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山口敏太郎のB級グルメ「中年親父が食べる男の焼きそば」

 高い対価を支払って美味いものを食べるのは、当たり前の話。先の見えない不況が叫ばれる昨今、「リーズナブルな料金で美味しいものを食べたい!」というのが、今を生きる人々の正直な気持ちであろう。

 筆者が地元千葉県の友人から「我々中年の親父が仕事帰りに食べたくなるB級グルメが、船橋にある」と聞いて、一年半前に行ったのがこの店だ。とにかく、焼きそばが美味い上に、酒が豊富に置いてある。神経をすり減らした仕事帰り、同僚や友人と童心に戻り、酒でも呑みながら焼きそばに舌鼓を打つのもなかなか乙なものである。
 「30代、40代のおっさんが、焼きそばなんて食うのかい」と思う若い方も多いかもしれないが、夢多き少年時代に想いを馳せながら、日々の仕事で溜まった憂さを晴らし、焼きそばを食べる中年の悲しきダンディズムがわかる日が、誰しもやって来るのである。言ってみれば焼きそばは、懐かしき日々へのタイムマシンなのだ。
 焼きそばの味付けも何種類かあり、大人として塩でいくのもよし、昭和への憧憬を込めてオーソドックスなソースでいくのもいいだろう。
 もちろん、女性や家族づれも多い店なので、カップルやファミリーで行くのもいいだろう。かくいう筆者も時々同店で焼きそばを食べながら、連載や新刊の構想を練っており、お気に入りの店のひとつだ。
 「安くて美味い」。これが、不況日本で生き残るB級グルメの合言葉だ!

鉄板焼きそば「はがね家」
住所:船橋市芝山6-62-9 カーサプロバンス102
最寄り駅:新京成線「高根木戸」駅

(山口敏太郎)

参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou

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