練習試合でも「1番センター」として起用し続けられ、5日の練習試合後には指揮官より「余程のことがない限りは、開幕の1番は梶谷」と指名されていたが、16日にはオンライン上のファンへ向けてキッパリと言い切った。
「今年は1月から“これで行く”と決めて、自主トレからキャンプ、オープン戦とやり続けた。今年は貫いていくというマインド」でフォームを固め、ラミレス監督からも「スタンスが良くなっているので、スイングもいい。引き付けて逆方向にも打てている」と評価。「立場上打たないと試合に出られないと思うので、打つことがレギュラーに近づく方法かなと思っています」と、全体練習が始まった際に残した言葉通りの活躍で、リードオフマンの座をゲットした。
昨年も、開幕は「インパクトがある」とのラミレス采配で1番を任されていたが、オープン戦は出場しておらず、ぶっつけ本番感は否めなかった。さらに、肩の手術の影響もあったのか状態は上がらず、4月8日には早くもファームでの調整を強いられた。しかし、今年はコンディションも整い、オープン戦では打率3割を超え、練習試合でも.324と好調をキープ。しっかりと数字も残し、万全を期して開幕を迎える。
今年のベイスターズのウリの一つは、2番に2年連続ホームランキングのネフタリ・ソト、3番に早くも横浜スタジアムの場外に2本の驚愕弾を飛ばしている新外国人タイラー・オースティンを擁し、佐野恵太、ホセ・ロペス、宮崎敏郎と続いていく強力打線。昨年チームOPS.713、打率.246とリーグ5位だった打撃成績をグッと上げるべく、身体能力抜群の“蒼い韋駄天”が、トップバッターとして君臨する。
取材・文・写真 / 萩原孝弘