未解決事件
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社会 2019年04月27日 21時40分
わずか40秒の間に姿を消した4歳児“徳島県貞光町の神隠し”【未解決事件ファイル】
親が目を離した40秒の間に、音もなく子供が消えた不可解な事件がある。 1989年3月7日、徳島県貞光町(現・つるぎ町)で当時4歳の少年T君が忽然と姿を消した。 T君の失踪前日、一家は徳島県小松島市で行われた親戚の葬儀に参列した後、貞光町の親戚宅に泊まった。翌朝8時頃、T君は姉と弟と父親、更に従兄弟の5人で散歩に出かけたが、朝食前だったこともあり、父親は10分ほどで散歩を切り上げて帰ることにした。 親戚宅に向かう父親の後を子供達はついていき、家まであと10メートルほどの場所までT君がいたことを父親は確認している。この時、T君はまだ遊び足りなさそうな顔をしており、家の中には入らず玄関先に留まっていた。父親が家の中に入り、抱いていたT君の弟を母親に預けて玄関先に戻ってみると、T君はいなくなっていた。父親がT君を最後に見てから40秒後のことだ。 すぐさま父親は周辺を探したが、T君を見つけることは出来なかった。地元の消防団の協力も得て、近所の捜索を続けたが結局見つからず、父親は午前10時に警察に通報した。 親戚宅が山間部にあることから、警察はT君が山で迷子になっているのではないかと考え、山間部を中心に捜索することにした。捜索には、地元警察のほかに、県警機動隊、消防署員、地元消防団員、地元住民が集まり、総勢100名近くの人が動員されたが、T君の発見には至らなかった。 父親が目を離した1分足らずの間で、玄関先にいた子供が音もなく消えるという不可解な事件に、世間では「神隠しのようだ」という声まで上がったが、不可解な出来事は事件後にも続いた。 失踪から9日後の3月16日、自宅に帰らず親戚宅でT君の捜索を続けていた家族の元に、奇妙な電話がかかってきた。電話の相手は「ナカハラマリコの母親」を名乗り、「●●幼稚園の父兄です、幼稚園で見舞金を集めたので送り先を教えて欲しい。もう帰って来ますか?」と尋ねた。●●幼稚園はT君の姉にあたる長女の幼稚園だったことから、応対したT君の母親は翌日自宅に帰る旨を伝えたが、その後数日たっても、ナカハラマリコの母親から連絡は来なかった。不思議に思った母親が幼稚園に問い合わせてみたところ、ナカハラマリコという名前の園児は存在していないことが判明。結局、この奇妙な電話は事件解決の手掛かりとはならず、何の意図があったのかも分かっていない。 その後、T君の父親は会社を辞めて自営業を始めた。少しでもT君の捜索に時間をかけたいと考えたからだ。また、情報収集のために自宅の電話番号を公表したところ、全国各地からT君を見たという目撃証言が多く寄せられた。しかし、決定的な手掛かりを掴むことはできなかった。 さらに、2018年1月31日に放送された『緊急!公開大捜索’18春〜今夜あなたが解決する!記憶喪失・行方不明スペシャル〜』(TBS系)に出演した記憶喪失の男性(推定年齢25歳)がT君に容姿が似ていると、徳島県警に放送後に情報が多数寄せられた。また、ネット上にも同様の書き込みが相次いでいた。この男性は、4歳頃から見ず知らずの男性の家に軟禁されていたと話しており、4歳の時に失踪したT君と状況が酷似していた。徳島県警はこうした反響を考慮し、T君の両親に連絡を取り、両親のDNA採取の了解を得た。しかし、DNA鑑定の結果、T君の両親と記憶喪失の男性のDNAは一致しないことが判明。結局、2019年現在もT君の行方は分からないままである。 たった40秒、その間に一体何が起きたのか。30年たった今も事件は謎に包まれている。
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社会 2019年04月21日 23時30分
「カアイソウ…」不気味な怪文書が謎を呼ぶ“三重小2女児失踪事件”【未解決事件ファイル】
数多く残された日本の未解決事件の中でも、ひときわ謎めいた事件がある。「三重小2女児失踪事件」だ。 1991年3月15日、三重県四日市市富田に住む小学3年生の女児Sちゃん(仮名)が自宅から突然、姿を消した。 失踪当日、学校の授業を終えたSちゃんは午後2時頃に自宅に帰宅。Sちゃんは友達から遊びに誘われたが「約束がある」と断っていたという。同2時半頃には自宅に電話をかけたパート先の母親とSちゃんが会話したことも確認されている。当時、自宅にはSちゃんの他に父親もいたが、夜勤明けで熟睡しておりSちゃんの帰宅には気づいていなかった。 その後、同3時半頃に姉が帰宅した時には既にSちゃんの姿はなく、Sちゃんの飲みかけと思われるまだ温かいココアがテーブルに残されているだけだった。同4時頃になると父親が目を覚ましたが、特にSちゃんがいないことを気に留めなかったという。学校を終えたSちゃんが友人と遊びに出かけるのは日常茶飯事で、そのうち帰ってくるだろうと考えたからだ。 しかし、夜になってもSちゃんは帰宅することはなく、同8時に家族が地元警察に通報。家族だけでなく小学校の教諭や近隣住民も協力して捜索したが、Sちゃんは見つからなかった。 その後も家族は手がかりを探そうと、ビラ配りやテレビ番組に出演するなどして情報収集に努めたが、いっこうに有効な情報は得られなかった。 Sちゃんが失踪してから3年後、家族のもとに送り主不明の怪文書が届いた。いたずらの類かと思われた文書の中には「カアイソウ カアイソウ おっカアモカアイソウ お父もカアイソウ コンナコとヲシタノハ トミダノ股割レ トオモイマス」などとあった。犯人を表すと思われる一文があったことから、当時ワイドショーでも大きな注目を集めた。ネット上では怪文書の「トミダノ股割レ」が売春婦の蔑称を指している指摘もあるが、手紙の送り主と意図はいまだに判明していない。 突然自宅から「神隠し」のように姿を消したSちゃんの事件から28年が経つが、事件に関する有益な情報はいまだにない。怪文書がいたずらの類でないのであれば、事件を解く鍵は不気味な文書の中に残されたままなのかもしれない。
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芸能 2019年03月25日 18時00分
『イノセンス』、悪評乗り越え視聴者から絶賛の最終回! 今期話題の“トラウマ月9”と比較も
土曜ドラマ『イノセンス 冤罪弁護士』(日本テレビ系)の最終回が23日に放送され、平均視聴率が9.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)だったことが分かった。前回第9話の8.9%からは0.7ポイントのアップ。自己最高視聴率を記録し、全話平均視聴率は9.1%となった。 冤罪を科学的に証明し、罪なき人を救っていく弁護士の活躍を描くストーリーが描かれた本作。最終回では、主人公の弁護士・黒川(坂口健太郎)の事件解明ための実証実験を引き受けていた科学者・秋保(藤木直人)の妹が殺害された11年前の事件の真相が明らかになる展開に。真犯人・神津(武田真治)が証人として呼ばれた法廷で、11年前の事件の真相を告白し、冤罪事件を企てた理由について「日本の警察や検察の問題を浮き彫りにするため」と語るなど、その怪演ぶりも話題になった。 「『イノセンス』といえば、昨年10月クールの同枠の『ドロ刑 -警視庁捜査三課-』(日本テレビ系)が平均視聴率8.8%だったことや、同4月クールの坂口健太郎の初主演ドラマ『シグナル 長期未解決事件捜査班』(フジテレビ系)が平均視聴率7.8%と大爆死してしまったこと、ヒロインの川口春奈が“低視聴率女優”として有名だったことから前評判が悪く、数字を心配する声も多々出ていましたが、勧善懲悪のストーリーやキャストそれぞれの演技力の高さが評価され、蓋を開けてみると『なんだかんだでキャスト全員演技上手いし、ストーリーに感動した』『もっと評価されていいドラマ!』『キャストもストーリーも主題歌もすべて良かった!』という絶賛の声が多く聞かれました」(ドラマライター) また、一方では18日に最終回を迎えた月9ドラマ『トレース〜科捜研の男〜』(フジテレビ系)と比較する声も聞かれた。 「『イノセンス』は弁護士モノ、『トレース』は科捜研がテーマですが、事件を科学的に証明していくという点では共通しています。『トレース』といえば、最終回の“誰も救われない”展開がネットで話題に。主人公が追い求めていた事件の真相について、『不快感しかない』『胸糞悪い』という声が相次ぎました。一方、『イノセンス』の最終回で明らかになった真相は遺族の心を救済するというもの。視聴者のニーズにも合っており、『トレースみたいにトラウマ最終回になったらどうしようかと思ったけど良かった!』『武田真治、サイコパス系犯人だったけど最後スカっとできてよかった』『こういうのでいいんだよね。トレースみたいな終わりじゃなくてよかった』という比較の声も多々見られました」(同) 視聴者の納得のいくラストになった『イノセンス』。出演俳優陣の評価もますます上がったようだ。
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社会 2019年02月16日 21時30分
【放送事故伝説】神戸連続児童殺傷事件の直後、テレビ番組が大量にお蔵入り?
今から22年前の1997年、通称「少年A」による「神戸連続児童殺傷事件」が発生した。1997年5月27日の早朝、神戸市にある中学校正門に、男児の切断された頭部が放置された事件を皮切りに、「酒鬼薔薇聖斗」を名乗る当時14歳の中学生が起こしていた猟奇事件がマスコミに暴かれた事件は、当時の全日本国民に大きなショックを与えた。 さて、「神戸連続児童殺傷事件」が発生した当時、多くのテレビ局は卑劣な事件および未解決事件に配慮して、いくつかの番組は放送を自粛した。当時の新聞によると、特に「人間の体を切り落とす」シーンに関しては、最大限の配慮が行われたようで、NHK教育は同年5月31日に放送された歌舞伎俳優の中村雀右衛門が主演する舞踊「桜の森の満開の下」(原作:坂口安吾)には、山賊が狩ってくる生首を並べて遊ぶという「首遊び」という残虐性の高いシーンがあり、また、雀右衛門が生首を抱えて踊るという、図らずとも事件を連想してしまうシーンがあったことから、放送を差し替えられている。この放送差し替えは、中学校正門での一件から4日しか経過していないということもあり、いくら伝統芸能でも「首遊び」は放送するわけにはいかなかったようだ。 また、民放もNHKと同じような対応をとっており、テレビ朝日は、同年6月14日放送予定だった時代劇『遠山の金さんVS女ねずみ』の「不倫の清算!バラバラ殺人」というエピソードがタイトルの通り、劇中にバラバラ遺体が出てくるために放送できなかった。 また、これは放送後にクレームが発生したパターンだが、事件の数日後、競技型バラエティ番組『TVチャンピオン』(テレビ東京系)で行われた「特殊メイク王選手権」では、参加者が作り物の首を持ち込んだところ、放送後に視聴者からのクレームが相次ぎ、番組の構成そのものを見直すことになったとされている。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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社会 2019年01月12日 12時00分
下山事件
1949(昭和24)年といえば、日本が太平洋戦争に敗北して4年目の年。未だ東京は空襲の爪痕がいたるところに残り、天皇に代わってGHQ(連合国最高司令官総司令部)が間接統治していた時代で、政治では第3次吉田内閣(民主自由党)が発足していた。当時の社会の動きといえば労働争議が多発し、不可解な事件が連続して起きていた。「下山事件」(7月5日発生)「三鷹事件」(7月15日発生)「松川事件」(8月17日発生)だが、これらの事件の背後には、GHQ内の権力闘争が底流にあったことが後年、明らかにされている。 「三鷹事件」「松川事件」についての詳細は省くが、「下山事件」の結末はどうなったのかといえば、この事件こそGHQの組織にあった「キャノン機関=米軍の謀略機関」や「CIC=米軍の対敵防諜部隊」が登場し、また、旧日本軍の特務機関員や中野学校卒業生の関与が噂され、法医学も巻き込んで死体の「生前轢断(他殺)」説と「死後轢断(自殺)」説がマスコミの取材を、ヒートアップさせてしまった事件として、今も生々しく伝えられている。また、「犯人」が消えてしまい、真相がブラックボックスに閉じ込められていることから、「未解決事件」として見知っている方も多いのではないだろうか。 筆者がこの事件に関心を持ったのは、十数年にわたって追跡してきた「中野学校卒業生の戦後史」がきっかけであった。事件の核心に触れたのは卒業生の1人を取材した時で、本人は仮名(既に88歳で逝去)を条件に取材に応じてくれた。前沢義昭(仮名)の徳島の自宅で行われた取材で、彼はまず、中野学校出身であることを告げた。「中野は42年7月に三丙(入学は41年9月)で卒業しました。初任地は関東軍情報部のハイラル支部で終戦まで満州各地の支部を転属し、最終任地はハルビン特務機関で階級は大尉でした」 戦時中の活動について質問したが、答えは「特務工作」と語るだけで、工作の詳細は語ってくれなかった。「いろいろありまして、中野校友会の会員にも入っていません。仲間で私がここ(徳島)に住んでいることを知っているのは、秋田に住むCIC時代の友だけです。CICは『下山事件』とも関係のあったセクションなんです」 筆者は前沢の言葉に驚愕していた。元中野学校卒業生と下山事件の関係。筆者はかつて卒業生の複数人は「実行犯云々は別にして、あれだけの犯行を決定的な証拠も残さずに実行できたのは、謀略のノウハウを熟知した人間だろう」という証言を得ていた。そして、関心を持つ卒業生には「動機という点では金銭は関係なく、背景には政治謀略があったと思う」と分析する者もいた。だが大半の卒業生は「我々の仲間が事件に関与していたことなど絶対にありえない」と全否定している。だから、当事者の口から下山事件が出るとは思いもよらなかった。 事件に関する数多くの著作物についての感想を聞いてみた。「死因の究明よりも、この事件のキーワードが何なのかを考察すれば、おのずと事件の全体像が把握できるはずなんです。関連書で労作と評価の高い矢田喜美雄さんの本(『謀殺下山事件』祥伝社)に出てくる『フジイショウゾウ』。彼のことを中野学校出身の日系1世で、GHQのGー2(参謀部第2部)の指揮下にあったSPD(公安課)に勤務していた人物と書いていますが、フジイは「藤井正造」で、日系1世ですが中野学校の出身ではありません。私は、彼に協力して隠退蔵物資の摘発や労働組合の内部情報などを集める仕事をしていたんです」 前沢はCIC時代に「藤井」とチームを組んで仕事をしていたと証言した。 ここで藤井正造について簡単に説明しておく。フジイはシビリアンで、本国ではOSS(CIAの前身)の工作員をしていたが、日本語が流暢ということからGHQに志願してCICに配属された人物だ。諸々の著作物によれば「藤井」は工作活動に「下平」のトリックネームを使っていた中野学校出身者と書かれているが、前沢は「フジイは下平の変名は使っていません。下平は別人で、その人物は私の後輩で二俣(陸軍中野学校二俣分校)を卒業した男なんです」と証言、その言葉には有無を言わせぬ説得力があった。「藤井」の正体をここまで明かした人物を、筆者は初めて知ることになった。 だが、肝心の「下山事件」と中野学校の関係を前沢から聞くことは叶わなかった。一縷の望みは前沢が生前に語っていた「もう1人、真相を知る人物が秋田にいます。その男と相談してみます」と、遺した言葉であった。 その時、前沢は10年前に届いたという年賀状に書かれた名前(大山智也=仮名)、住所と電話番号を教えてくれた。 前沢義昭の訃報に接して1カ月も経っていなかったが、筆者は大山のことが気がかりで2009年の初秋、秋田に飛んだ。事前の確認で夫人から大山が闘病生活を続けていることを聞かされていた。病院は日本海に面する風光明媚な場所にあった。かつて秘密戦士として活躍していた大山は、3階の大部屋で南向きに据えられたベッドに横臥していた。大山は92歳になっていた。果たして真相を語ってくれるのか。突然の訪問なので、追い返されるのではないかと、正直不安であった。だが、不安は杞憂に終わった。 大山は車椅子を利用していた。ベッドを離れると器用に車椅子を操り、筆者を従えて屋上のサンルームに案内した。「あなたのことは前沢から聞かされていました。亡くなったそうですね、あいつ」 短い言葉に前沢の死を悼む情感がこもっていた。「いずれ、あなたが訪ねてくると思っていました。あなたの著作は読んでいます。下山事件と中野学校を結びつけて取材をされてこられたのは、あなたの成果でしょう。私が暗殺チームの一員であったことは前沢から聞き及んでいると思いますが、あの事件の背景には当時の社会情勢が重くのしかかっていたんです」 筆者は大山の無防備とも思える第一声に一瞬、自分の耳を疑ってしまった。大山は「暗殺チームの一員」と、はっきりと語ったのである。それと、「殺人事件」を「暗殺」という言葉で表現したのだ…。「私は、中野の前期を卒業しています。学校は今の東京外大、当時は東京外国語学校と呼んでおり、英文科を卒業したんです。初任地は関東軍のハルビン特務機関で、そこで前沢と出会ったんです。同窓(中野学校)の仲間でした。引き揚げてきたのは46(昭和21)年の夏でした。戦後、就職したのはCICで、ここを紹介してくれたのは中野時代の上官でした」 大山の口調は緊張感もなく、淡々としていた。「CIC、ご存じですね。この組織はウイロビーが実権を握っていたGー2の直轄部隊で、戦犯摘発から協力者のスカウト、共産党や労働組合の監視、政治家、官僚のスキャンダル探しなどを仕事にしており、活動は全国をネットワークしていました。隊員の日常業務は中野時代の偵諜という任務が主でした。偵諜とは視察対象者の行動観察のことです。我々はチームボスのことを『ファースト·ルテナント·マーカス』と呼んでいました。おそらく偽名だったでしょう。階級は陸軍中尉でした。私も中野時代は『丸橋』という変名を使っていましたから、マーカスの態度が分かるんです。彼は幹部の中では珍しく日系ではなく白人の将校でした。私のチームには前沢と下平の2人がいましたが、下山総裁を三越から拉致したのは別のチームなんです」 筆者は固唾をのんで大山の話に耳を傾けていた。そして次の言葉を待った。「私はマーカスの通訳兼連絡係でした。彼から聞かされたのは、あの事件では拉致実行班と暗殺実行班の2つのユニットが動いたそうです。私は直接、殺害現場を見ていませんが、千葉の館山が現場だったと聞いています。それと総裁暗殺の背景には、当時の国鉄労組を政治的に利用するというシナリオがあったんです。下山さんは、言ってみれば、その犠牲者だったんです。おそらく、下山さんに代わる人物が総裁になっていれば、その人物が犠牲者になったでしょう。下山さんはスケープゴートにされたんです。政治の力学は“総裁職”をターゲットにしたわけですから……。私は下山さんを暗殺した下手人ではありませんが、CIC時代はフジイにも協力して右翼、左翼の情報を集めていました。それと下山さんに関する情報も集めていたんです。中野時代に学んだ知識が大いに役立ちました。皮肉なものですね、占領下で中野の教育が役立ったとは」 筆者は質問を発せず必死になって取材ノートに大山の言葉をメモする。「下山事件。私にとって生涯消えぬ人生の汚点です。誰にも話すつもりはありませんでしたが、前沢の訃報を知ってあなたに話す気になったんです。下平も亡くなり前沢も逝った。私と前沢の2人は中野の校友会情報で、行方不明扱いになっている卒業生なんです」 筆者は最後の質問をした。大山さんは事件に関わったことを「人生の汚点」と言ったが、それは、どんな意味なのか…。「事件当時、私は31歳でした。CICに勤めたのも、中野時代のノウハウを戦後の社会で活かしたかったんです。しかし、“下山暗殺”目的が政治的動機にあったことを事件後に知り、50年にCICを辞めました。下手人ではありませんが、下山暗殺チームで仕事をしたことが私の人生の汚点なんです。イデオロギーや金銭は関係ありません。プロの諜報員としてのプライドが支えだったんです」 話し終えた大山の口元は微笑んで見えた。その心情は60余年の澱を一気に吐き出したあとの安堵感。微笑みがそんな心象として残った。「陸軍中野学校と下山事件」ーー。追跡行はやっと終着点が見えてきた。大山はいま、手記を書いている。大学ノート10冊になるという大山手記。どんな内容が告白されているのか。「下山事件」の真相が明かされる日も、そう、先のことではないのかもしれない。(文中、証言者は本人の希望で仮名とした)
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社会 2019年01月12日 12時00分
誰もしら内容い“吸血鬼”殺人事件 殺人鬼は何のために被害者の生き血を吸ったのか?
《この下に白骨死体あり。110番通報頼む》 2011年4月、岐阜県下呂市の山中の道路にこんなメッセージが書かれた三角表示板が置かれていた。それを通勤途中の温泉旅館の仲居が発見したことから、世にも奇怪な事件が幕を開けることになった。 通報を受けた岐阜県警高山署が付近を捜索したところ、ほぼ白骨化した女性の遺体を発見。その遺体は約1カ月前から行方不明になっていた長瀬まゆみさん(44)であることが分かった。 高山署は長瀬さんの交遊関係を捜査するうち、勤務先のコンビニで同僚だった後藤明弘(当時46)を浮上させた。後藤は同署に任意同行を求められたが、その際に契約が切れたもう一台の携帯電話を大事そうにセカンドバッグに入れたところを捜査員は見逃さなかった。 その携帯電話を調べたところ、『死に際』というフォルダがあり、「レ・ティ・リー」というベトナム人女性の名前と共に、遺体を切り開いて内臓を露出させた写真などが見つかった。しかも、その写真には〈寝ている娘の頭めがけて鉄パイプを振り下ろし、首を絞めて殺した〉という犯行の経緯が、小説のように細かく書かれていた。 岐阜県警は2006年7月に発生し、未解決事件になっていた愛知県豊川市のベトナム人女性殺人事件の捜査本部に連絡。後藤はまず、ベトナム人女性のレ・ティ・リーさん(24)に対する殺人容疑で愛知県警豊川署に逮捕された。 死因は首を絞められたことによる窒息死。頭にも鈍器で殴られたような跡があった。だが、問題はここからで、レ・ティ・リーさんの遺体は胸が切り裂かれており、その傷口から血をすすったような跡があった。そこに残されていた唾液のDNAが後藤のものと一致したんです」(捜査関係者)遺体が語る“不自然”な痕跡第一発見者の男性も次のように語る。 「レ・ティ・リーさんは布団に横たわっていたが、何か不自然な感じがした。何で遺体に血がないのか、布団にもシワ一つない。不思議でしょうがなかった」 その後、後藤は長瀬まゆみさんに対する死体遺棄や殺人容疑などでも再逮捕されたが、やはり長瀬さんの遺体についても内臓の写真を撮っているのだ。 「後藤は死体の存在を警察に知らせるどころか、死体の足を開いて性器の写真を撮影したり、裂かれたお腹にも手を差し入れて臓器の写真を撮影している。公判では白黒写真にして開示されましたが、それを見た裁判員の若い女性は気分が悪くなり、自力で立つこともできなくなったため、公判が中止になったこともありました」(岐阜地裁詰め記者) もっとも、後藤は「なぜそんなことをしたのか分かりません」「内臓を見たいと思ったこともないし、性的興味を感じたこともありません」と、自身の性癖を否定している。研究が進んだ海外では報告例が多いが、ネクロフィリア(死体性愛者)は幼少期から孤独で、恐ろしい事件を起こして捕らえられても、かつての教師やクラスメートは彼をほとんど覚えていないことが多い。「あまり人と付き合わず、問題を起こしたこともない」という印象だ。 後藤もこれと全く同じなのだ。幼い頃を知る近所の人たちは「大人しくて礼儀正しい子だった」と口をそろえ、中学時代の同級生は「2クラスしかなかったのに、ほとんど印象にない」と話す。 「からかわれても、怒って向かってくるようなタイプじゃない。ひたすら耐えて黙っているような奴だった。年下からも『ガンキン(ばい菌の意味)』と呼ばれ、バカにされていた。校時代は不良たちのパシリにされていたと聞いている」 その鬱憤を晴らすため、異常な空想を積み重ね、犯行に駆られたのだろうか。
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芸能ネタ 2019年01月05日 12時00分
坂口健太郎、新土ドラマに主演 不安要素多々も‟低視聴率男”の返上なるか?
俳優の坂口健太郎が1月期の土曜ドラマ『イノセンス〜冤罪弁護士〜』(日本テレビ系)で主演を務める。 坂口演じる風変わりな弁護士・黒川拓が科学者らの協力のもと、冤罪事件を解き明かすというストーリーの本作。実証実験を引き受ける科学者・秋保恭一郎役は藤木直人が、黒川のバディで終始振り回される女性弁護士・和倉楓役は川口春奈が演じることがそれぞれ発表されている。 しかし、このキャスティングについては不安要素が多々あるという。 「‟土10”と呼ばれているこの枠では、12月まで中島健人主演の『ドロ刑 -警視庁捜査三課-』(日本テレビ系)が放送されていました。しかし、いまいち話題にならず視聴率は毎回、8%台。2018年は中島ほか、山田涼介や菜々緒、波瑠ら話題性のある俳優、女優を主演に抜擢しましたが、山田主演の『もみ消して冬〜わが家の問題なかったことに〜』を除く全ての作品が全話視聴率8%台。数字が取りやすい枠とは決して言えません」(芸能ライター) 坂口といえば、2018年4月期の火曜ドラマ『シグナル 長期未解決事件捜査班』(フジテレビ系)でドラマ初主演を務めたものの、初回の平均視聴率9.7%を記録した後は下落。最終回こそ9.2%と健闘したものの、中盤で数回6%台を出したことが影響し、全話平均視聴率も7.7%にとどまった。 「人気若手俳優ということで期待が集まっていた。この結果から一部ドラマファンからは『低視聴率俳優』と揶揄されました。さらに、共演の川口春奈についても2013年の主演ドラマ『夫のカノジョ』(TBS系)で全話平均視聴率3.8%と記録的な低視聴率を叩き出し8話で打ち切りに。その後、2017年放送の『愛してたって、秘密はある。』(日本テレビ系)でもヒロインを演じたものの、平均視聴率は8.6%。もはや‟低視聴率女優”という印象はぬぐえないでしょう」(同) 果たして『イノセンス』はこれらのネガティブ要素を払拭することはできるのだろうか。注目が集まる。※視聴率はいずれもビデオリサーチ調べ、関東地区
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社会 2018年12月30日 12時00分
「日航123便墜落事故」後日談でさえも闇に葬られていた…だった
日本が未曾有のバブル景気に踊る直前だった昭和60(1985)年の夏ーー。 お盆の帰省客や行楽客たちを乗せた東京・羽田発ー大阪・伊丹行の日本航空123便は、定刻を4分遅れて18時04分に羽田のスポットを離れると、18時12分に離陸。しかしそのわずか12分後の18時24分には、突如として機体に異常が発生、操舵が不能となってしまった。その後、クルーたちによる懸命の努力もむなしく、18時56分30秒に群馬県多野郡上野村の高天原山の尾根に墜落。わずか4名の生存者以外、乗客乗員合わせて実に520名もの尊い命が奪われることとなってしまった。世に言う『日本航空123便墜落事故』である。 この事故については、その後に行われた事故調査委員会の報告により、既に「圧力隔壁破損による急減圧、空中分解による垂直尾翼脱落、及び油圧系統全滅を含む操縦系統喪失によって引き起こされた」と結論づけられている。しかし、こうした不具合を引き起こした原因や、これほどまでに多くの犠牲者を出してしまった経緯については、今なお様々な憶測が存在しているのが実情だ。 それらの中には、「自衛隊の演習に巻き込まれて撃墜された」とするものや、墜落時にはかなりの生存者がいたものの、運搬していた貨物の中に放射性物質が含まれていたため「見殺しにされた」というもの、さらにはこうした事態を隠蔽するために、「意図的に殺害された」とする陰謀論めいた噂まで存在している。だが、そうした数多くの荒唐無稽な憶測でさえも、一笑に付すことができない出来事が、後に発生していたことはあまり知られていない。「そりゃあもう、当時は大騒ぎでしたよ。なにせ山の中に飛行機の部品が落っこちてるんだから」 123便の事故から20年以上が経ち、21世紀になってすぐに発見されたという同機の部品についてそう語るのは、静岡県某所で暮らす農家のAさんだ。当時、Aさんは農業用水として使用している山水の貯水タンクの状態を確認しに出かけた際、たまたま近隣の山中で、同機の機体の一部と思しき残骸を発見したのだという。 彼はすぐさま地元の駐在に届け、近隣は大騒ぎになったというが、その実、なぜかこの騒動は発見からほどなくして、“闇”に葬られることとなったのだーー。 「最初はね、新聞記者の人なんかも来てね。私も『自分が見たもの』を説明していたんだけれどもね、いつまで経ってもニュースや新聞に出やしない。それどころか、区長(※集落ごとのまとめ役)さんが来て、『誰にも言うな、すぐに忘れろ』なんて言い出してね。だから私は、“あの部品”が、見つけちゃいけないものというか、見つかっては困るものだったんだと、理解することにしたんだよ」 本来であれば、大手メディアで大々的に取り上げられてもおかしくないような出来事であるにもかかわらず、わざわざ取材に来た地元メディアでさもなぜか報じず、それどころか箝口令とも言うべき圧力がかけられたというAさんの“発見”。あまりに不可解な事態をしく思ったAさんが、ほどなくして発見箇所を確認しに行ったところ、驚くことに、その現場は、“それ”があったことすら分からぬほどに、跡形もなく片付けられていたのだという。「(発見直後)駐在さんに話した後、すぐに警察の車が何台か来て。それが終わったと思ったら、今度は自衛隊のトラックみたいなのが真夜中に何台も来ているのを見たんだよな。あの時……きっと部品を引き上げていったんじゃないかって思うよ」 無論、Aさん自身が高齢であることや、その“存在”を示す物証が現在では確認できないため、なんとも言い難い部分ではある。だが、Aさんが語る一連の内容は、“尋常ならざる何か”を、我々に感じさせることも事実だ。実際、Aさんが「今でも覚えている」という発見箇所を、持参した地図上で示してもらったところ、それは紛れもなく、操舵能力を奪われた123便が迷走したルート上に存在していた。 いわゆる「未解決事件」に関する各種の証言がそうであるように、それらの一つ一つについて個別に見ていくだけでは“点”でしかなく、事態の全貌が見えにくいものだ。しかし、そこへ何者かによって意図的に隠された“線”を加えることで、それまで見えてこなかった“何か”が浮かび上がってくることは珍しくないし、筆者自身、今回ご紹介したAさんの証言は、そうした線の一つになり得るものと考えている。 もっとも、その墜落から30年以上経過した今、この墜落事故を巡る謎は、今後も未来永劫、明かされることはないのかもしれないが……。
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芸能ネタ 2018年12月29日 18時10分
まだまだ利用価値アリ?元貴ノ花氏長男・花田優一にテレビオファーが続いているワケ
2019年1月3日放送のお正月特番『キスマイ超BUSAIKU!? 新春2時間半SP』(フジテレビ系)に元貴乃花氏の長男でタレント・靴職人の花田優一が出演する。 花田は俳優の船越英一郎とともにゲストとして出演し、彼らが長年心にひっかかっているという『未解決事件』を解明するために、キスマイメンバーが真相に迫る企画などを放送する予定だという。 花田といえば、一部週刊誌などで本職の靴制作において注文客との間に納期遅れなどのトラブルが生じているとの報道が出たほか、妻との離婚、タレントとして契約していた芸能事務所を解雇されるなど、2018年下半期にかけて周辺トラブルが相次いでいたことでも知られている。 しかし、事務所を解雇された後も、花田にはタレントとしてのオファーが絶えずに舞い込んでいる状態であり、今回のキスマイ特番では船越と並んでのゲスト出演ということで、番組側もキワモノ扱いではなく、「数字の取れるゲスト」として出演オファーをかけていることは明白である。 この花田の「プチブレイク」とも言える状況に関し、多くのバラエティ番組に関わっている某放送作家はこう分析する。 「花田さんの場合は、ギャランティランクがタレントではなく、文化人枠で設定されているため、コストパフォーマンスが良く、また話題性や華もあるので、ゲストとしては非常に使いやすいのです。もちろんトラブルを招きやすい性格なのはスタッフも十分認知しているのですが、テレビショーを作る上では、ルックスも悪くなく、自分の意見を持ってトークができる花田さんのスキルは、『見てくれ』だけの読者モデル出身タレントが全盛の今、かなり魅力的に映っているのではないでしょうか」(放送作家) さらに、放送作家氏は、花田の楽屋での振る舞いについてこう語る。 「花田さんはテレビ局では、腰も低く対応も終始柔らかなので、同世代の若いスタッフを中心に人気が高いようです。理不尽な振る舞いをする人も多い文化人枠では、『安い』『うまい』『低い』の三拍子が揃った花田さんはコスト面も含め最高の人材でしょうね。もちろん、本業の靴職人の仕事が順調である前提の話ですが」(前述の放送作家) やはり人間、「立ち振る舞い」が大事ということか……。
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社会 2018年12月19日 21時00分
失踪してから57年間、男性の遺体の行方を霊媒師が的中 様々な憶測を呼ぶ
アメリカで霊媒師が行方不明者の遺体の行方を的中させ、大きな話題となっている。 とあるアメリカ人男性の父親は、失踪してから57年間もの歳月が経過していた。父親が失踪した時、男性はまだ生後8か月。母親は、男性を含む4人兄弟に対して「あなたたちの父親は、たばこを買うために家を出てから、ずっと帰ってこない」と言っていたが、母親は捜索願を出していなかったという。その後、母親は1998年に亡くなっている。 男性は、父親が生きているかどうかを知るため、霊媒師に霊視を依頼したという。すると、霊媒師は「父親の遺体は家の地下室に埋まっている」と意外な結果を告げた。 その言葉を受けて地下室を調査したところ、霊媒師の言葉通り、なんと男性の父親は、家の地下室の床でコンクリートに詰められた遺体となって見つかったのだ。DNA鑑定でも、遺体は男性の父親に間違いないとの結果が出た。警察によると、父親の死因は鈍器で殴打されたものだが、今となっては犯人を捜すのは難しいとのことで、様々な憶測を呼んでいるものの、真相は薮の中だ。 日本でも、霊能力者が行方不明者の遺体を発見して大騒ぎになったことがあった。自称・超能力者であり、サイコメトラーとして知られるオランダ人のジェラルド・クロワゼットが1976年5月に来日。NET(現・テレビ朝日)の『水曜スペシャル』で、千葉県で行方不明になった7歳の少女に関する透視を使用した超能力捜査を行った。その結果、番組中、事件を取材していた番組スタッフが、ダム湖に浮かんでいる少女の水死体を発見したのだ。かなりの衝撃的な映像であり、視聴率は30.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。ただ、このケースは、事件自体が元々未解決事件として注目されていた。同日に警察でもダム湖を捜索する予定があり、クロワゼットが超能力調査で独自に遺体を発見したというわけではないというオチがつく。 今回のケースでは、過去に失踪した父親の行方を知りたいという個人的な依頼。にもかかわらず、霊媒師は父親の行方を見事に的中させている。もしこの霊媒師の能力が本物であれば、各方面に引っ張りだこになりそうだが、果たして真相は…。文/浅利 水奈
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