◇今週のこの1枚◇リジー・メルシエ・デクルー「MAMBO NASSAU」(1981/P-VINE RECORDS)
サウンドを聴くと懐かしい感じもしますが、時代の変わり目に一歩先をいった新人類的存在だったと思います。またアメリカ人とフランス人の立ち上げたレーベルの中のフランス人アーティストというのも面白い。
トム・トム・クラブのスティーブ・スタンリーのプロデュースでバハマで録音されてます。ファンクとソウルが入り混じった音楽にアフリカのテイストを加えたサウンドでしょうか。アバンギャルドの匂いもしますね。この時代のフランスだったらロック後進国というイメージがあるので、相当センスの鋭い人だったんじゃないのかなと思います。
テクニックが重要だった70年代に対して、1度解体して、センスで構築して、混沌な世界観を作る。この後に爆発的な広がりを見せるニュー・ウェーヴにも影響を与えたんじゃないかな。人がやったことがないことが1番かっこいい精神に溢れているアルバムですね。
リジー・メルシエ・デクルーは残念ながら2004年に47才の若さで亡くなってますが、世界中を転々としていたらしく、その土地の音楽や文化を吸収していたのでしょう。
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