社会
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社会 2018年12月03日 06時00分
多発する信じがたい状況での万引き 専門家に聞く「窃盗のための窃盗」とは
11月下旬、万引き事件の報道が相次いだ。まず、21日に、スーパーで食材23点を万引きしたとして、兵庫県警宝塚署は窃盗の疑いで、同県川西市に住む無職・48歳の女を逮捕した。逮捕容疑は同日午後0時半ごろ、宝塚市内のスーパーで、肉や野菜、豆腐など23点を盗んだ疑い。同署によると、女は代金約7千円を支払わずに、持参した3つのエコバッグに食材を入れて持ち出したとみられる。女は当時、約20万円を所持していた。調べに対し、女は「むしゃくしゃして取った」と容疑を認め、所持金については「いつもこれぐらいは持っている」と話したという。 20万円という所持金がありながら、7千円分の食材を万引きしてしまうというのは、理解しがたい。そこで、なぜ女が万引きをしてしまったのか、『万引き依存症』https://www.amazon.co.jp/dp/4781617050/ref=cm_sw_r_cp_apa_slO.Bb0X4QMM1の著者であり、大森榎本クリニック精神保健福祉部長斉藤 章佳(さいとう あきよし)氏に話を聞いた。「大量の食料品を万引きしている場合は、その背景に摂食障害がある可能性が高いです。摂食障害がある万引き依存症者は、盗みたいものを盗むというよりは、過食嘔吐するために盗むという、目的と手段が逆転した異常なケースが多いです。『むしゃくしゃして取った』というのは、盗品を過食嘔吐してそのむしゃくしゃした感情を解消しようとしていたのかもしれません」 今回の事件の女に摂食障害があったのかどうかは判明していないが、女が健康な精神状態だったとは確かに考えにくい。今月ほかに起きた万引き事件として、24日の午後6時ごろ、沖縄県警刑事部の警部・39歳の男が子どもと買い物中に、サングラスなど8点(約1万円相当)を万引きして現行犯逮捕されたというものがあった。また、27日、静岡県富士市内のスーパーマーケットで食料品12点(約2千円相当)を万引きしたとして、県立富士宮東高校の非常勤講師・53歳の男がこちらも現行犯逮捕されている。どちらも社会的に“お堅い”職業であり、警部の男に至っては、子どもとの買い物中という、信じがたい状況での万引きだ。この件に関しても、斉藤氏に話を聞いた。 「警察官や教員による万引きにしても、重大な法的リスクや職を失う可能性があったり、十分に商品を購入できるだけのお金を所持していたりするのに、万引きを繰り返すという、この状況でやってはいけないだろうという場面で万引きをしてしまう『不合理性』や『反復性』が、まさに万引き依存症(クレプトマニア)の特徴だといえます。万引き依存症の場合、ストレスの対処行動として万引きを繰り返すうちに常習化し、やがて特定の状況や条件下になるとそのスイッチ(トリガー)が入り、対象商品を欲しいわけでもないのに万引きしてしまうというケースが多々あります。この場合は、自己使用のためや、金銭的価値のために万引きをするということではなく、『窃盗のための窃盗』というスリルやリスクを求めて万引きを繰り返すという病的な状態に耽溺しています」 はたして、3つの事件の加害者たちは万引き依存症だったのだろうか。真相はわからないが、どの事件からも、万引き犯のイメージにありがちな「貧困から仕方なく」といった印象は受けない。「窃盗のための窃盗」が万引きを行った原因の可能性だというのは、まさに現代社会の闇を感じさせられる。他人事だと思わずに、万引きという社会問題に向き合っていくことが今の社会には求められているのかもしれない。
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社会 2018年12月03日 06時00分
田中角栄「名勝負物語」 第三番 石原慎太郎(2)
颯爽として国政の場に登場した石原慎太郎は、3年後の昭和46年(1971年)6月の総選挙に、それまでの参院議員を辞めてクラ替え出馬、衆院議員に転じた。参院議員では、将来、目指す首相の座は難しいことを知ったようである。いわゆる“タカ派集団”の「青嵐会」を結成したのは、衆院議員に転じたその翌年のことだった。 一方の首相の座についた田中角栄は、世論の「今太閤」「庶民宰相」の声のもと、早々と「日中国交正常化」に踏み切ると同時に、「日本列島改造論」を推し進めた。しかし、この改造計画は第4次中東戦争による原油価格の高騰などでかげりが生じ、金脈・女性問題を報じられたことから、約2年半で首相退陣を余儀なくされることになった。 その頃の石原は、「青嵐会」をバックに、自信満々、まさに怖いものなしの勢いであった。当時の自民党担当記者の弁が残っている。 「発言も誰はばからずの態で、田中角栄は『ポンチ絵(マンガ)の典型的な成り上がり』とこき下ろされていた。クソミソだった。同様、他の大物政治家も一刀両断だった。一方の田中といえば、内心は頭にきていただろうが、青嵐会もそのうち下火になるとにらんで、表向きは一切の反論はしなかった。『青嵐会の連中は、オレがオレがの奴ばかり。これでグループがもつわけがない』と言っていた。政権の座を降りた田中は、ひたすら派閥の引き締めと拡大に腐心。影響力温存に躍起だった」 その頃、石原は『文藝春秋』に「君 国売り給うことなかれ―金権の虚妄を排す―」と題する論文を発表、田中を評して「人間としても政治家としても、金権以外はない。彼はインプットの狂ったコンピューターつきのブルドーザーだ」(要約)とまで言い切っていた。その論文発表から約半年後、今度は衆院議員を辞職、東京都知事選出馬を決めることになるのである。 当時の現職都知事は革新系、無党派層から圧倒的支持の高かった“お茶の間の経済学者”美濃部亮吉であった。自民党が時に「3選」目となるこの美濃部の牙城を崩すのは、並みの候補ではとてもかないそうもなかった。首相だった三木武夫、幹事長の中曽根康弘は、同じ学者の一橋大学の都留重人学長などに打診したものの、“美濃部人気”にみな尻込み、候補は二転三転した。結局、白羽の矢が立ったのは知名度では群を抜く石原だった。前出の自民党担当記者の続きの弁。 「石原擁立に熱心だったのは、とくに気心が合っていた中曽根幹事長だった。万が一、敗退したときは、中曽根が責任を持って石原の国政復帰の道をつくるとの“密約”もあったとされた。石原が出馬を決断したのは、いくら田中角栄批判をしても、田中の党内影響力は落ちないことでのやんぬるかなの気持ちの一方、権力志向もうかがわせた人物だけに、大都市東京のトップの座も悪くないとの思いもあったのでは、とみる向きもあった」★石原、人生初の挫折 じつは、この石原の都知事選出馬に際し、田中との間に“微妙な話”が残っている。あれだけ田中を批判、嫌っていた石原が、出馬のあいさつに密かに田中のもとを訪れていたというのである。「一度は角さんにあいさつに行ったほうがいい」との、中曽根の助言によるものだったというのがもっぱらである。 大学卒業と同時に田中事務所に就職、以後、田中が病魔に倒れるまで秘書として務めた朝賀昭の言葉を借りた『角栄のお庭番 朝賀昭』(講談社・中澤雄大著)では、朝賀が鬱憤を交えて、次のように言っている。 「(石原は)当時、田中事務所のあった砂防会館の裏口からやってきた。あれほど『金権政治家』と批判していたにもかかわらず、背に腹は替えられないということか、オヤジ(田中)さんに人目につかないように支援を申し入れに来たのだった。一方、オヤジさんは、『おお、よくぬけぬけと来たな』などということは絶対に言う人ではなかった。むしろ懇ろに応対し、気持ちよく帰ってもらうような気遣いの人だ」(要約) 石原との面談も、こうした中で行われたとしている。ここに出てくる「支援」が選挙資金の援助を意味するのか、また、それが現実にあったのかは当事者しか分からない。田中は誰に対しても、資金援助をしたことを口にする人物ではなかったし、石原もその辺は明らかにしていない。このときの「支援」が資金援助だったことは想像に難くないが、これは“藪の中”というよりほかはない。 さて、都知事選の結果は、30万票の大差をつけられて石原が敗北した。石原、時に42歳。人生の“黒星”を味わったことのない「スター」の初の挫折と言ってよかった。このときの心境を、石原は『青春の条理に殉す わが都知事選奮戦記』(『文藝春秋』昭和50年6月号)で、次のように記している。「かつて田中角栄氏と闘ってきたときに口にした、田中氏を倒すのも美濃部氏を倒すのももともと国のためという、極めて素朴な判断に還って私はこの選択を行なったのだ。その闘いを終えた今、成果は別にして、私は一人の政治家として、一人の男として、あるいは私個人の感傷かも知れぬが、ひとつの責任を果たし得た満足の感慨でいる」 自信家であっただけに、人生初の“黒星”の悔しさが滲み出ていた一文でもあったのだった。(文中敬称略/この項つづく)**********************************************小林吉弥(こばやしきちや)早大卒。永田町取材49年のベテラン政治評論家。抜群の政局・選挙分析で定評がある。著書に『愛蔵版 角栄一代』(セブン&アイ出版)、『高度経済成長に挑んだ男たち』(ビジネス社)、『21世紀リーダー候補の真贋』(読売新聞社)など多数。
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社会 2018年12月02日 08時00分
新規ホテル進出ラッシュの銀座 五輪特需後はラブホ乱立か!?
2020年の東京オリンピック・パラリンピックの特需を見込んで、東京・銀座へのホテル進出ラッシュが続いている。 昨年10月、銀座8丁目の旧日航ホテル跡地に、三井不動産が『ホテル ザ セレスティン銀座』をオープン。今年1月には、高級ブランド店が軒を連ねる並木通りに『ハイアット セントリック 銀座 東京』がお目見えした。「この場所は、朝日新聞が東京で創刊した年に社屋を構えた“東京での創業地”です。昨年、建て替えで完成した地上12階建ての『東京銀座朝日ビルディング』の3階から上のフロアすべてを賃貸しているオリックス不動産が、ハイアットホテルの関連会社に運営を委託。1階と2階には国内最大級のロレックス・ショップやルイ・ヴィトンなどが出店しており、海外からの観光客のニーズにドンピシャです」(不動産関係者) ライバルの米マリオットホテルは、'20年春に森トラストと組んだ『東京エディション銀座』(銀座2丁目)、同年夏にも東武鉄道と組んで『ACホテル・バイ・マリオット東京銀座』(銀座6丁目)を相次いでオープンさせる予定だ。「変わり種もあります。大手旅行会社HISグループが展開中のロボットが接客する『変なホテル』も、今年2月に銀座の徒歩圏内で営業を開始。来年4月には、あの『無印良品』が運営する『MUJI HOTEL GINZA』が日本初上陸します。中国で絶大な人気を誇る同社は、すでに北京と深圳でホテルをオープンさせていて、満を持しての母国展開です」(同) '17年の訪日外国人客は前年比19・3%増の2869万人で、政府は'20年に年間4000万人の目標を掲げている。五輪期間中は、国内旅行者を含めて1000万人以上が東京に押し寄せるとみられており、ホテルの需要があるのは確かだ。 しかし、銀座周辺には『帝国ホテル』を筆頭に既存のホテルも20軒以上あり、「すでに五輪期間中の東京のホテル不足は解消されている」とのシンクタンクの報告もある。「外資や大手は問題ないでしょうが、新規参入組などは五輪後の急激な需要減で、閑古鳥が鳴くのは目に見えてるよ。最後はラブホテルに衣替え、なんてことだけは勘弁してもらいたいね」(銀座のクラブオーナー) それはそれでホステスを口説く紳士の需要がありそうだが…。
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社会 2018年12月02日 06時30分
中国の宅配員が配達客に嫌がらせ ネット通販依存症女性への驚愕の“仕返し”とは
日本でも配達員が荷物を投げる動画が拡散されるなど、宅配便トラブルは絶えないが、中国で想像を超える騒動があったようだ。11月26日、中国山東省の女性が自身のSNSで、中国宅配業界2位の中通快逓(ZTO)の配達員が、「嫌がらせで死装束と呪いの札が入った荷物を自宅に届けた」と書き込み、話題になった。 女性は、ネットショッピングのヘビーユーザーで、日常の買い物は、ほぼネット通販で済ませるという。しかし、自宅近くのZTOが、配達予定日に届けに来ず電話も不在票もないまま、荷物を無断で宅配便ロッカーに入れることが度々あったとのこと。その度に、女性はZTOへ苦情を言いに行ったそう。 11月11日は中国で「独身の日」と呼ばれ、ネットの大セールが行われる。この女性もその日に購入し、ZTOで9件の荷物を受け取る予定だった。しかし、ECサイトの追跡システムで配達状況を見ても、配達員が荷物を持ったまま4、5日経過しているのに届かなかった。女性は18日に最寄りのZTO配送センターに苦情を言いに行ったが、マネージャーの態度も悪く、「荷物は全部配送した」と言い張って、追い出されたというのだ。 これを受けて女性は19日午前、ZTO本社のコールセンターにクレームの連絡を入れた。その後、14時に前述の配送センターのマネージャーから、「クレームを取り消せ」という脅しの電話が入ったという。これに女性は怒り心頭、再び本社コールセンターにこの内容を伝えたところ、ZTOからお詫びのクーポン券が届いたという。 そうしたやり取りから数日経った24日の夜、女性の自宅に2件の荷物が届いた。この中身が、2着の「死装束」と1枚の「呪いの札」だったという。もちろんこれは女性が購入した商品ではなかった。 死装束とは、中国で寿衣(じゅい)と呼ばれ、納棺前に死者に着せる麻素材の衣装をいう。呪いの札は、符とまじないを用いて、呪術的なことを行う札である。女性は札を見た瞬間、不気味さを感じ、すぐ捨てたという。 女性は、その死装束の写真と追跡結果のスクリーンショットをアップし、これが中国最大のSNSであるWeibo(ウェイボー)で大拡散される事態に。ネットでは「俺なら死装束を着て、配送センターの前で冥銭を燃やす」など怒りの声や、「友人はうんこの入った箱をもらったことがある」という類似事件、「配達員が個人情報を握っているから、クレームが言えない」といった事情から女性の勇気を称賛する声などが多く集まった。一方で、「セールのせいで山積みの荷物、配送員がかわいそう」「文句があるなら店舗で買え」といった配達員の労働環境を同情する声も上がっていた。 日本でもネットショッピングは急激に拡大する一方で、依然として人手不足は解消されていない。配達量の問題を根本的に解決しない限り、中国においても日本においても宅配便のトラブルは減ることがなさそうだ。
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社会 2018年12月01日 22時30分
平成嫁はお歳暮の平均額が高い お歳暮文化が衰退している時代になぜ?
花王がanan(マガジンハウス社)と共同で行った「平成昭和の嫁姑お歳暮事情に関する調査」の結果が27日に発表された。同調査では、姑を持つ20〜30歳の嫁を「平成嫁」、31〜60歳の嫁を「昭和嫁」とそれぞれ定義。「お歳暮を誰に贈っていますか」と質問したところ、自分の親にお歳暮を贈る昭和嫁は31%に上ったのに対して、平成嫁は16%にとどまった。一方、夫の親(姑)にお歳暮を贈る昭和嫁は21%、平成嫁が22%。姑に対してお歳暮を贈るのは平成嫁の方が多いという結果になった。しかし、両者とも一番多かったのは「誰にも贈っていない」という回答。昭和嫁は46%、平成嫁は69%だった。 マイボイスコム社が行った「お歳暮に関するアンケート調査」(第5回、調査期間:2017年12月1日〜5日)でも、お歳暮を贈らない人が増加傾向にあるという結果が出ている。2010年12月調査では、お歳暮を贈らないという回答は49%だったが、第5回では60.1%。7年間で11ポイント増加した。 ところが、これほどお歳暮文化が衰退してきている中で、単価は高くなっている。「平成昭和の嫁姑お歳暮事情に関する調査」によると、昭和嫁が姑にお歳暮を贈る予算は平均4,420円だったのに対し、平成嫁は平均5,405円。平成嫁の方が、姑へのお歳暮に予算をかけていることが分かる。姑に贈る物には気を遣い、金額が高くなっているのだろうか。結婚してから姑に毎年欠かさずお歳暮を贈っているという平成嫁世代の女性に“姑へのお歳暮事情”を聞いた。 「毎年、姑が好きそうなお菓子です。予算は夫と折半で出すのであまり気にしたことがなかったですが、5,000円以上はかかっているかと」(27歳・女性・営業) 「まさに5,000円ぐらいの物を贈っています。商品券とかが多いですね」(30歳・女性・主婦) 「5,000円台なんて安いですよ。下手な物を送ったら、後から姑に文句を言われかねないから、1万円ぐらいのギフトカタログを贈っています。普段お世話になっている自分の親には『いらないよ』と言われているので、お歳暮は贈っていません。どうして義実家、主に姑にばかり気を遣わないといけないのか。馬鹿馬鹿しくなるときもあります」(28歳・女性・事務) 「平成昭和の嫁姑お歳暮事情に関する調査」を見ると、平成嫁の姑に贈るお歳暮の一番人気はスイーツの49%。昭和嫁も40%で、それほど差はない。しかし、商品券は平成嫁が16%だったのに対し、昭和嫁は8%。ギフトカタログは平成嫁が15%、昭和嫁は2%と大差がついた。平成嫁は、実用的な物を姑に贈る傾向にあるようだ。平成嫁は、「姑に対して下手な物は贈れない」とより強く思っているということなのかもしれない。 お歳暮は本来、感謝の気持ちを伝えるための行事。せっかく贈るのであれば、贈る方も贈られる方も「気持ち」そのものを尊重したいものだが、嫁・姑関係ともなると、なかなか簡単にはいかないようだ。文/浅利 水奈
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社会 2018年12月01日 22時00分
「勤務時間外にメールするな!」が世界中で法制化の動き
24時間365日、メールに拘束される状態は、働く人だけではなく、家族関係にも悪影響を及ぼす極めて悪質なストレッサー(ストレスの原因)だ。 メールに時間外まで追い掛け回され、「自分のようなヒラに、今、この時間に解決しなければならない問題などないじゃないか」と誰もが腹の中で思うが、それが口にできない。 こうした、休日さえ心が仕事から解放されない緊張状態は「テレプレッシャー」と呼ばれ、「部下は上司に即レスすべし」「従業員は顧客に即レスすべし」「深夜や休日にレスしない社員=ダメな社員」などといった暗黙のルールが存在する。サラリーマンほど、このテレプレッシャーが高いのが今の日本の現状だ。 そんな中、「勤務時間外のメールは無視してOK」のルールがニューヨーク市議会で検討中だ。条例案では、企業(従業員10人以上)に「時間外のメールに返信する必要がない」などのルールの明文化を義務付け、返信しないことによる懲罰的な扱いも禁止する。企業が違反した場合は罰金も科すなど、徹底的に働く人たちの「つながらない権利」を保障する内容になっている。 1年前にフランスやイタリアでは、このような法律が成立している。自主的に規制する企業もあり、ドイツのダイムラー社では、休暇中の社員宛てのメールが自動的に消去される仕組みを導入し、メールの送信者は社員の休暇終了後に再送するか、緊急の場合は同僚にメールを転送するかしなくてはならない。 日本でもこうした制度を導入すべきだろう。ただでさえ現代の仕事は精神的緊張を強いられがちだ。職場ではひたすらパソコンの画面を見つめ、時間的なプレッシャーにさらされ、ムダ話もできず、黙々と仕事をする。勤務時間内に清涼飲料水も飲めず、プレッシャーだらけの24時間を強いられているのが現代のホワイト・ブルーカラー、OLなのだ。 せめて週末だけでも「デジタルデトックス」ができないか。でも週明けにメールを立ち上げた瞬間、雪崩を打ってやってくる何百通ものメールにうんざりするだろうけれど…。
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社会 2018年12月01日 12時00分
「北方領土を売りたい」が本音!? プーチン26兆円の“マネロン”国外流出に失神寸前
デンマーク最大の銀行『ダンスケ銀行』に“ロシアゲート事件”が勃発した。 同銀の発表によると「国内非居住者」の顧客1万5000人がマネーロンダリング(資金洗浄)を行っていたといい、その顧客への送金は主にロシア市場からのものだったのだ。 「その手口ですが、ロシアのリテールや法人顧客向けに2つのエストニア(バルト三国の1つ)支店で、資金をルーブル(ロシア通貨)から別の通貨に両替し、第3国に送金するという単純なものです。例えばロシアのA官僚の手元に10億ルーブル(約17億円)のプロジェクトがあるとします。A官僚は、サプライヤーに請求書の金額を1.5倍に水増しするよう依頼します。サプライヤーは、実際の金額との差額を、この官僚が管理するダンスケ銀行エストニア支店の口座に送金するのです。ただしこのときルーブル建て資金は、安全な米ドルに換金されるもののレートは高い。マネロンは高くつくのです。その後A官僚は同支店から、あらかじめ開いておいたロンドンの銀行口座に残高を送るよう依頼しますが、英銀が送金を不審に思うことを避けるため、A官僚が所属する役所のロンドンにおける法律担当者により、英領バージン諸島などにある口座への送金を指示します。ただし、租税回避地は規制当局の目に留まることもある。資金をより“クリーン”に見せため、もう一度資金を移動させます。ロンドンや米国で不動産を購入するのが、典型的な次のステップです」(欧州在ジャーナリスト) ロシアでは資金不足から未完成のまま放置される橋や道路、新病院などであふれ返っているが、それは官僚や富裕層がグルになり、シンジケート化して、自己資金や公的資金を海外に送金してしまうためだ。ダンスケ銀を舞台に行われたロシアのマネロンは、8年間で総額2000億ユーロ(約26兆円)という巨額なものだった。 「ロシア富裕層が国外に保有しているとみられる総額は8000億ドル(約90兆円)とみられていますから、たかだか4分の1が露呈したにすぎません。この額は、ロシアの全世帯が現在保有している資産の合計とほぼ同額です。マネロンはプーチン大統領が就任して以降に行われたもので、富裕層や官僚の秘密組織によって、こうした国内資金が国外に流出していることをプーチン大統領は当然知っているはずです。しかし取り締まりや制限に出れば、大規模な抗議活動が起きかねません。また国内では、年金支給年齢の引き上げ政策からプーチン大統領の支持率が低下し、与党は最近行われた4つの地方選で敗北しています。ですからプーチン大統領は、再び外国で紛争などの冒険を仕掛けるか、市場改革に乗り出すかの選択に迫られています。改革に乗り出せば、西側諸国からは称賛されるでしょうが、プーチン大統領が敷いてきた強権的な統治システムは揺らぎ、政治が不安定化しかねません。痛しかゆしです」(同) 財政難の折、プーチン大統領が北方4島に資金を投入するのは、対米軍事戦略の一環からだ。本音はできれば日本に売っ払いたいところだろうが…。
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社会 2018年12月01日 11時00分
「身寄りナシ」「貯蓄ナシ」葬儀費用は一体どこが負担しているの?
身寄りのない人が亡くなり、残された現金では葬儀が出せない場合、一体どうしているのだろうか。 「誰も葬儀を行う人がいないケースでは、自治体が火葬する義務を負うことが『墓地埋葬法』で決められており、その費用は全額が自治体の負担となります。自治体の担当者が民生委員などに依頼し、葬儀の執行者として葬祭扶助を申請してもらっています。ただ『葬祭扶助申請書』に物故者の名前だけを書いてもらうだけで、葬儀に立ち会ってもらうことはありません」(某自治体関係者) 知人や近隣住民などに、自発的に葬儀をする人がいる場合はどうか。「都市部の大半の自治体では、身寄りがない人の葬儀代を生活保護で賄うことを慣例化しています。生活保護の葬祭扶助(原則都市部では20万6000まで)を出せると規定していますから、生前に生活保護を受けていたかどうかにかかわらず、遺体の搬送や保管、火葬、読経などの費用が、この額の範囲で認められているからです。多くの場合、上限内でほぼ収まるようですが、実はこのやり方は国のルールに反しているのです」(終活に詳しいジャーナリスト) どういうことかというと、生活保護世帯の場合は、自治体は費用の4分の1だけを負担し、残りは国の支出となるのだが、旧厚生省は1963年の通知で、《民生委員が市町村等の依頼により行ったときは、「葬祭扶助」の適用は認められない》と明記しているのだ。にもかかわらず自治体は「総裁扶助」を活用しているわけだ。 自治体は、身寄りがない人がなくなると、戸籍をたどって親族を捜し、遺体の引き取りを打診する。親族捜しには時間がかかり、その間は火葬できずに遺体の保管を迫られる。近年は、引き取りを拒まれることも増えているという。 「厚労省保護課の見解はこうです。『民生委員などに依頼しているなら自発的とはいえず、墓地埋葬法に基づいて自治体が全額負担するべきだ』という内容です。ですから同省としては自治体に是正を求める方針で、近く実態把握に乗り出すとしています。ただ、ほとんどの自治体は、従来のやり方を長く続けてきたこともあり『依頼なしで葬儀の執行者が現れるなんて、あり得ない』と厚労省の見解を現実的ではないとのスタンスを取っています」(同) 「孤独死」多発、「多死社会」の到来で、特に都市部では、近隣住民らが自発的に葬儀をするとは考えづらく、国の言い分は時代に即していない。 まさに今、弔いの在り方が問われている。
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社会 2018年12月01日 10時00分
煩悩に負けた“乳揉み僧侶”は『東大寺』のナンバー2
たとえ僧侶と言えども所詮人間なのだということがよくわかった。わいせつ事件と最も遠い存在であるはずの僧侶があろうことか20代の女性の胸を触ったとして11月9日にわいせつの疑いで書類送検された。 その容疑者は、誰もが知る「奈良の大仏」が鎮座する世界遺産の華厳宗大本山・東大寺のナンバー2の高僧というから世の中は分からない。 女性の身体を触ったとして、奈良県警から地検に強制わいせつの疑いで書類送検されたのは、東大寺の前「上院院主」だった69歳の元僧侶。容疑は今年7月、アルバイトで東大寺に来ていた20代の女子大生に対し、境内にある施設内で胸を無理矢理何度も触ったというもの。女性は、すぐに警察に被害届を出していた。 全国紙の記者が顛末を明かす。「前上院院主が事実関係を概ね認め、すべての役職を辞任し、僧籍を返上したと、東大寺が16日に発表しました。前上院院主は『寺の信頼を損ね、お詫び申し上げる。信頼回復のためには、辞職と僧籍返上しかない』としたうえで、『弁護士に入ってもらい解決した』と説明したようです。実際に被害女性との間で示談が成立し、被害届が取り下げられたことを受け、奈良地検も15日付で前上院院主を不起訴処分にしています」 上院院主という役職は、東大寺トップの別当(住職)を補佐する僧侶で、歴代の別当が務めた要職。お水取りの舞台として知られる『二月堂』や東大寺最古の建物『法華堂』(三月堂)がある東大寺中枢地区「上院地区」の責任者である。前上院院主は、今年の東大寺二月堂の修二会(お水取り)で最上位の「和上」(授戒者)を務めていた。 この前上院院主は、東大寺学園中・高校を卒業後、大谷大学文学部仏教学科、同大学院博士後期課程を修了。この間、インド・マドラス大学でインド哲学を学んでいる。その後、大谷大学や花園大学などの講師を務め、東大寺塔頭住職、同図書館長、同大仏殿院主などを経てナンバー2の座に就いた。「前上院院主の祖父は東大寺200世別当で、父親は213世別当です。父は京大から東大大学院に進んだ学僧で、日本を代表する中世仏教史の研究者として有名です。妻はインド美術史研究家で、ジョン万次郎の子孫といわれています。また、息子も東大寺大仏殿副院主を務めています。これ以上ない毛並みの良さで、本人も真面目そのものの印象でした」(宗教ジャーナリスト) 由緒正しい血脈を受け継ぎ、半世紀以上も修行に励んでいたはずの高僧でも迷いが生じるとは…。下半身には、年齢も、立場も、人格も、信仰心も関係ないということを見せつけられた気がする。
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社会 2018年12月01日 06時00分
「大阪万博2025」に”LGBT特区”? SNS上のミスリードで思わぬ批判
23日に誘致が決まった「大阪万博」について、ネット上である噂が飛び交っている。 話題の中心にあるのは、「2025 大阪万博誘致 若者100の提言書」という資料の中にある「多様性に感動する万博」というチャプター。そこには「What's gender got to do with marriage. 」として、「大阪に『LGBT 結婚特区』を設定し、LGBT の人々の結婚を認め、応援していく。万博会場内にも結婚式場を作って、LGBT の人々が挙式できるようにし、万博開催後も LGBT結婚を応援する結婚式場として残しておく」などと記されていた。 しかし、これについてネットからは、「6年後も同性婚が認められてないってことを暗に示してる「特区って…LGBTは見世物じゃない」「大阪万博のLGBTへの意識はこんなレベルなんだと思ってびっくりした」といった批判の声が殺到。中には、冗談めかしてはいるものの、「国会議事堂と大阪府庁を燃やしてくる」といった過激な文章まで見受けられた。これらの批判の多くには、「大阪万博で提言されているLGBT結婚特区」「大阪万博がLGBT特区を取り入れようとしている」という文面も記されており、あたかも大阪府や大阪万博側が“LGBT 結婚特区”やLGBTのための結婚式場を作ると発信しているかのような印象付けがされている。 しかし、実はこの「2025 大阪万博誘致 若者100の提言書」は関西の学生の自主プロジェクト「inochi学生プロジェクト」のメンバーが16年に作成したもので、その年の12月に行われた「inochi学生フォーラム2016」で松井一郎大阪府知事に提出されたものの、大阪府や大阪万博がオフィシャルに提言しているものではない。 このため、ネット上からも「これがまるで大阪万博の企画であるかのような見せ方はやめるべき」「学生が自主的に作っただけの資料で、なんで万博を非難するの?」といった疑問の声が挙がっているものの、“LGBT特区”への批判がさらなるミスリードを呼ぶような事態となっている。 SJWの正義感が誤った方向へ進んでしまったがために起こった今回の事態。早々の収束を願う。記事内の引用について「2025 大阪万博誘致 若者100の提言書」よりhttp://inochi-gakusei.com/forum/teigen.pdf
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社会
都知事選 ラストサンデーで石原氏を袋叩き
2007年04月02日 15時00分
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社会
都知事選特集 占い師対決
2007年04月02日 15時00分
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社会
谷隼人が都知事選候補者を応援
2007年04月02日 15時00分
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社会
都知事候補 黒川氏がメイドさんと“合体”
2007年03月31日 15時00分
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社会
都知事選 ドクター中松、夜の渋谷交差点で新発明「回転舞台」披露
2007年03月30日 15時00分
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社会
都知事選 石原氏「厳戒歌舞伎町演説」で語った手柄話
2007年03月29日 15時00分
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社会
石原陣営に焦りアリアリ!? 今朝の政見放送でまさかの慎太“老”ぶし炸裂!!
2007年03月28日 15時00分
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社会
都知事選政見放送で仰天マニフェスト
2007年03月27日 15時00分
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社会
都知事選「浅草雷門で時間差対決、石原VSドクター中松」
2007年03月26日 15時00分
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社会
都知事選 浅野スニーカー街頭演説でセクシーポーズ
2007年03月24日 15時00分
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社会
都知事選 石原氏満員電車でGO!
2007年03月23日 15時00分
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社会
都知事選きょう告示、石原氏ら第一声
2007年03月22日 15時00分
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社会
桜金造都知事選正式表明
2007年03月20日 15時00分
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社会
都知事選 黒川氏が石原知事をホリエモン呼ばわり
2007年03月19日 15時00分
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社会
ホリエモン実刑
2007年03月16日 15時00分
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社会
丸山弁護士東京都知事選出馬へ
2007年03月09日 15時00分
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社会
石原カジノ構想消滅!?浅野氏に“追い風”吹く
2007年03月07日 15時00分
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社会
上層部スタッフが告発 NOVA 怪文書
2007年02月21日 15時00分