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阪神の出来次第でDeNA独走に? 大黒柱の“左アレルギー”、巨人との開幕3連戦で克服できるか

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 約3か月遅れて始まるプロ野球・ペナントレースが盛り上がるかどうか、それは、矢野燿大監督の手腕に掛かっている。

 再調整の練習試合を終え、矢野阪神は5勝3敗3分け、セ・リーグ首位でフィニッシュした。しかし、4番を予定しているジャスティン・ボーアの弱点も露呈してしまった。左投手が大の苦手…。その弱点はメジャーリーグ時代から指摘されていた。沖縄・宜野座キャンプの実戦から数えてみたが、ナント、16打数連続ノーヒット(計18打席)。「ヒドすぎる」の言葉しか出て来ない。この主砲の左アレルギーが、セ・リーグの優勝争いに大きく影響してきそうだ。

 「優勝予想ですが、今のところ、巨人、DeNA、一歩後退して阪神を挙げるプロ野球解説者が多いです。あくまでも数字上の話ですが、東京ヤクルトが『勝ち星配給チーム』になってしまうかも」(ベテラン記者)

 横浜DeNAベイスターズをメインにしてペナントレースの行方を考えると、カギを握るのは阪神となる。

※ ・2019年の対戦カード別勝敗表
  巨人  11勝14敗
  阪神  8勝16敗1分け
  広島  13勝11敗1分け
  中日  14勝11敗
 ヤクルト 15勝10敗
  交流戦 10勝7敗1分け


 DeNAは首位・巨人にも負け越したが、Aクラスの2位を確保しつつも、阪神戦を苦手としていた。しかも、14年以降、負け越しが続いている。

 「阪神打線が『ヒッターズパーク』の横浜スタジアムに来ると、爆発するからです。本拠地が広い甲子園球場だからか、横浜スタジアムに来ると、阪神ナインはホームランが出そうと思うんだそうです。DeNAの投手陣は完全に呑み込まれています」

 在阪地区で活躍するプロ野球解説者がそう評していた。

 しかし、こんな見方もできる。DeNAは左の好投手が多い。エースの今永昇太を筆頭に、先発陣に東克樹、濱口遥大、リリーバーにも石田健大、砂田毅樹、濱矢廣大、エスコバーがいて、3年目の櫻井周斗もオープン戦、練習試合で好投した。

 先発投手が「左」で、試合中盤以降の得点チャンスでボーアに回って来た時、DeNAベンチは迷わず、左のエスコバーらにスイッチしてくるだろう。4番バッターに代打を送るなんてことは、日本球界の常識からして考えられないが…。

 「練習試合で勝利した試合は、ボーア絡みで挙げた得点も多い。ボーアが打てなくなったら、得点効率がガタ落ちとなる」(前出・同)

 今季、阪神がDeNAと互角、負け越すようなことがあったら、DeNAを独走させてしまうかかもしれない。

 「阪神は巨人との3連戦で幕を開けますが、試合終盤、原辰徳監督は左の高木京、藤岡らを投入してくるでしょう。高木京、藤岡ともに真っ直ぐがそんなに速い投手ではない。両投手とボーアの対戦結果で、セ・リーグのペナントレースの展望が占えると思います」(前出・同)

 矢野監督はボーア1人に責任を負わせない試合運びをしなければならない。阪神が“左腕王国・DeNA”を叩かなければ、独走チームを出してしまうだろう。(スポーツライター・飯山満)

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