジでマジで何回気絶、気を失ったんだろうというぐらい。ちょっとところどころ覚えてないので、たぶん本能的な何かで。ただ、本能のおもむくままに体が動いてたんだと思います。関節技もやっぱりすごいですよ。ものが違う女でしたっけ?本当にその名の通り、ものが違うなと思いました。未知との遭遇、初めてのシングルマッチでギリギリの闘いだったのかなと思います。本当に、本当にもうなんて言うんだろう…。勝った喜びと言うよりも、よく岩谷麻優最後まで立ってたなと、自分自身褒めてあげたいなと思います。褒めてあげたいというか、岩谷麻優ってすげーなと思いました。楽しかったです。あんまり覚えてないから楽しかったと言えるのであって、全部頭の中に覚えてたら、痛いよね…。ちょっと何言ってるんですか。これは蹴られたせいですかね。たぶんそうだと思います。このおしゃべりは、本能のままではありません。あれ?何を言ってるんですか」と、いつものように岩谷節を炸裂させると、観戦に訪れているマーベラスの彩羽匠が現れ、「麻優さん、おめでとうございます。見てました。大丈夫ですか?しっかり治してくださいよ。きょう、足大丈夫ですか?」と心配すると、岩谷は「はい、全然大丈夫ですけど、何か」と答える。彩羽は「わりとすぐにでも赤いベルトやりたいなというのがあって。試合を見てすぐやりたいと思ったのでさっき調べたんですけど、10月18日後楽園大会ありますよね?カード決まってますか?」と挑戦アピール。すると、岩谷は「いや、別に。アーティストとかタッグとか狙い…。うーん」とはぐらかす。
彩羽はそんな岩谷を振り切って、「じゃあ、ちょっとそろそろ、もっと強い岩谷麻優いるんじゃないですか。自分が引き出しますよ。その上でそのベルト、もらおうかなって思います。自分、スターダムでデビューしたんですけど、ずっとこのベルト狙ってますからね。その時期が来たんじゃないかなと。いい感じにハクもついてきたし。このでかい会場でできるスターダムってやっぱりすごいですよね。岩谷麻優じゃなくて、スターダムがすごいのかなと思ったり」と持論を展開。
このやり取りを観ていたロッシー小川エグゼクティブプロデューサーが「検討します」と話したことから、18日の後楽園大会で両者が対戦するのは確実だろう。今年2月には岩谷がノンタイトルながら敗れているだけに、負けられないところ。
彩羽は「これ、取っちゃいます。自分、赤いベルト取って、スターダムもっと盛り上げていきたいと思います。そしてマーベラスもね、一緒に女子プロレス界どんどん引っ張っていきたいと思います」と宣言すると、岩谷が握手の手を伸ばすもスルーしてインタビュースペースを去った。岩谷は「おい、スルーするなよ、マジで。でも、本当に本当にこのベルト、価値が上がってきたなと思います。いろんなところの選手がこの赤いベルト、イコール岩谷麻優に挑んでくる。当たり前ですよね。自分はスターダムのトップとしてここで折れるわけにはいかないし。今日闘い抜いて『あ、これ誰にも負けないな』って、自分自身の強さを改めて実感したんで、これからも頑張っていくだけです。ありがとうございました」と最後は笑顔でビッグマッチを締めた。
◆スターダム◆
『STARDOM YOKOHAMA CINDERELLA 2020』
2020年10月3日
神奈川・横浜武道館 観衆 1007人(満員 / コロナ対策限定人数)
▼ワールド・オブ・スターダム選手権試合(時間無制限1本勝負)
<王者>○岩谷麻優(28分58秒 ドラゴンスープレックスホールド)朱里●<挑戦者>
※第12代王者の岩谷麻優が4度目の防衛に成功
(どら増田)