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DeNA・大貫、ファームで5回1失点の好投!ターゲットは逆転開幕ローテーション!

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大貫晋一

 ベイスターズの昨年のドラフト3位・2年目の大貫晋一が10日、ファームで好投を披露し、一軍ローテーション入りのアピールに成功した。

 気温30度を超えるような暑さの中、神奈川・横須賀スタジアムでジャイアンツ相手に先発した大貫は、初回から2つの空振り三振を奪う順調な立ち上がりを見せると、2回には初ヒットを許すも、空振り三振を含む4人で片付けた。3回も危なげなく3者凡退に切って取ると、4回は味方のエラーにも動じず、ジャイアンツ4番の岸田を注文通りのセカンドゴロのゲッツーで切り抜けた。5回は先頭の田中俊太にセンター前に弾き返されると、続く加藤壮は大貫のグラブを弾く強襲ヒットで初のピンチを迎える。バントを挟んでモタのセンターへの犠牲フライで1点を失うも、続く笠井を落ち着いて空振り三振に抑え降板した。この日は5回、被安打3、奪三振5、失点1、無四球の堂々の内容を見せた。

 昨年は145キロを越えるストレートを投げ込んでいたが、この日は140キロを少し越える程度のスピードも、得意のスプリットや、大きく割れるカーブなどの変化球を低めに集める丁寧なピッチングで相手打線を翻弄。許したヒットは、ショートが微妙にファンブルしたものと本人の焦りが見えた、2本の内野安打が含まれ、クリーンヒットは1本のみ。4回まではほぼパーフェクトと危なげない内容だった。

 現在ベイスターズの開幕ローテーションは、エース今永昇太とパワフル左腕・濱口遥大、琉球サイドの平良拳太郎が確定。石田健大は使い勝手抜群なだけに、ラミレス監督がポジションを考慮中。10日に一軍でテスト登坂した育成上がりの成長株・中川虎大と、ルーキー左腕・坂本裕哉は内容が伴わず、2年目の上茶谷大河は右肘の違和感で開幕絶望。残り枠を新外国人マイケル・ピープルズ、ベテランの井納翔一らで争う状況となっている。ラミレス監督が「先発候補は8-9人いる」と話していた中に含まれていると思われる大貫も、この日のピッチングで一歩前進したと思われる。

 昨年オフにオーストラリアリーグに参戦し、腕を磨いた大貫晋一。スピードよりもコントロールと変化球に活路を見い出した大人の投球術で、飄々とそして淡々と開幕ローテーションを狙う。
  
取材・文 ・写真/  萩原孝弘

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