お茶の間の視聴率は低いし、本紙読者における視聴率も1%ぐらいのものだろうが、わが家の視聴率は100%!いや、正確にいえば視聴率というか録画率が100%で、毎週欠かさずにDVDレコーダーに録画している(LPモードで)。オンタイムで視聴することはまずない。見ていて正直しんどいからだ。バラエティー番組としての質が視聴率と同じくらい低いのだ。
モー娘。人気がどうにもならないほどヤバイことくらいとっくに誰の目にも明らかになっている。街行く人はメンバーの名前も顔も一致しない人がほとんどだろう。そんな状態だというのに、モー娘。の事務所はとんでもない利益を上げている。2004年のデータではなんと純利益が31億円!
これはジャニーズ事務所に次いで、わが国の芸能プロの中で第2位の数値である。第3位の吉本興業が26億円であることやタレント数を考えると、驚異的な数字ではないか。
これは事務所の戦略が大きく絡んでいる。完全にマニアにターゲットを絞り、グッズビジネスに勢力を注ぎこんできたのだ。ものすごく簡単にいうと、生写真を数多く売り出して、マニアのコンプリート欲をかきたてて、それを大きな収入源にしているのだ。生写真は利益率が高いからだ。
それが悪いというわけではない。それに、メンバーが悪いわけでもない。「事務所が生写真ビジネスにばかりうつつを抜かしていた」ツケが回って来ているということだ。
さて、この低視聴率報道を受けて、モーニング娘。は逆にチャンスを迎えていると考えるべきだ。メンバーにガンガン光を当てるべきだ。「視聴率を上げる方法をメンバーがバトルトーク!」とか「モー娘。の顔と名前が一致するかどうか、メンバー本人が街頭インタビュー」とかしてくれた方が画期的だし、一般視聴者の興味を引くに違いない。オリジナルメンバーが1人もいなくなった現在、リセットするチャンスなのである。「CDを手売りで5万枚売ったらデビュー」というアングルを今こそ再利用して、新しい“ドラマ”を作るべきなのだ。