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100円ショップで買い占め騒動?

 この度の痛ましい天災に対し「ウチの国なら暴動だ」と紳士・淑女ぶりを称えられている日本、のはずなのだが。
 Twitter上にひしめくただ煽るだけの原発反対派の多い中、驚くほどキチンと原発のしくみを勉強している反対派投稿者もちらほら居るのだが。原発から遠く離れた土地での買い占め騒動は、一種の暴動めいた様相を呈している。

 だが、この「買い占め」。天災の前から「ある分野」で、購入者たちにとってはそれなりに仕方なく拡がっていた。

 この現象の内容を示せば「買いたくても買えない人は買い占めなどできない」被災地の悲惨な状況とは一線を画した平和なものと捉えられやすい種類のものだ。だがしかし。「彼女たち」にとっては重大な問題なのである。それは100円均一ショップの『チープコスメ買い占め騒動!』。

 「K○RAのお土産日記」ではない。いや、参加しているかもしれない。
 今、シャネル、イヴ・サンローラン、ゲランなどのブランド化粧品カウンターが並ぶ華やかなデパート一階テナントの敵は、いわゆるカウンターと美容部員を持つ「カウンセリング化粧品」ではない。(この場合、カウンセリング化粧品と言ってもカウンターを持ち始めた『ちふれ』などの激安コスメを除く)対峙するのは100円ショップに並ぶ韓国製や、ショップオリジナル開発のボディ用やコットンボックスに至るメイク用品全般。

 そして彼氏の家にお泊まりするのも「できれば安くて可愛くて、そして洗面所に置いてマーキングできるものがいい」というニーズを狙ったリーズナブルなコンビニコスメである。

 が、不景気による「ブランド離れ」はさておき、なぜ「買い占め」が?
 その理由は『廃番情報』である。各SNSの日記やブログを閲覧していると年齢層を問わず「今日の釣果」的に激安でパッケージも可愛い数々の化粧品の写真を多く見かける。

 そしてブログやブログサイトコミュニティーなどで人気の、主に100円均一ショップで売られているメイク用品の『廃番情報』も一斉に流れる。驚くことにそれらの中には100円ショップオリジナルアイテムが多いのだ。
 化粧小物などは同じような物が韓国製通販でも1500円〜、ブランドショップでも3000〜5000円はする。次々と「買い占めてきました!」「あと2軒回ります」「隣の県まで車を出しました」等など。『廃番情報』が発信されると100円のアイシャドウやグロスの全種類、全色コンプリートを急げ! と大騒ぎになってしまう。

 この『廃番情報』源は謎である。ショップ店員自体も知らずブログやコミュニティーで知ったという投稿が見受けられる。どうやら元美容部員であった主婦などにチープコスメ「目利き」がおり、それらの女性たちが情報収集している動きが見て取れるが確実ではない。

 とはいえ、その「100均買い占め」はわからないでもない。まず口コミで商品の良さがかなり保障されていること。100円なら気に入らなくても悔しくないし、ついでに他の物も購入できる。しかし大手化粧品会社の商品やカウンセリング化粧品ならば売れればロングセラーだが、100円ショップはメイク専用の会社ではない。

 行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず、的な商品展開である。

 これは好評を博していても、コンビニという超日常の中でいつまでも同じラインを並べてはおけないとばかりに撤退の日は必ず来る「コンビニコスメ」も同じである。これらの動きに対してカウンターに美容部員を配した化粧品売り場のメイク用品は、頻繁にパッケージデザインを変えるなど様々な工夫を重ねられている。

 消耗品である化粧品はチープに、自分にご褒美をあげたりプレゼント用にねだるのはブランドコスメを、と消費者間で高額な物も安価な物も共存共栄できたなら。リリース側の経済効果もあり、外で働く女性たちにとっても便利な事だろう。「チープコスメ」の相場は100円〜1000円程度、1500円以内。たかが100円されど100円。
 職場の華たちをいつまでも美しく保つために、100円ショップやコンビニにも人気の定番品が並ぶ日が来れば、日々キツイ現実に耐える男性諸氏の仕事の能率も上がるというものだろう。(七道遊貴)

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