search
とじる
トップ > トレンド > あまちゃんで“AKB連想させる”グループはNHK紅白出場できるの?

あまちゃんで“AKB連想させる”グループはNHK紅白出場できるの?

 身近な世相から事件、芸能、スポーツ、格闘技にいたるできごとで「これって法律的に大丈夫なの?」「こんなトラブルどうにかなんないの!」という疑問ってありますよね。それを支店数日本最多の弁護士事務所「弁護士法人アディーレ法律事務所」の敏腕弁護士たちに質問してみる企画。今回はいよいよ最終回が迫ったアノ人気番組の年末問題について。

【Q】NHK朝ドラ「あまちゃん」のなかでAKB48を連想させるグループが今年のNHK紅白に出ちゃったりしたら、著作権的に秋元康氏が黙っちゃないでしょう?

 昨年のNHK紅白に出場したのはAKB48とSKE48。今年は大阪で絶大な人気を誇るNMB48や新曲のリリースが好調な九州のアイドルグループHKT48など、初出場をねらうアイドルグループがたくさん。「あまちゃん」のなかでGMT47メンバーが歌う挿入歌「暦の上ではディセンバー」を実際のアイドルグループ・ベイビーレイズが歌ったりしてますね。しかし、GMT47やベイビーレイズに紅白出場の可能性がでてくると困った問題が…。“本家”とバッティングしてしまうんですよね。いくら天下のNHKの歌番組だからといって著作権的に大丈夫なのか? との心配もありますね。そこで、著作権問題に詳しいアディーレ法律事務所の島田さくら弁護士にクエスチョン!GMTが紅白出たらマズイことにならないの?

【A】9月。NHK朝ドラ交代の季節。いよいよ「あまちゃん」もクライマックスに近づいてきましたね。東京からやってきた女の子が海女になって北三陸でほのぼのと暮らしていく話かと思いきや、「おら、アイドルになりてぇ!」ということで、アイドルを目指す苦悩まで垣間見られる展開となったわけです。
 さて、ここに出てくるアイドルグループ、AKB48のパロディじゃないの? という疑問なんですが、まず、ドラマを作成しただけでは、著作権の問題は生じないと考えられます。
 著作権は「アイデア」ではなく「表現」そのものを保護しているというのが大原則だからです。つまり、AKB48が実際に出しているポスターや写真集そっくりの構図等を使って、GMT47のポスターや写真集を作った場合には、「表現」を真似ているので、著作権侵害の問題が出てきます。

◇アイデアそのもの著作権侵害にはあたらない。

 一方、若い女の子たちが大人数のアイドルグループに入って、ファン投票によりランキングされるというストーリー自体は「アイデア」に過ぎないので、それをドラマ化しても、著作権侵害の問題にはならないのです。
 「GMT47」という表示が「AKB48」を思い起こさせる点については、商標法や不正競争防止法の問題が生じてきますが、読み方等もあまり似ていないので、厳しいかもしれませんね。
 なお、個人的には播州赤穂の「AKR47」もわりと好きです。

 初出場をねらうHKTやNMBとの勝負になるんでしょうかね。もしかすると本家AKB48とGMT47のコラボなんてこともありそうですね。

【弁護士プロフィール】
島田さくら(しまだ・さくら)弁護士
大阪大学大学院高等司法研究科卒業。司法修習第65期。東京弁護士会所属。元カレからのDVや、妊娠が発覚した翌日にカレから別れを告げられるなど、過去のオトコ運の無さからくる、波乱万丈な人生経験をもとに、悩める女性の強い味方として男女トラブル、債務整理、労働問題などの身近な法律問題を得意分野として扱う。また2級知的財産管理技能士の資格も有する。家庭では1歳の男の子の子育てに奮闘している、シングルマザー弁護士。
所属事務所:弁護士法人アディーレ法律事務所 http://www.adire.jp/

関連記事

関連画像

もっと見る


トレンド→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

トレンド→

もっと見る→

注目タグ