ヤクルト
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スポーツ 2022年11月01日 17時30分
オリックスがヤクルトとの激戦を制して日本一奪還! 中嶋監督「どんどん野球を好きになって欲しい」
『SMBCプロ野球日本シリーズ2022』は、オリックス・バファローズが4勝2敗1分けで、東京ヤクルトスワローズを倒して日本一を奪還した。オリックスが日本一となるのは阪急ブレーブス時代も含めて26年ぶり5度目。近鉄バファローズと球団統合してからは初となる。 選手たちに胴上げされて、5度宙に舞った中嶋聡監督は、神宮の夜空は「非常にいい夜空でした」と語ると、選手には「いや、何も言ってません。(試合前も)いやもう、選手もみんな分かっていることですので、何も言ってません」と中嶋節を炸裂。 第7戦の初回には、1番一塁でスタメン出場した太田椋が日本シリーズ史上初となる先頭初球ホームランを放ったが、「先取点欲しいところで、まさかの初球1点というのは、大きいと思いました。積極性が欲しいところで、バンバン振って行けるバッターが欲しかったので、1番に抜てきしました」と語った。 この日は、宮城大弥が中4日で先発。中嶋監督は「中4日、しんどいと思いますけど、素晴らしいピッチングしてもらって、ホントに感謝です」と労うと、今年も日本シリーズで戦った東京ヤクルトについて、「ホントに強いチーム、絶対に追いついてくると思っていましたし、ホントに怖いチームで強かったです」と振り返っている。 中嶋采配がズバリと決まっていたことを指摘されると、「マネジメントできてたかどうか分かりませんけども、調子のいい選手を使って全員で勝つ、それをシンプルにやった結果だと思います」と特に変わったことをしていないと強調。 ファンへは「ホントにありがとうございました。26年ぶりということですけども、ここにいる選手たち、舞洲にもいる選手たち、ホントに全員で勝ち取った優勝だと思いますし、みなさんの応援があったからこそ、こういうところについたんだなと思います。ホントにありがとうございました。実感がなくて、終わったなというのが感想ですかね」と最後に本音を漏らしていた。 会見場では、監督として初の日本一、神宮で見えた景色は違ったかとの問いに「そんなに変わってないと思います」と語ると、7試合の激戦を「最初、本当に苦しいスタートから始まり、どの試合もいつ逆転されてもおかしくないなと、考えていました。延長もしましたので、延長のことも考えながら、終わったなという感じですね」と安堵の表情。 昨年はヤクルトに敗れたが、「チャンピオンチームで、ヤクルトさんはホントに強かったです。挑んで行ったんですけど、最初、簡単にやられましたね。ダメだと思いましたけども、戦っている選手を見た時に、ホントに諦めている選手がいなかった。巻き返せるという方がだんだん強くなってきました」と試合をやって行く中で、巻き返せる気持ちが強くなっていったようだ。 多くの選手が躍動したが、「どの選手も戦力としてしっかり仕事してくれました。それができたということはホントにうれしいです。選手には感謝しかないですね。無茶苦茶なことをしてきたかもしれないですけど、本当にそれに選手が応えてくれましたし、考えていた以上の力を発揮してくれて、感謝しかないです」と選手たちを労った。 最後に、「大したことは言えないんですけど、本当に喜んでくれたんでしたら、監督冥利に尽きる。選手もホントに野球の楽しさというか、自分たちのやっている楽しい野球を伝えられたなら、ホントに良いことだと思います。どんどん野球を好きになって欲しいと思いますし、これからも応援してほしいなと思います」とプロ野球ファンにメッセージを残した名将は、黄金時代構築に向けてさらに突き進んでいく。(どら増田)
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スポーツ 2022年10月31日 15時30分
ヤクルト戦で誤審?「三振の間違いだろ」と批判相次ぐ 青木ファール判定直後の映像が物議
ヤクルトが「4-5」で敗れ日本一を逃した30日の日本シリーズ第7戦・オリックス戦。途中出場したプロ13年目・40歳の青木宣親のスイングを巡る判定がネット上で物議を醸している。 問題となっているのは、「0-5」とヤクルト5点ビハインドの7回裏2死二塁でのこと。代打として打席に入った青木は、オリックス2番手・宇田川優希がカウント「1-2」から投じた5球目の内角フォークをスイング。捕手・伏見寅威の要求と異なる逆球で、バットは空を切ったように見えたが、球審はファールを宣告した。 この直後、中継ではバックスクリーン、三塁ベンチ側と2つの視点からのリプレー映像が流される。ただ、映像が不鮮明なこともあり青木のバットがボールに当たったのか、スイングによりボールの軌道が変わったのかは、はっきりと映らなかった。 >>ヤクルト・青木に先輩が激怒「誰に口きいとんやオラァ!」 宮本氏がベンチ裏の大騒動を暴露、4年後の謝罪エピソードも明かす<< このファール判定を受け、ネット上には「今の本当にファールか? 空振り三振の間違いだろ」、「今の青木のスイングはバットに当たってなくないか」、「リプレー見る限りでは空振りしてるようにしか見えなかった」、「オリ側は特に抗議とかしてないけど今一つ納得いかないな」といった批判が寄せられた。 誤審を疑う声が集まる青木へのファール判定だが、一部からは「わずかにかすってたのでは、振り逃げも狙ってないし」といった指摘も上がっている。この場面では青木がスイングしたフォークを伏見が後逸したため、仮に三振なら振り逃げを狙い一塁に走るのがセオリー。ただ、青木はスイングの勢いで回転しながら伏見の後逸を見ていたにもかかわらず全く走るそぶりを見せなかったため、映像では分からないレベルでバットがかすっていたのではという指摘も散見される。 青木はこの後6球目のフォークに手を出しかけバットを止めるも、バットは回っていると見なされ空振り三振に。直前のファール判定は結果的には試合に影響しなかったが、モヤモヤを抱いたファンも少なからずいたようだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2022年10月31日 11時00分
オリックス、今オフ大型補強? 26年ぶり日本一も主砲・吉田がメジャー流出危機
日本シリーズ第7戦のゲームセット後、オリックス・中嶋聡監督が選手たちの待つマウンドにゆっくりと歩を進めた。「ヨッシャー!」 その雄叫びは取材エリアまで聞こえてきた。 中嶋監督は感情を表に出すタイプではない。選手に対しては自身から話し掛けて行く「気配りの人」。しかし、メディアの前ではあまり多くを語ろうとしない。そんな実直な指揮官が込み上げて来る感情を爆発させたのだ。 >>オリックス戦の審判に「西野のこと舐めすぎ」と批判、勝利につながったと称賛も?接触プレー巡る判定に賛否<< 試合開始の約2時間前、中嶋監督を悩ませる“ヤクルト情報”が交錯していた。 「マクガフが試合出場メンバーから外れた」――。 燕の守護神・マクガフは前日(第6戦)にバント処理を誤り、一塁に悪送球してしまった。第5戦に続く送球ミスであり、精神的ショックも心配されていた。 第6戦終了後、高津臣吾監督は「彼への信頼は変わらないです」と言い切った。その様子からして、第7戦もマクガフを使うと思われていたが…。 「僅差になった時、誰が9回に投げて来るんだ?」 オリックス打線はマクガフに打ち勝っている。取り越し苦労なのだが、些細な情報でも気になるのも短期決戦の特徴だ。 「中嶋監督は6回にリリーフの宇田川優希を投入した直後から、センターバックスクリーンのスコアボードと手帳を何度か見直し、考えていました。今シリーズは不調とは言え、山田哲人、村上宗隆の打順を気にしていたんだと思います」(関係者) 相手の出方を探る。そんな心理戦が繰り広げられていた。 しかし、心理面が影響し、マイナスの方向に出てしまったのはヤクルトの方だった。 5回表、ヤクルトの守備が乱れた。 先頭打者が出塁し、次打者は先発ピッチャーの宮城大弥。定石通り、送りバントのサインが出されたが、バットに当てられた打球は勢いがあった。送りバントとしては落第点だが、ピッチャーのサイスニードと三塁手・村上の間を抜けて行き、内安打になる。 無死一・二塁、次打者の太田椋にも送りバントのサインが出された。打球の失速具合、転がって行く方向、太田のバントは“野球の教科書”に載せたいくらいだった。しかし、村上が打球処理をためらってしまう。 「内安打を許した直後だったので、冷静な判断ができなかったんです」(プロ野球解説者) その後、サイスニードが踏ん張って2アウトまで漕ぎ着けたが、オリックスの5番・杉本裕太郎の打球が左中間へ。中堅・塩見泰隆が追い付いたように見えたが、グラブには入らなかった。 守備に就いている時間が長くなり、「注意力が散漫になった」との声もあれば、「慎重になりすぎて失敗した」との指摘も聞かれた。 些細な心理的な変化がプレーを変えてしまうようだ。 オリックスの26年ぶりの日本一が決定したのと同時に飛び込んできたのが、主砲・吉田正尚のメジャーリーグ挑戦志望や、エース・山本由伸の「2023年オフのポスティングシステムによる米球界移籍」のウワサ。投打の中軸選手の喪失に備えてか、今オフの国内FA市場にも“強い関心”を持っているという。 「日本シリーズで手付かずになっていた戦力補強の話を詰めなければなりません」(前出・関係者) 心理戦を制した中嶋監督の2023年シーズンはもう始まっている。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2022年10月29日 17時30分
ヤクルト・村上、今オフMLB挑戦の可能性も?「タイミングが来たら考えたい」若き三冠王の今後は
今季、日本選手最多となるシーズン56本塁打を記録したヤクルトの村上宗隆。令和初の三冠王も達成し、4番としてチームを連覇にも導くなど、強烈なインパクトを放つシーズンとなった。 22歳のスラッガーが成し遂げた偉業には日本国内のみならず、海を越えて野球の母国であるアメリカ国内からも称賛の声が届くことに。シーズン中より、米メディアは「ムラゴッド」との異名で呼ぶこともあり、幾度となくそのハイパフォーマンスを伝えている。 そして当然のように、村上の将来的なメジャー移籍について言及する報道も聞こえてきている。日本代表として東京五輪金メダル獲得に貢献したことや、今シーズンの記録的な活躍もあり、村上のMLB移籍を期待するメディアやファンの声は一気に熱を帯びることとなった。 村上自身は、これまでテレビ番組のインタビューなどでメジャーへの想いを問われた際には、言葉を濁すなど明確な意思を示していないものの、「挑戦できるタイミングが来たら考えたい」とも答えている。 今なお、成長途上にある村上が、若くしてメジャー挑戦が実現となると、まさに限りなく夢が広がるシチュエーションと言えるだろう。 現在、MLBには25歳未満の選手の移籍や契約金を制限する通称「25歳ルール」が存在する。海外FA資格を持たない村上が仮に、メジャー挑戦を望んだ場合このルールが適用されることもあり、現段階での移籍の可能性は少ないという見方が強い。移籍先の球団とはマイナー契約を結ぶこととなり、ヤクルトへの譲渡金もごく僅かとなることで、選手、現所属球団にとっては不利益な点が多いからだ。 しかし、大谷翔平が23歳で海を渡った様に、選手が移籍を強く志願した場合には交渉は可能となる。ヤクルトの高津臣吾監督も「外(MLB)に目を向けるのは当然のこと」と語っており、自身も現役時にMLBでのプレー経験もあるだけに、選手の挑戦を後押しする姿勢を覗かせている。 シーズン中、村上次第では今オフにも、MLB全球団を巻き込んでの大争奪戦が繰り広げられる可能性があるとも伝えられたことからも、すでにその名は知れ渡っていることは明らか。極めて近い将来、日本球界が生んだ怪物が、米大陸を舞台にその打棒が振るう日は訪れるのだろうか。(佐藤文孝)
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スポーツ 2022年10月28日 15時30分
オリックス戦の審判に「西野のこと舐めすぎ」と批判、勝利につながったと称賛も?接触プレー巡る判定に賛否
27日に行われ、オリックスが「6-4」で勝利した日本シリーズ第5戦・ヤクルト戦。「2番・二塁」で先発したオリックスのプロ8年目・32歳の西野真弘の走塁を巡る判定がネット上で物議を醸している。 問題となっているのは、「3-4」とオリックス1点ビハインドで迎えた9回裏1死二塁でのこと。打席の西野はヤクルト守護神・マクガフを強襲するゴロを放ったが、マクガフは打球処理に少しもたついたことで焦ったのか、直後の一塁送球を右側に大きくそれる悪送球としてしまう。これにより二走・安達了一は一気に本塁に生還。一塁に頭から滑り込んだ西野もすぐに立ち上がり二塁を狙った。 ただ、西野はこの直後、二塁への走路をふさぐように立っていたヤクルト一塁手・オスナと接触。これにより二塁進塁はできなかったが、審判は走塁妨害を適用して二塁進塁させることはせず、1死一塁のまま試合を再開。直後には中嶋聡監督から抗議を受けるも特に判定は変えなかった。 >>ヤクルト戦、中村へのファール判定に「納得いかない」と批判 敵打者にハメられたと怒るファンも、バント直後の接触が物議<< 野球規則では直接プレイが行われていない走者と守備選手の接触について、「すべてのプレイが終了するまで試合は続けられる。審判員はプレイが終了したのを見届けた後に、初めて〝タイム〟を宣告し、必要とあれば、その判断で走塁妨害によってうけた走者の不利益を取り除くように適宜な処置をとる」と定められている。今回の場面では一塁塁審が接触直後の西野を指さす様子がリプレーに映っていたが、これを踏まえるとオスナの接触による走塁妨害自体はとったが、仮に接触がなくても二塁には行けなかったと判断し一塁にとどめたようだ。 しかし、西野の一塁到達タイムが約4秒、ヤクルト右翼手・丸山和郁が悪送球を捕球するまでの時間も約4秒とほぼ同じだったこともあり、ネット上には「ルールに沿った判定なのは分かるが今一つ腑に落ちない」、「丸山の二塁送球の時間も加味すると、西野は十分二塁に行けてたと思うんだけど」、「西野は鈍足じゃなくむしろ俊足の部類なんだが…塁審は西野のこと舐めすぎでは?」、「判定もそうだけど、その後説明が特になかったのもムカついた」といった批判が寄せられた。 二塁進塁が認められなかったことに不満を抱いたファンが多い中、一部からは「オリックスに劇的勝利をもたらした好判断だった」という指摘も上がっている。同戦は1死一塁からの試合再開後、3番・中川圭太が空三振、4番・吉田正尚がサヨナラ2ランという流れで決着。ただ、仮に西野の二塁進塁が認められていた場合、2死二塁で打席が回る吉田は申告敬遠を食らっていた可能性が高かったため、結果的には一塁にとどめた審判の判断は大正解だったと捉えているオリックスファンも少なからずいるようだ。 物議を醸す判定がありながらも、27日の試合を制しシリーズ成績を「2勝2敗1分」と五分に戻したオリックス。第5戦でついた勢いを次戦以降も活かすことはできるだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2022年10月28日 11時00分
オリックス・中嶋監督、村上に続きオスナ攻略も目前? 高津監督とは真逆の強気継投で見抜いた弱点は
10月27日、吉田正尚の2ランでオリックスが劇的なサヨナラ勝ちを収めた。2勝2敗1分けとなり、今年の日本シリーズは少なくとも第7戦まで行われることが確定した。 「投手起用」とは、監督が選手に伝える“強いメッセージ”でもあるようだ。 試合開始前、両チームのベンチ入りメンバー表を見て、ちょっと驚いた。オリックス・中嶋聡監督が宇田川優希と山崎颯一郎を外した。両投手とも、前夜の「投のヒーロー」である。 「再び神宮球場に戻っての第6戦以降を見据えての温存策でしょう」(在阪メディア) 前夜は早めの継投策が功を奏した。この日は先発の田嶋大樹に長いイニングを投げてもらうゲームプランなのだろうか。 >>オリックス・中嶋監督、ベンチ蹴り上げ福田に激怒! 吉田も塁上であ然、同点打潰した走塁ミスに批判<< また、試合前の練習光景も対照的だった。前日は“開き直っていた”のか、オリックスナインは明るかった。しかし、27日は違った。打撃練習中が特にそうだったが、終始、無言。ピリピリとした緊張感が漂っていて、取材陣もお喋りができないほどだった。 「ここまで4戦を終え、チームに一本のホームランも出ていません。4点以上の得点を挙げた試合もなく、味方投手の精神的負担も大きくなっていました」(チーム関係者) 試合はヤクルトが先制し、オリックスが追い掛ける展開となった。 両ベンチの心理戦が始まったのは、試合中盤の5回だった。 「ヤクルトの主砲・村上宗隆を平凡な一塁ゴロに仕留めたものの、一塁ベースカバーに入ったピッチャーの田嶋が捕球ミスをし、併殺プレーが成立しませんでした。ここで、中嶋監督は『投手交代』を決断しました」(前出・在阪メディア) 2番手・比嘉幹貴が後続をピシャリと抑えた。 この時点でのスコアは2対2。「これ以上の失点は…」「1点もやらない」、そんな緊張感が伝わってきた。その直後、4番・吉田にチーム初アーチが出る。 「交代かな?」 一発を献上したのは、山下輝。ルーキーのシリーズ先発は1992年の石井一久(現・楽天GM兼監督)以来、球団としては30年ぶりとなる。そんな重圧の掛かるマウンドを3点に抑えてきたのは立派だが、高津臣吾監督は吉田に一発が出た後も動かなかった。 「1点勝ち越されたくらいで動じるな」 高津監督の落ち着き払った度胸が6回表の逆転に繋がったと言っていいだろう。 山下は5回で交代となったが、被弾したそのイニングも3アウトを取って、ベンチに下がった。4対3、ヤクルトがリード。中嶋監督は阿部翔太、平野佳寿、ワゲスパックと、勝ちパターンで使うリリーバーを投入していく。 ワゲスパックが村上、オスナを2者連続三振で仕留め、9回裏最後の攻撃へ。吉田のサヨナラ弾は、攻めのピッチングを信条とするリリーバーを投入し続けた中嶋采配が呼び寄せたのではないだろうか。 「オリックスの救援陣全体が強気になってきました。良い雰囲気で第6戦に入れます」(プロ野球解説者) ここまで絶好調だったオスナだが、サイドスローの比嘉とはタイミングが全く合っていなかった。短期決戦で「苦手意識」を植えつけたのは大きい。中嶋監督は第6戦以降も「継投策」に強いメッセージを込めていく。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2022年10月27日 11時00分
ヤクルト・村上、日シリ残り試合ではもう打てない? 第4戦で露呈した致命的弱点は
“投手心理”というヤツだろう。全力投球の「強いボール」よりも、「緩い変化球」を投げる時の方がコワイ、と――。だから、その「緩い変化球」にウィニング・ショットが選択された時は、開き直るくらいの気持ちにならなければやっていけないそうだ。 日本シリーズ第4戦は、完封リレーでオリックスが勝利した(10月26日)。勝敗を分けたのは「緩い変化球」だった。 「初回のヤクルトの攻撃、一死一・二塁の場面で主砲・村上宗隆に打席が回ってきました。ここで村上を抑えたのが大きいですよ」(プロ野球解説者) 得点好機はほかにもあった。しかし、初回のチャンスで先制点を挙げられず、この日のヤクルトは試合主導権を握ることができなかった。 >>ヤクルト・高津監督、失点招いた奇策に批判「敵打線目覚める」 経験不足投手の連続抜擢が物議<< 村上はこの初回の好機で、平凡なセカンドゴロ。オリックスの先発・山岡泰輔がウィニング・ショットに投じたのは“緩い変化球”、チェンジアップだった。 「山岡は普段からチェンジアップを投げてきました。でも、この試合では、村上をセカンドゴロに仕留めた時まで一球も使っていませんでした」(前出・同) チェンジアップを隠しておいたのだろう。 オリックスのスコアラー陣は、試合終了と同時にデータ解析をしてきた。どの球団もやっていることではあるが、「昨年のリベンジを!」と躍起になっているそうだ。 「第3戦先発の宮城大弥の投球がヒントになったのでは? 宮城は曲がり幅の大きい、緩いカーブを多投し、ヤクルト打線を苦しめました」(在阪メディア) 宮城は村上と3打席対戦し、3打数1安打。第1打席では内角への直球でバットをへし折ってのピッチャーゴロに仕留めたせいか、「力勝負」の印象も強い。しかし、そうではなかったのだ。 「遅い変化球に対し、さすがの村上も待ち切れず、ほんのちょっとだけど、体の開きが早くなるんです。緩い変化球が投げられるピッチャーはそのボールを効果的に使えるか…」(チーム関係者) 中嶋聡監督の采配も冴えていた。1点を守り切るため、先発・山岡を5回途中で諦めて継投策に入った。宇田川優希、山崎颯一郎、ワゲスパックが投入されたが、試合終了まで必要だった「14個のアウトカウント」のうち、6個を三振で取っている。山岡が緩急でヤクルト打線を翻弄させ、その後は力勝負のできるリリーバー切り換えた。 「山岡を諦めた時、三塁に走者がいました。三塁走者を返したら同点、1点も与えたくない場面で『三振の取れる投手』に切り換えました」(前出・在阪メディア) 試合前だが、オリックス陣営は明るかった。いや、あえて明るく振る舞っていたのだろう。不振の杉本裕太郎は若手に話し掛け、宗佑磨、紅林弘太郎もノックを受ける際、声を張り上げていた。 スコアは「1対0」、その1点は杉本のバットから生まれたが、 「調子は良くない。打球が飛んだコースが良かっただけ」(前出・プロ野球解説者)と、厳しい意見も聞かれた。 吉田正尚も打点ゼロである。4試合を終えて、オリックス打線からホームランが1本も出ていないのも気になる。投手陣は結果を出した。次は打線が奮起する番だ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2022年10月26日 18時30分
ヤクルト・高津監督、失点招いた奇策に批判「敵打線目覚める」 経験不足投手の連続抜擢が物議
25日に行われ、ヤクルトが「7-1」で勝利した日本シリーズ第3戦・オリックス戦。ヤクルト・高津臣吾監督が見せた継投策がネット上で物議を醸している。 問題となっているのは、「7-0」とヤクルト7点リードで迎えた9回裏でのこと。高津監督はこの日先発・高橋奎二を6回まで投げさせた後、7回は石山泰稚、8回は清水昇と勝ちパターン投手を投入し相手打線を封じる。ところが、9回裏は直前に3点を追加したこともあってか勝ちパターンではなく、左のワンポイント要員・久保拓眞を起用した。 日シリ初登板となった久保は先頭・宗佑磨を遊ゴロに仕留めたが、ここで高津監督は久保を降ろすと、今季は勝ちパターンはおろかリリーフ登板もほとんどなかった(10登板中2登板)小澤怜史を投入。こちらもシリーズ初登板の小澤はいきなり3連打を浴び1点を失い、なおも1死一、二塁とピンチを招いたが、ここから紅林弘太郎(中飛)、福田周平(二ゴロ)を抑えなんとか最少失点で試合を締めた。 >>ヤクルト戦、中村へのファール判定に「納得いかない」と批判 敵打者にハメられたと怒るファンも、バント直後の接触が物議<< 勝ちパターン外の投手を相次いで投入した高津監督の継投策について、ネット上には「大差を活かして上手く場数を踏ませた」と評価する声が上がったが、中には「最後の最後に余計な隙を見せるなよ」、「大量リードだからって舐めた継投するのはダメだろ、案の定点取られてるし」、「久保、小澤を試せたメリットよりも、相手を勢いづかせるデメリットの方が大きい」「土壇場の1点が原因で、次戦以降敵打線が目覚める気しかしない」といった批判も見られた。 「オリックスはこの日1〜8回を計5安打・無得点と打線が大苦戦。1回、4回、7回と得点圏のチャンスは何度か作ったものの、いずれもものにできないまま9回裏を迎えていました。高津監督は試合展開が一方的だったことから、シリーズ未登板投手の状態を見極めるのに絶好の機会と考え久保、小澤を投入したのでは。ただ、ファンの間ではこの継投策に付け込んで完封負けを阻止したオリックスが次戦以降、勢いづくことを懸念する声も少なからず見られます。実際、オリックス・中嶋聡監督は試合後に応じた取材の中で同戦の好材料について『それ(9回の反撃)しかない、無理やりポジティブに言えば』と口にした上で、『引きずっている場合ではないし、まだ負けたわけではない。やり返すチャンスはある』と次戦以降の逆襲に闘志を見せたと伝えられています」(野球ライター) 25日の試合を制し、シリーズ成績を「2勝0敗1分」としたヤクルト。物議を醸した高津監督の継投は第4戦以降にどのような影響を及ぼすのだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2022年10月26日 11時00分
オリックス・山本、左わき腹故障はやはり重傷? 左のエースも不発で万事休すか
0勝2敗1分け。今度は中嶋聡監督がやり返す番だ。 日本シリーズ第3戦は、打順変更が功を奏したのか、ここまでノーヒットだった山田哲人にホームランが出て、東京ヤクルトが快勝。オリックスバファローズが窮地に立たされてしまった。 「第3打席に出た3ランホーマーですが、オリックスバッテリーが見誤りました。初球の真っ直ぐを山田がヘンな見送り方をしたんです。タイミングが合っていませんでした。バッテリーは変化球を狙っていると思って、直球を続けて投げたら…」(プロ野球解説者) >>ヤクルト戦、中村へのファール判定に「納得いかない」と批判 敵打者にハメられたと怒るファンも、バント直後の接触が物議<< だが、第4戦に繋がるプラス材料もあった。 第2戦まで8打数5安打とヤクルト打線を牽引してきたリードオフマンの塩見泰隆をノーヒットに封じ込めた。 「オリックスはスコアラーチームが相当研究しています。試合後に集まって、チャート表や映像資料を見ながら、ヤクルト打線の攻略法を話し合っています」(関係者) 巻き返しを果たせるかどうか、そのポイントは山本由伸と、オリックスのリードオフマン・福田周平の復調次第だろう。 福田は第3戦を終えて、いまだノーヒットだ。1番・福田が出塁するのとそうでないのでは打線の勢いが違ってくる。 「ヤクルトの高津臣吾監督は打順を変えて山田を復調させました。中嶋監督も打線をいじっていますが、1・2番の出塁率を高めないことには…」(前出・プロ野球解説者) 試合後、中嶋監督は「まだやり返すチャンスはある。やるしかない」と言ったが、表情は厳しいまま。福田はペナントレースで100試合近く、「1番」を務めてきた。そのリードオフマンを代えるとなると、チームにマイナスの雰囲気も出るかもしれない。 マイナスの雰囲気と言えば、実は試合前からヘンな雰囲気は漂っていたのだ。 「山本の2回目の先発はないと見るべき」(在阪メディア) エース・山本は初戦で左脇腹を痛め、5回途中で緊急降板した。翌23日の試合前練習には参加したが、軽めの別メニューだけで“早退”している。ベンチに引き上げる途中、エールを送るスタンドのファンに手を振る余裕も見せていたが、第3戦では違った。 「トレーナーがずっと付き添っていて、体を動かす程度の練習しかしていません」(前出・同) 前出の関係者によれば、移動日となった24日はキャッチボールもしていないそうだ。第3戦前の練習中、痛めた左脇腹の痛み具合を確かめるように外野フェンスに向かって10球程度を投げた。 しかし、その後のストレッチ運動中、お腹のあたりをさすっていた。 「痛みを隠さない」ということは、やはり重傷ではないだろうか。 「第3戦で先発した宮城大弥ですが、敗戦投手にはなりましたが、失点は山田の3ランだけ。6回途中で交代させたのは、何かワケがあったのでは?」 前出のプロ野球解説者がそう予想する。 今シリーズは「引き分け」があったため、オリックスが巻き返した場合、第8戦に突入する。早めに降板させた宮城を8戦目の先発要員として、あるいは、第5戦以降でリリーフ待機させることも可能だ。打線のカギは福田、宮城はどこで使われるのだろうか。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2022年10月25日 17時50分
オリックス、日本シリーズ1敗1分けも光った山崎福也の投打にわたる活躍! 中嶋監督「良く投げて打ちました」
【SMBC日本シリーズ2022】東京ヤクルトスワローズ 対 オリックス・バファローズ東京・明治神宮野球場10月22日●オリックス(山本)3-5(小川)東京ヤクルト○10月23日△オリックス(山崎福也)3-3(サイスニード)東京ヤクルト△※延長12回引き分け※オリックスの1敗1分け。カッコ内は先発投手。4勝したチームが日本一となる。 日本シリーズが22日、神宮球場で開幕した。今年は昨年日本一で、今年もセ・リーグを制覇した東京ヤクルトスワローズと、昨年日本シリーズに2勝4敗で敗れたパ・リーグ覇者のオリックス・バファローズが、ともにクライマックスシリーズファイナルステージを勝ち抜いて、2年連続で同一カードによる日本シリーズとなった。 まず初戦。オリックスは、後半戦からクライマックスシリーズにかけて負けなしのエース山本由伸が先発。ヤクルトは小川泰弘が先発した。しかし、山本は5回、先頭で代打出場したキブレハンにファールを打たれると、右手を上げて捕手の若月健矢を呼び、ベンチから高山郁夫投手コーチとトレーナーもマウンドへ。山本はベンチに下がると、中嶋聡監督は比嘉幹貴に交代を告げた。山本は4回0/3を64球、被安打4(本塁打2含む)、奪三振4、4失点で降板。球団広報によると左脇腹をつったような感覚を訴えたという。結局、最終回にも平野佳寿が村上宗隆に被弾したため、3-5で初戦を落としている。 試合後、試合の途中からベンチに戻りチームを応援していた山本は「立ち上がりからピンチになって、点を取られて、オスナにも最後ホームラン打たれて、そこでちょっと気づいた部分があって。いい方向に修正はできてたんですけど、そこからちょっと違和感があったりして…という感じですね」と自身の投球について振り返った。 脇腹の状態は「分からないですけど、そんなめっちゃアレではないですけど、多少の違和感があったので、ちょっと早めに気づけただけ。それは良かったと思いますけど、こういった大事な1試合でこんなことになってしまうのは、最悪だなと思います」と肩を落としていた。翌日の練習にも姿を見せていたが、病院には行かず帰阪してから様子を見て、今後の登板を考えていく。勝ちが計算できるエースで勝てなかったのは痛い。 第2戦でオリックスは、明治大学時代に神宮を本拠地にして、エースとして活躍していた山崎福也を先発に送り出す。高校時代からバッティングにも定評のある山崎福は、今シーズン交流戦で代打出場するなど、打席が回ってくるセ・リーグの本拠地を狙っての登板だったことは明白だった。 山崎福はその期待に応えて、ヤクルトの先発サイスニードから、3回一死三塁の場面で「打ったのは落ち球系のボールだと思います。なんとか抜けてくれてよかったですし、先制のタイムリーになってくれてよかったです!」とライト前へ先制のタイムリーを放つ。投げては4回を無失点の好投。「大事なゲームではありますが、いつもと同じようにゲームに入っていけたと思います。ランナーを背負う場面も多かったんですが、要所要所をしっかりと抑えることができましたし、しっかりと自分らしいリズムで投げられたところはよかったと思います」と手ごたえを感じていたようだ。 試合は9回に阿部翔太が内山壮真に同点3ランを打たれてしまい引き分けに終わったが、ポジティブに考えれば「負けなかった」。25日からの第2戦を本拠地、京セラドーム大阪で仕切り直して、再び日本一になるべく神宮に戻って来ればいいこと。中嶋聡監督は「期待してというわけじゃないですけど、打席に立ったことがないメンバーばかりなんでね。その中では期待してますよ。ウチの野手より期待しているわけじゃないですからね。あんまり言ったらホントに…良く投げて打ちました」と山崎福を評価しており、神宮に戻ってくれば再登板の可能性は高い。ヤクルトバッテリーが警戒していたバッティングも期待できるだろう。 オリックス日本一のキーマンは山崎福也かもしれない。(どら増田)
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