社会
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社会 2018年08月07日 07時00分
飲料業界、家電量販店に吹く猛暑の追い風
過去に例のない酷暑に見舞われている日本列島。まだ8月に入ったばかりだけにウンザリといったところだが、一方で当然、ウハウハ状態の業種も続出している。 まず、受注拡大の波に乗るのは、ビール・飲料各社だ。 「どのメーカーも、事前に今年の夏は猛暑になることを見込んで、前年同期比1割程度の増産を計画していました。しかし実際には、その想定をはるかに上回る暑さとなり、そこからさらに生産計画を上積みしている状況です」(飲料メーカー関係者) キリンビールでは、もともと7月において、ビール類全体で前年同期比1割の増産を計画していたが、7月下旬以降は2割増に引き上げることを決定している。 「特に今年3月に発売した第3のビール『本麒麟』(350ml缶、500ml缶)が、6月下旬の時点で年間販売目標にしていた510万ケースの7割を突破。そのため年間710万ケースに上方修正したが、この調子であれば、さらに上乗せもあるのではないかと見られている」(同) さらにキリンでは、ビールのメーン商品である『一番搾り』などを昨年比で1〜4割の増産体制を取っているという。 「また、第3のビールではアサヒビールも『クリアアサヒ』を7〜8月で5%増産に打って出る。サントリーも、主力ビールの『ザ・プレミアム・モルツ』を前年同期比で2割増に引き上げ。若者のアルコール離れが進む中、ここぞとばかりに需要の取り込みに躍起になっているのです」(業界紙記者) そのアルコール分野では今、RTD(レディ・トゥ・ドリンク)も好調だ。RTDとは、缶酎ハイなどの、割らずにすぐ飲めるアルコール飲料のこと。 「RTDでは、アルコール度数7〜9%を中心に右肩上がりで、'17年度が売上高約3400億円。価格の安い酒で早く酔いたいという中高年層を中心に受けて、2桁成長を続けていた。それが、この酷暑で伸びに拍車がかかっています」(同) 熱中症が心配される中、清涼飲料やアイスの販売も急増。例えば、キリンビバレッジの塩分補給清涼飲料水『ソルティライチ』の7月の販売量は、7月23日現在で前年比で約2割増だという。 「コカ・コーラボトラーズジャパンが凍らせて販売しているスポーツ飲料『アクエリアス冷凍ペット』も、この暑さで需要が販売計画を上回ってしまい、品薄状態が続いている。そのため本州、九州、四国などでは一時休売の処置を取った。ポッカサッポロフード&ビバレッジでも、熱中症対策飲料の『キレートレモンCウォーター』が前年比3割増の生産でも追いつかないほどだという。赤城乳業も大ヒットアイスで年間5億本売り捌く『ガリガリ君ソーダ』が、7月中旬時点で3割程度伸びているというから驚きです」(大手スーパー関係者) 夏に欠かせない家電製品のエアコンも、もちろん需要が高まっている。 「エアコンは今年、どの家庭でも早い段階からフル稼働しているためか故障が増え、それが買い替え需要につながっています」(家電量販店店員) では、どれぐらい伸びているのか。 「ヨドバシカメラのAkiba店では、7月販売が対前年比5割増。ビックカメラ全体では前年同期より6〜7割増。ケーズホールディングスでも、エアコンなど冷房製品が6〜8割増。メーカーでいえば、ダイキンなどは今年、国内外で過去最高の755万台の売上を見込む勢いです」 プールのあるレジャー施設も大賑わいだ。東京都の『としまえん』では、7月の入場者数が7月22日現在で6万5000人と、前年より2割弱増えているという。 「ほか、暑すぎることから屋内用プールがあるホテルも人気で、例年になく予約が多いといいます」(ホテル関係者) 百貨店などでの売れ行きで目立つのは日傘などだが、女性用では例年の2割ほど売れ行きが伸びている。 「目新しいところでは、今年は男性用日傘を買い求める若いサラリーマン風の人が多い。暑さで倒れ、職場に迷惑をかけたり、日焼けしすぎて見た目違和感が出てしまうのを避けたい、との声も多く聞こえてきます」(同) ドラッグストアなどでは経口補水液や制汗剤なども飛ぶように売れている。 「経口補水液は通常ではやや高めなので、なかなか売れない。だが、今は水と電解質を素早く補給できるというので熱中症予防で伸びている。出荷数が対前年比の2倍と聞きます」(ドラッグストア関係者) 大手生保関連のシンクタンク調査によれば、夏場の気温が1℃上昇すると関連消費は約3000億円押し上げられるという。つまり3℃で約1兆円ということ。酷暑恐るべしだ。
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社会 2018年08月06日 08時00分
天下の猛妻 -秘録・総理夫人伝- 麻生太郎・千賀子夫人(上)
「“偉大なる楽天家”と“根性妻”」というのが、麻生太郎(現・副総理兼財務相)と、その妻・千賀子の長らく自民党関係者の間で定着していた“カップル像”であった。 麻生は、現政界に門閥豊かな人物が多々いる中でも群を抜いている。父は「九州の石炭王」にして元衆院議員の麻生太賀吉、祖父はかの吉田茂元首相である。千賀子は鈴木善幸元首相の娘である一方、橋本龍太郎、現首相の安倍晋三の新旧首相たちの遠縁で親戚にあたる。さらに、祖先を辿れば明治維新の元勲・大久保利通に行き着き、妹の信子が三笠宮寛仁親王に嫁いでいることから皇室へと系譜は広がっていく。 学校は初等科から大学まで学習院で、高等科卒業時に麻生が「官立の大学を受験したい」と父親に申し出たら、「カネがないなら分かるが、カネのある奴が人様の税金を使うようなことをするなッ」と一喝され、学習院大学を出、その後、スタンフォード大学、ロンドン大学に留学している。 ちなみに、福岡県飯塚市の生家は約2万坪、廊下は100メートルほどあり、麻生によれば部屋の数は「いくつだったかなぁ」ということになる。あるとき、この家敷に婦女暴行犯が警察に追われて逃げ込み、あまりの広さに“山狩り”をしたとの伝説さえある。また、麻生は「オレは7軒別荘を持っているけど、2軒はまだ行ったことがない」と言ったこともある。さらに、麻生の東京・渋谷の一等地にある豪邸は1000坪を超える敷地があり、千賀子夫人とは渋谷の「聖ドミニコ教会」で挙式したが、その披露宴は600人の祝い客を集めてこの自宅庭で行われるというべらぼうなものだった。ときに、麻生43歳、千賀子33歳であった。 さて、この麻生、国会答弁で「踏襲(とうしゅう)」を「ふしゅう」、「未曽有(みぞう)」を「みぞゆう」と読み違える一方、失言、暴言の類いの舌禍は数知れずの“専売特許”だが、なるほどこれは子供の頃からのヘキだったようだ。政界関係者からは、次のようなエピソードが聞かれる。 「父の太賀吉は、長男の麻生を後継者として特別扱いして育てた。夏休みの旅行などでも麻生は一等車、他の弟や妹は皆、二等車だった。そのくらいだから、周りで言葉を教えたり、物事に注意を与えるという人もいなかった。“好き勝手”が通った少年時代だった」 一方の千賀子は、生いたちがまるで違う。父の鈴木善幸はのちに首相になったものの、本を正せば岩手県の水産学校を出、漁業組合組織で活躍、この「漁協」を地盤にして社会党から代議士になった。当選後、社会党から自民党へ転じた“異色”でもある。 その3女である千賀子は日本女子大学を卒業、英語にたけたこともあり、鈴木が首相になると中国外遊などに同行し、政治家の妻たる呼吸、ノウハウを身につけていったものだった。そのうえでの、麻生との見合い結婚だった。 見合いのキッカケは、麻生が昭和54年(1979年)に衆院議員初当選を飾って当時の宮澤(喜一)派(宏池会)に入り、そこに同派幹部の鈴木善幸がいたことによる。 それから約4年後の見合いは、東京・世田谷区経堂の鈴木の家で行われた。筆者はのちに鈴木が首相になった直後、さち夫人へのインタビューでこの家を訪ねたが、年期の入った木造住宅は歩くと廊下がガタピシと音を立てるなど、とても現職首相の家とは思えぬ質素なものだったのを覚えている。まさに、麻生宅と比べると“天と地”と言えた。 さて、この家での見合いは和食による食事会となったが、こんなエピソードが残っている。 「その席で“ナマコの酢の物”が出た。多くは洋食での生活だった麻生は、なんとナマコを知らなかった。麻生が『これ何て言うの』と聞き、千賀子夫人が『ナマコです』と教えた。これを機に、麻生は夫人が自分が知らないことを知っているということもあり、話が盛り上がった。麻生は結婚直後、『ナマコが取り持った縁だった』と言っていた。夫人は、麻生の『陽気でちょっぴり不良っぽいところがよかった』と言っていた」(当時の政治部記者) 新婚生活は、ルンルンだったようだ。千賀子は麻生を「太郎さん」と呼び、麻生は普段は「千賀子」だが、ちょっとしたときには「チコ」と呼ぶこともあった。一方で、千賀子はどんなに忙しくても朝は必ずキッチンに立ち、人任せにせず、子供2人の弁当づくり、麻生へのミキサーにかけてのグレープフルーツ・ジュースづくりを欠かさなかった。麻生はこれを飲んで、永田町へ“出勤”するのだった。 ところが、こうしたルンルンの新婚生活は、わずか1カ月で大きく曲折をよぎなくされた。麻生が、3回目の選挙でよもやの落選となったことによる。さあ、大変だ。「根性妻」千賀子が、その真価を発揮することになるのである。=敬称略=(この項つづく)小林吉弥(こばやしきちや)早大卒。永田町取材48年余のベテラン政治評論家。抜群の政局・選挙分析で定評がある。著書に『決定版 田中角栄名語録』(セブン&アイ出版)、『21世紀リーダー候補の真贋』(読売新聞社)など多数。
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社会 2018年08月06日 06時00分
現職を「天職」と感じる人は半数以上 林修に学ぶ“勝てる場所”の見つけ方とは
毎週日曜日に放送されている『林先生が驚く初耳学!』(TBS系)での林修の発言が、毎回話題を呼んでいる。2月11日放送分では“アホのほうが出世する”と話し、ネット上で「確かに正論!」「だからと言って皆がアホになったら世の中おかしくなる」など議論を呼んだ。また7月22日放送分でも“勉強ができる子ほど字が汚い”と発言して、多くのコメントが寄せられていた。 それだけの影響力を持つ林だが、今のポジションを築くまでに数々の失敗を繰り返してきたようだ。林は東京大学卒業後、アナリストを目指し日本長期信用銀行に入社するも5か月で退社。その後、予備校の講師になるまでの3年間は、定職につかず友人と起業をして失敗し、競馬で食いつなぐ生活をしていたという。知人からの紹介で塾講師として働き始めて今に至るわけだが、『本当は、塾講師の仕事は大嫌い。でも教えることには自信があった』と、転職サイト「リクナビNEXT」のインタビューで発言した。さらに『仕事は、好きだからやるもんじゃない。自分が勝てる場所で誰よりも努力すること(が大事)』と語っている。 実際、林は当時、自身が一番好きだった数学の講師をしていたが『本当に数学で勝てるのか?』と考え、人気講師の授業を全て見て回った結果、勝てると確信した現代文の講師に転向している。まさに“勝てる場所”を見つけたということなのだろう。現在の活躍ぶりからも、その選択は正しかったことがうかがえる。 “自分が勝てる場所を見つけた”ということで言えば、俳優の風間俊介もその1人と言える。ジャニーズ事務所に所属する風間だが、周りと比べアイドルとしてのオーラがないと自分を卑下し葛藤した時期があった、と特番『ザ・発言X あの言葉で人生が劇的に動いた!!』(日本テレビ系)で明かしている。しかし、その後人気ドラマ『3年B組金八先生』(TBS系)への出演をきっかけに、俳優としての可能性を感じ、俳優業にのめり込むようになったという。ジャニーズとしてではなく、俳優としてなら“勝てる”と確信したのかもしれない。現在、風間はドラマに舞台にと引っ張りだこだ。 このように自分の勝てる場所を見つけたことで、成功した例は一般人にもよくあるようだ。ネットでは「事務職から建築系の職人に転職。もともと工作が得意だったので、仕事が楽しい」「好きだと思って人事の仕事をしていたけど、営業に異動したら意外と成果が出せて充実している」といった声が見受けられる。 また、天職に関するアンケート調査によると、54.9%の人が今の仕事を天職だと思っていると回答しており、意外にもその割合は高い(2015年、オウチーノ調べ)。さらに、天職について“自分の能力が生かせる仕事”と捉えている人が最も多いようだ。「大変なことがあってもお客さんの笑顔を見ると、やっぱり私には接客業だなと思う」「文章力には自信があって、そのスキルを活かしてお給料をいただけることが嬉しい」などの体験談がネット上にも上がっている。 では、どうやって“自分が勝てる場所”、すなわち天職を見つけたらいいのか。前出のインタビューで、林は『まず、いろいろと、少しでもいいから手を出してみること。どこかに必ず“これなら勝てる”というものがあるはず』と話している。この言葉は、今後のキャリアプランや転職を考える上で大きなヒントになりそうだ。
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社会 2018年08月05日 14時00分
参院6増 林修、原晋…来夏参院選タレント候補出馬リスト(2)
スポーツ界では、一躍、時の人となったサッカー日本代表の西野朗前監督(63)の名も“100%”挙がる。 「埼玉県出身の西野氏は、早大生時代から甘いマスクとシャイな話しぶりで女性にモテモテだったが、今回のW杯で中高年の女性の間でも一気に認知度が高まり、ハートを鷲掴みにしている。これを政界が放っておくはずはなく、自民党などは日本サッカー協会に取られる前にと、あの手この手で、まず周辺から話を持ち掛けているといいます」(選挙アナリスト) スポーツ関連では他にも、元サッカー女子日本代表の澤穂希(39)、さらにスポーツキャスターの松岡修造(50)の名前まで飛び出している。 自民党関係者は、こう話す。 「澤氏には'16年参院選で出馬をお願いした際に断られているが、打診したのが'15年末の引退表明直後。しかも新婚生活も始まったばかりの時期で、本人も進路を決めかねていた。しかし、昨年1月に仙台で出産を済ませ、来年夏には子育てもひと段落しているだろう。知名度が抜群なだけに、もう一度アタックしてみる価値はある」 一方の松岡には、日本維新の会が擁立に向け熱心に動いているという。 「何と言っても松岡家は阪急東宝グループの創業者、小林一三氏の流れで、地盤が大阪の名門ファミリー。それだけに大阪発信の日本維新は、あの求心力が喉から手が出るほど欲しいところでしょう。自民党も狙っているとの情報もあり、財界チャンネルを駆使して打診中という。ただ一方からは、現時点で本人が政治にまったく興味がないとの話も聞こえてくる」(前出・政治部記者) 話題性で言えば、こんな2人のタレントも注目を集めているという。 「今やテレビで見ない日はない、梅沢富美男(67)と林修先生(52)です。両者とも自民党が注目している。梅沢はここ数年のバラエティーや情報番組の出演で、おばちゃんはもちろん、若者の間でも人気が爆発した。予備校講師の林先生も、巧みなしゃべりの上に若者の認知度は抜群で、担ぎ上げれば当選確実と見られるタレントの1人。すでに選挙権が18歳に引き下げられていることから、若者の票の掘り起こしは各党、最重要課題となっている。そのため2人のようなタレント候補擁立は、本気も本気の話になっているのです」(同) 若者層の票狙いでは、嵐の櫻井翔(36)の名前も挙がる。父親は前回の都知事選で自民党に口説かれた元総務事務次官の桜井俊氏だ。 「芸能活動を続けながら慶応大学を卒業した勉強家。しかも本人の意向から報道番組『NEWS ZERO』(日本テレビ系)のキャスターを務めるなど意識も高く政治家向き。立候補するようなことがあれば、10代の票は相当見込める。“参院選でダメなら次の衆院選で”という熱烈な待望論まであちこちで湧き上がっている」(自民党若手議員) また、女性議員増の動きが強まる中、こんな名前も聞こえてくる。 「フリーアナの小林麻耶(39)は、妹・麻央の一周忌をすぎ徐々に芸能活動を再開しつつあるが、一方で献血啓発イベントに3年ぶりに司会として参加するなど、社会貢献への興味が高まっている。加えて、同じくアナウンサーの渡辺真理(51)も、18年に及ぶという両親の介護の経験が政治の世界でも活きる。さらに自民党内部で推す声があるのが、9月で引退する安室奈美恵(40)。国民的歌手の認知度の高さはもちろん、何より地元沖縄の米軍基地問題に一役担う力が求められている」(前出・選挙アナリスト) この中から目玉立候補者は生まれるか?
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社会 2018年08月04日 15時00分
喫煙率、過去最低に かつては80%以上だった?
7月30日、日本たばこ産業(JT)が2018年全国たばこ喫煙者率調査を公表し、男女の喫煙率が過去最低の17.9%となったことがわかった。男性は27.8%、女性は8.7%である。 現在、タバコを吸う人は「少数派」といえるが、かつての喫煙率は驚くべき数字だった。 JTの成人喫煙率調査によれば、昭和40(1965)年の喫煙率は、男性は82.3%、女性は15.7%である。呼吸器が弱いといった特別な事情がない限り、ほとんどの男性はタバコを吸っていたことになる。その分、現在のような禁煙ブームも起きておらず、飲食店はもちろん、オフィスや航空機や電車やバスなど、公共空間における喫煙も可能だった。赤ちゃんを抱っこする男性がタバコをくわえているといった、今ならば信じられない風景も当たり前にあったのだ。 さらに、昔のタバコは今よりもヘヴィーだった。ハイライトといえば発売時はタール20mg、ニコチン1.6mg(現在はタール17mg、ニコチン1.4mg)であり重いタバコの代名詞だが、昭和40(1960)年の発売時は、もっとも軽いタバコのひとつだった。さらに青いパッケージは、さわやかなイメージも思い起こさせるものだった。東海道新幹線や地下鉄東西線の青色の車体色はハイライトから取られたともいわれている。 その後喫煙率は下がり続けるが、昭和64年、平成元年(1989)年でも男性は61.1%、女性は12.7%と現在と比べれば高い数字をキープしている。やはり相次ぐ値上げや、健康意識や分煙意識の高まりが影響しているのかもしれない。それでも世界的に見れば、日本のタバコの値段は物価比からすれば安く、喫煙者の多い国のひとつではある。
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社会 2018年08月04日 14時00分
参院6増 林修、原晋…来夏参院選タレント候補出馬リスト(1)
7月18日、参議院定数を6人増、比例区に「特定枠」を設ける改正公職選挙法が成立し、来年夏の参院選から適用される。枠組みが決定したことにより各党が臨戦態勢に突入、水面下では早くも著名人の擁立候補争奪戦が始まったが、果たしてどんな人物が取り沙汰されているのか。 まず、その血統から今回も名前が挙がっているのが、タレントのDAIGO(40)だ。 「前回の衆院選でも名前が出たが、地盤、看板、カバンと三拍子揃っている。ルックスはもちろん、しゃべりも母性本能をくすぐり女性受けは抜群。北川景子と結婚して家庭を持ち、政治家デビューするにはうってつけの時期ではないか」(自民党関係者) DAIGOの母方の祖父は竹下登元首相。ほか親戚には金丸信元自民党副総裁、小沢一郎自由党代表もいる。一昨年4月に都内ホテルで行われた披露宴には、政界から参議院自民党のドンと呼ばれた青木幹雄元参院会長、竹下派会長だった額賀福志郎元財務相も出席したという。 「安倍首相もかねてより政界入りを熱望しており、披露宴ではビデオメッセージを送り祝福。同年の安倍首相主催の『桜を見る会』にも招待している。大叔父で現竹下派の竹下亘総務会長が説得に乗り出すという話もあります。出馬すれば当選間違いなしどころか、小泉進次郎氏とともに将来の首相候補まで一気に駆け上がる可能性さえある」(同) DAIGO同様、選挙のたびに名前が挙がるのが、菊川怜(40)と安藤優子(59)。今回もともに、与野党各党が触手を伸ばしているという。 「東大工学部卒の菊川は、その才色兼備に加え、長らく情報番組(『とくダネ!』フジテレビ系)の司会を務め認知度の高さも文句なし。昨年9月での『とくダネ!』卒業が発表された際には、10月の衆院選での出馬情報が流れたが、当時は新婚生活で手いっぱいで、それどころではなかった」(芸能記者) '17年4月に総資産200億円と言われる実業家と結婚した菊川だが、その夫に3人の婚外子がいることが報じられ、祝福ムードは吹き飛んでしまった。 「当時は別居やスピード離婚も報じられたが、ようやく落ち着いてきたのではないか。とはいえ、テレビの仕事は高学歴タレント枠が飽和状態で入る余地がないと聞く。子作りに固執しないのであれば、今こそ政界進出も有りだと思います」(前出・自民党関係者) 安藤も長年キャスターを務め、大物政治家へのインタビューや選挙特番の司会でお馴染み。都知事選では毎回のように立候補の情報が飛び交う。 「経歴的にも各党から声がかかるのは当然の話。政界進出について問われる度に否定はしていますが、“立候補すれば必ず当選する自信がある”と周囲にも話しているとか。あとはタイミングで、昼の情報番組『グッディ!』(フジテレビ系)の司会をいつまで務めるか。一時は視聴率低迷で打ち切り説が流れていましたが、ここへ来て上り調子にある。参院選は難しいかもしれません」(夕刊紙記者) キャスターでは他に、TBSの『Nスタ』で司会するホラン千秋(29)も聞こえてくるという。 「ハーフで目鼻立ちがよく、聡明、清純なイメージの彼女は、永田町の中年議員の間でも大人気なんです。中でも立憲民主党が本気らしく、同じ青山学院大出身でキャスターも務めたことがある蓮舫副代表が、周囲の声に押され直接説得に当たっていると聞きます」(政治部記者) 青山学院大といえば、同大を箱根駅伝で4連覇に導いた原晋監督(51)も、与野党が熱い視線を送る。 「現在は監督業のほか、講演やテレビ出演に積極的で、今後の活動の場を模索しているようです。中でも追求したいのが教育問題で、スポーツ全般を通して改革に取り組みたいという願望を持っている。講演を聞いてもその熱弁ぶりは政治家向きで、オファーがあれば受ける可能性は高い」(スポーツ紙記者)
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社会 2018年08月03日 15時00分
世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第281回 日本の治水事業費の真実
個人的に驚いたのだが、今回の西日本豪雨災害を受け、いまだに、 「治水対策を減らしたのは民主党で、安倍政権は悪くない」 といった論調を見かけるので、真実を書き記しておこう。 確かに民主党政権期に治水対策費が大幅に削減されたのは事実である。とはいえ、それ以上に重要なのは、 ●そもそも、治水対策費を大幅に減らしたのは、橋本政権、小泉政権という自民党政権。 ●安倍政権にしても、民主党政権期に減らされた治水対策費を全く増やしていない。 という「事実」である。 村山政権までは2.2兆円規模だった治水事業費を、橋本政権が削減を始めた。 その後、主に小泉政権下で治水対策費は大幅に削減され、2009年(麻生政権)には1.3兆円にまで縮小してしまう。何と年間1兆円近くも治水予算を削ったのだ。それを、さらに民主党政権が8000億円台に減らした。第二次安倍政権発足後にしても、別に治水対策費が大幅に増えたわけではない。相変わらず、8000億円前後をうろうろとしている。 さて、治水対策を疎かにし、今回の西日本豪雨災害をはじめとする豪雨災害から国民を守らず、「不作為の殺人者」となったのは'09年までの自民党政権だろうか? 政権交代後の民主党政権か? それとも、2013年以降の安倍政権か? どう考えても、全員である。そして、これらの政権を発足させ、公共事業を意味もなく否定し続けた日本の有権者にも、相当な責任があると自覚するべきだ。 「今回の災害は、民主党政権が治水予算を減らしたためで、安倍政権の責任ではない」 などと主張する人は、一度でも「データ」を確認しようとしたのだろうか。していないはずだ。 もちろん、安倍政権が治水予算を劇的に増やしていた(せめて民主党政権成立前の水準にまで)というのであれば、話は別だ。民主党が減らした予算を政権交代前に戻したにも関わらず、今回の豪雨災害が起きたというならば、安倍政権の責任は相当に減じるだろう。とはいえ、決してそうではない。 今回の西日本豪雨災害について、安倍政権に責任がないという虚偽を拡散し、人々をミスリードしている論者は、今後のわが国の治水対策を妨害しているも同然なのだ。何しろ安倍政権がまともに公共事業をやっているかのごとく印象操作を行い、財務省の緊縮財政をサポートしているわけである。 それにしても、「コンクリートから人へ」と、イデオロギー的に公共事業を減らしていた民主党政権はともかく、なぜ「デフレ脱却」を掲げた安倍政権までもが、公共事業、特に「治水事業費」を増やそうとしなかったのだろうか。 特に異様なのは、'15年の鬼怒川決壊という大災害を経てなお、治水事業費がろくに増えていない点だ。 もちろん、'13年6月に「プライマリーバランス黒字化(基礎的財政収支、以下PB)」などという狂った目標が入った骨太の方針を、安倍政権が閣議決定したためである。 PB黒字化のテーゼに従うと、高齢化で社会保障支出が増大していかざるを得ない(別に構わないのだが)わが国においては、 「社会保障が増える分、それ以外の予算は削れ」 という話になってしまう。あるいは「増税しろ」である。結局のところ安倍政権とは、 「国民の生命や財産を守ることよりも、PB黒字化目標を達成することが重要」 という考え方で、政権を運用してきたのである。 結果が、今回の大災害。例えば、岡山県倉敷市真備町を流れる小田川の今回の決壊個所は、防災関係者の間で「決壊の可能性が高い」と認識されていた地点だった。それにも関わらず、政府が予算をつけず、堤防強化は行われてこなかった(計画はあったのだが)。 無論、同種の問題を抱えた地域は、全国のいたるところにある。データを見ると、80年代から現代にかけ、雨の量が明らかに増えている。現在の日本の「国民を守る防災インフラ」は、かつての雨の量を前提に建設されたものだ。しかも、建設から半世紀以上がすぎ、老朽化という問題も発生している。それにも関わらず、公共事業を否定するのだろうか。 西日本豪雨大災害を受け、さらに来年は参議院選挙を控えていることもあり、自民党内で「国土強靭化」を求める声が高まっている。ちなみに過去5年間、安倍政権が国土強靭化関連で何をしていたのかといえば、ほとんど何もしていないのも同然だった。何しろ「予算」が付いたためしがない。 というわけで、自民党の重鎮たちが、ようやく国土強靭化を言い出した。 「毎年、大きな災害がどこで起きるか分からない状況だ。ハードとソフトを合わせ、どう備えるか考える時期を迎えている」(竹下亘総務会長) 「財政的な問題も無視できないが、今は万全の対策を取っていくことが優先されるべきだ」(二階俊博幹事長) 「大規模ダムが必要だと大雨で確認された」(細田博之元幹事長) 安倍晋三総理大臣も、 「自治体が予算を気にしないようにどんどん使えるようにしろ」 と、指示したとのことである。 そもそも、世界屈指の自然災害大国であるわが国が、治水事業を始めとする公共事業をひたすら削ってきた時点で「狂気」なのである。政府が本気で国民を自然災害から守るというのであれば、少なくとも与党の政治家は正々堂々と「公共事業の拡大」を訴えなければならない。 日本国に“財政問題”とやらは存在しない。存在するのは、ありもしない財政問題に騙され、政治家や国民が「公共事業を削らなければならない」と、現実やデータを無視して思い込んでいる、この「空気」なのである。 政府は堂々と「公共事業拡大路線」に転じよ。みつはし たかあき(経済評論家・作家)1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。
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社会 2018年08月03日 12時30分
激怒し踏みつけ息子が死亡…35歳父親のありえない行動、その些細な原因に驚愕
今年2月、大阪府堺市に住む会社員の男(35)とその妻(34)が、9歳の息子を暴行した上殺害したとして殺人容疑で逮捕されたことが判明。その酷すぎる虐待の様子に怒りの声が噴出している。 この夫婦は今年2月16日から17日にかけ、9歳の長男に対し何らかの暴行を加え、殺害した容疑が持たれている。長男は前日に行われた授業参観で「お母さんありがとう」などと書かれた冊子を作っており、心優しい性格だったと思われるが、両親の暴力によって命を失うことになってしまった。 2人は取り調べに対し、「暴行を加えていない」と容疑を否認しているが、長男を司法解剖した結果、外傷はないものの胃が破裂し、致死性不整脈となり亡くなったことが判明。寝ている際に腹部を強く踏みつけられ、圧迫されたものと見られている。 なお一部報道によると、妻が近所に対し、「朝起きたら亡くなっていた。前夜に息子がタブレットを使い、夫に怒られていた」と話していていたとの情報も。現在のところ、父親が怒り息子を強く踏みつけ、死なせた可能性が高い。 またも起こってしまった親による子供の虐待。このような事件は急増しており、同じ2月には東京都足立区で「泣き声がうるさくて眠れない」と激怒した20歳の父親が生後2か月の長女の額を「デコピン」で死なせたほか、同3月に目黒区では夫婦が女児に十分な食事を与えず衰弱させ死なせるという事件が発生している。 その際、女児が「もうゆるしてください。もうおねがい ゆるして ゆるしてください おねがいします ほんとうにもう おなじことはしません ゆるして」と訴えたことは人々に衝撃を与え、それでも育児を放棄し子供を死に至らしめた親に、猛批判が集まった。 さらに、児童相談所の対応なども批判の対象となり、育児放棄や虐待をしている親から子を「強制的に引き離す」制度の導入などが叫ばれているが、親の権利もあり、なかなか有効な対策が立てられていない状況だ。 多くの子供は親の寵愛を受けていると思われるが、なかには虐待を受けているケースがあることも事実。悲しい思いをする子供をこれ以上出さない意味でも、法整備や見守りなど、早急に対策を立ててもらいたい。
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社会 2018年08月02日 14時00分
森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 トランプ隷従でよいのか
西日本豪雨に対する警戒を気象庁が呼びかけた7月5日の夜、赤坂の議員宿舎に安倍総理を含む約50人の自民党国会議員が集まり、赤坂自民亭と称する親睦会を開いていたことは国民から大きな批判を浴びた。 今回の豪雨は、死者が200人を超え、甚大な被害が広い地域に及んだのだから、批判は当然だ。ただ、私は、もっと大きな問題があると考えている。深刻な被害状況が明らかになるなかで、与党がカジノ法案の審議を優先させていることだ。 今回の豪雨被害は、とても住民や地域の力だけで復興できる規模ではない。災害ゴミの撤去や交通インフラの早期復旧など、国として、どのような支援ができるのかを国会は徹底的に話し合うべきだ。ところが、不要不急と思われるカジノ法案を、与党は何が何でも会期内に成立させようとしている。一体なぜなのか。 明確な証拠はないのだが、私はトランプ政権の影を感じざるを得ない。 ギャンブルは、胴元が一番儲かる。シンガポールのマリーナベイ・サンズという統合リゾートの場合、カジノの運営はラスベガス・サンズという米国企業が行っている。運営者は入札で決めたことになっているのだが、どのような入札が行われたのかは不透明だ。日本の場合も、「米国はカジノ運営のノウハウを持っている」という理屈で、米国企業に運営権が渡る可能性が高いのではないか。つまり、トランプ政権への貢物が、豪雨の被災者より優先されている可能性があるのだ。 安倍政権のトランプ隷従は、目に余る。三菱UFJ銀行とみずほ銀行は、8月にもイラン関連の取引を停止する方針を明らかにした。米国のイラン再制裁に協力するためだ。もちろん、銀行単独の判断ではなく、日本政府の意向を踏まえた行動だろう。しかし、そもそもトランプ大統領のイラン制裁再開は、理不尽なものだ。国際社会が認め、イランも誠実に対応してきた核放棄へのプロセスを、トランプ大統領が手緩いと判断して、単独行動に出たからだ。 その背景には、イランがトランプ大統領が肩入れするイスラエルと対立しているという事情がある。ただ、トランプ大統領のせいで中東不安が高まり、原油価格が高騰して世界中が迷惑をこうむっている。 それだけではない。トランプ大統領が仕掛けた中国との関税引き上げ報復合戦は、戦前の保護主義に対する反省に基づいた戦後の自由貿易体制を根底から揺るがす暴挙だ。にもかかわらず、日本政府は、トランプ大統領の言うことを無条件で受け入れているのだ。 問題は、日本政府だけではない。国民も同罪だ。 7月13日、トランプ大統領はイギリスを初めて公式訪問した。それに合わせる形で、ロンドンではトランプ大統領を非難する10万人規模のデモが行われた。その動きはイギリス全土に広がっている。イギリス人の多くが、トランプ大統領が人類の敵であるという認識を持ち行動に出ているのだ。 翻って、我が国はどうだろうか。大統領選のときこそ、メディアはトランプ氏を批判的な論調で報じていたが、就任後は批判を手控えている。国民の中でも、反トランプデモを起こそうという気配はまったく見えない。まず立ち上がるべきは日本国民ではないのか。
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社会 2018年08月02日 12時50分
“生産性がない”発言で渦中の杉田水脈議員に不倫報道 ツイッターで否定「法的措置も視野」
自民党の杉田水脈衆議院議員がツイッターで、自身に関する不倫報道を否定した。 雑誌『新潮45』(新潮社)に寄稿した文章の中で、「LGBTの人たちは生産性がない」として、税金投与の是非を問いかけた杉田議員。その一部が切り取られた写真がSNSを通じてまたたく間に広がり、杉田議員の元に殺害を予告するメールが届くまでの騒動に発展。また、27日には自民党本部前でLGBT団体らによる杉田議員の議員辞職を求めるデモ運動も行われ、いまだ騒動の収拾が付かない状態になっている。 そんな中、2日に発売された週刊誌『週刊文春』(文藝春秋)が杉田議員の「育児放棄」「不倫疑惑」を報道。記事の内容は、日本維新の会に所属していた元衆議院議員・河野正美氏と関係があるのではないかと噂があったことや、娘の育児を両親に頼っていたことなどだったが、話題の杉田議員の不倫報道ということもあり、現在、この不倫疑惑はネット上でも大きな話題になっている。 そんな中、杉田議員のツイッターアカウントは、『週刊文春』発売日当日である2日に事実を否定するツイートを投稿。「記事および見出しの内容はすべて事実無根です」として、「本件の取材に対しても、全くの事実無根であり、事実と異なる記事は掲載されぬよう申し入れましたが、読者の方々に誤解を与えるような見出しで掲載されておりますことを大変遺憾に思います」と、『週刊文春』の報道を批判。「本件に関しては、法的措置も視野に対応を検討しております」と杉田水脈事務所名義でつづっていた。 このツイートに対し、杉田議員のツイッターには「こんなことに負けないでください!」「国会議員生命に関わる問題です。是非法的処置を取ってください」といった杉田議員を応援するコメントのほか、「本当に法的処置を取るんでしょうか。ただの脅しじゃないですか?」「なぜ事務所名義なんですか?事実無根を事務所が発表するのはおかしいのでは…」「会見を開いて否定したほうがいいですよ」といった声も集まっていた。 杉田議員にまで炸裂した「文春砲」はどのような影響を及ぼすのだろうか――。記事内の引用について杉田水脈公式ツイッターより https://twitter.com/miosugita