今回の生配信は宮本コーチがファンから寄せられた質問に答える形で行われていたが、開始から6分ほど経ったところで宮本コーチが偶然近くを通りかかった田口を発見。宮本コーチはすぐに田口を生配信に招き入れて後方に座らせ、その後は宮本コーチの問いかけに田口が答える形でトークが展開された。
宮本コーチはまず、田口について「(田口は)ムードメーカーで(練習・試合で)一番声も出すし、現役時代の私と似たようなにおいのする選手。体は小さいけれど、内に秘めた闘志はすごいし負けず嫌い」と評価した上で、今シーズンの開幕ローテ候補に名が挙がっている田口に「(ローテ争いにおける)今の最大のライバルは?」と質問した。
それを受け、神妙な面持ちで聞いていた田口は「メルセデスです。怪我が治ってきて状態もいいので」と即答。自身と同じくローテ候補と目される助っ人を挙げた田口に、宮本コーチは「お前マジじゃねーか」と笑いながらツッコミを入れた。
田口の先発へのこだわりはすごいという宮本氏は、「ちょっと中継ぎの話をすると『ビューン!』と(過敏に)反応する。『田口ちょっとリリーフ…あっごめん、先発がさ…』なんて言うとリリーフって言葉にすごく反応する」という田口の一面を暴露。これに対し田口は「(リリーフって言われると)背筋がめちゃくちゃ凍ります」と恥ずかしそうに同調した。
一連の話の最後に、宮本コーチは「先発とリリーフ(を比べて)、どういうところに先発の魅力があるの?」と質問。これに田口は「僕はプロに入る時に『(先発として)200勝したい』という目標を掲げて入ってきたので、その目標は簡単には消えないですね」とキッパリと答え、宮本コーチは「おお!大きく出たねえ!」と笑顔でうなずいていた。
この他にも田口と宮本コーチは、巨人選手たちの人となりから宮本コーチがハマっているという韓流ドラマまで、様々な内容に関するトークを生配信中に展開している。和気あいあいとしたトークの中で、田口の先発に対する闘志、こだわりがうかがえる貴重な配信だった。
今回の生配信を受け、ネット上には、「投手陣預かってる宮本の前でメルセデスがライバルってよく言ったな(笑)」、「開幕ローテ決める宮本を前に臆せず自分の考えを伝えたのは凄い、その気持ちがあれば実際の投球でもいい結果が出ると思うよ」、「中継ぎで200勝は現実的に不可能だから、早いとこ先発掴んで若いうちに少しでも勝ち星稼いでくれ」、「当初の目標をブレずに目指しているのは好感が持てる、プレーでも宮本をうなずかせるように頑張ってほしい」といった反応が多数寄せられている。
「2015年に巨人に入団した24歳の田口はこれまでに先発として2度の2ケタ勝利を達成していますが、昨シーズンはチーム事情もあり中継ぎとしての登板がほとんど。シーズン後に行われたプレミア12でも侍ジャパンには選出されたものの、先発ではなく中継ぎとしての選出でした。今シーズンは先発を志願し春季キャンプからアピールを続けていますが、先発返り咲きへの思いは相当強いようですね」(野球ライター)
投手の運用を担う宮本コーチに対し、先発へのこだわりをはっきりと伝えた田口。6月19日の開幕までアピールを続け、先発返り咲きを果たすことはできるだろうか。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
巨人の公式インスタグラムより
https://www.instagram.com/yomiuri.giants/