◇今週のこの1枚◇ザ・スミス「Singles」(1995年/Warner Music)
1990年代にロンドンに友だちが住んでいて、日本とイメージが違うアーティストにモリッシーとUB40を挙げ、イギリスでは信じられないぐらい国民的な人気があると聞いたことがあります。そのモリッシーが初めて在籍し、成功を収めたバンドがザ・スミスです。
ライターをしていたモリッシーの読者であった、その頃いくつかのバンドをやっていたジョニー・マーがモリッシーの詩にサウンドを付けることでこのバンドはスタートしました。インディーレーベルの先駆けであるラフ・トレード(過去にポップ・グループなどが在籍)と契約し、レーベル自身にもネオアコブームを起こします。メジャーレーベルに対抗して、世界的にも売れたので、途中スミスがEMIと契約した時は、ファンの中では論争が巻き起こったみたいですね。
スミスという名前は西洋人の中でオーソドックスな名前であり、モリッシー自身がそういう普通の人々が世の中に出てくる時代だという意味で付けたらしいです。それと同時に、スミスの曲の中でその青年像を作り上げていきました。ジョニー・マーのギターのアイデアは素晴らしく、アルペジオを中心としながらも、ボーカルメロディーと被ることは無く、しかも色々なタイプのギターを収録しています。
若い頃は、なんかサウンドがテロテロしてて、メロディーにも癖があったので、あまり好きじゃなかったのですが、経験を積み重ねるごとに好きになっていったバンドです。今はメロディーでさえもしっかり気持ちよく聴くことができます(笑)。今振り返ってみると、意外と奇跡のバンドだったかもしれませんね。
■マグミ オフィシャルウェブサイト http://magumi.jp/main.html
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