大阪府箕面市は職場の公用パソコンで公務中に出会い系サイトを約1万回も閲覧し、女性会員らとメールのやりとりをしたとして、総務課情報管理グループの係長級の男性職員(55=休職中)を3月30日、懲戒免職処分にした。
市は「明らかに市職員と分かる形で連絡を取ったのは特に悪質」で、地方公務員法(信用失墜行為の禁止)違反と判断し重い処分を科した。職員は10年10月から総務課で、公用パソコンの適正利用を呼びかける仕事を担当していたというから、開いた口がふさがらない。
市によると、職員はパソコンの操作履歴が残っている05年10月以降、出会い系や旅行、コンサートなど職務と無関係のサイトを約3万回計87時間にわたり閲覧。このうち出会い系は、10年10月〜11年6月に約1万回計18時間で、運営業者や女性会員、ラブホテルと64回、市から与えられたメールアドレスでメールの送受信をしていた。
職員は出会い系サイトの利用料が高額になって、その支払いを巡って業者とトラブルになり、職場に業者からとみられる電話が4、5回あったことから、市がパソコンの操作履歴を調べて発覚。昨年6月から休職中だった職員は「集中力が途切れがちで、ふと閲覧したのがエスカレートした」と話しているという。
総務課の担当者は「公務員としての自覚に欠ける行為をしていた職員がいたことは、誠に遺憾で市民におわびする」とコメントした。
休憩時間やちょっとした業務の空き時間に、つい職務と関係ないサイトを閲覧する程度のことなら、話は分かるが、この職員の場合は限度を超えている。公用PCは個人の物ではないし、職員の給与も市民の税金から出ているのである。あまりにも規範意識がなさすぎだ。長期間、気が付かなかった上司にも管理責任があるだろう。
(蔵元英二)