今回の新駅名は公募され、1位は高輪駅、2位は芝浦駅、3位は芝浜駅と無難な名前が並んだ。特に芝浜は、古典落語の演目にもなっている同地の旧地名の一つであり、望む声も多かった。高輪ゲートウェイ駅は130位であったものの、未来性があるため選ばれたといわれる。だが、ネット上では「ダサすぎるわ。最寄り駅として口に出したくない」「ムダに長い」「山手線の駅の中でここだけ浮いている」といった声が聞かれる。
高輪といえば、隣町の白金とあわせて高級住宅地といったイメージがある。その分「高輪」と「ゲートウェイ」のまさかの結びつきに、驚いた人も多そうだ。
予想外のネーミングセンスといえば思い出されるのが、2004年に起こった南セントレア市騒動がある。
愛知県知多郡美浜町と南知多町が合併するにあたり、新市名が公募された。こちらも上位には南知多市や美南市といったベターな名前が並んだが、なぜだか「南セントレア市」が新市名候補として合併協議会から発表された。
セントレアとは、2005年2月に開港した中部国際空港の愛称である。空港に近い立地をアピールしたい狙いがあったのかもしれない。候補名の中には、セントレアの文字を当てた「遷都麗空市」もあったという。ここまで来ると、キラキラネームというより、ヤンキーの落書きレベルのセンスだ。
これには地域住民から反対の声が相次いだ。特に、「変な名前の街に住みたくない」といった声が多かったようだ。そのため、合併協議自体が取りやめとなっている。今回の高輪ゲートウェイ駅も、そのような悪夢を呼び起こすのかもしれない。