「SHOW THE BLUE. From Home」と銘打った企画で、スタンドには約5000枚のファンの顔写真が座席を埋め、熱狂的ファンが陣取るライトスタンドには、応援団の横断幕と共に、ファン約11,000枚の写真をモザイクアートにした高さ10メートル X 幅65メートルの「I☆YOKOHAMA」ビッグフラッグを掲出し、選手にエールを送る。選手も「あるとないとじゃ寂しさが違いますね」と語り、1塁側最前列には、ファーストを守るホセ・ロペスの親類のパネルがズラリと顔を並べるなど、選手のモチベーションを上げることにも一役買っていた。
また、オンラインで観戦できるイベントも開催し、試合前には「勝利の輝き」を、試合途中には「勇者の遺伝子」、「熱き星たちよ」をファンが家で歌う姿をビジョンで放映。声と共にオンタイムでスタジアムに届け、スタンドに降りることを禁じられたスターマンとキララ、BART&CHAPYたちもスタンドで応援。チアのdianaも、ウイング席やスタンド上部からダンスパフォーマンスを行うなど、少しでも通常の演出に近づける様子が見て取れた。
21日には見事なサヨナラ勝ちを収めたベイスターズ。殊勲の宮崎敏郎の周りには選手が集まり、本来ならもみくちゃにされるところをエアで祝福。ファンも選手も、この状況下で出来うる最良の形を模索して実行された横浜での開幕3連戦は、練習時に選手たちが着用しているTシャツの「心をひとつに」のメッセージに凝縮されているように感じた。
取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘