社会
-
社会 2016年03月10日 10時00分
森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 この差は何だろう?
議員辞職をしたあとも、宮崎謙介元代議士に対するメディアの追及が止まらない。 2月25日号の『週刊文春』は、不倫相手のグラビアタレントのほかに、別の女性と“二重婚約”の疑惑があったと報じている。2月12日の記者会見で、宮崎氏が他の不倫の存在を否定しなかったのも、この記事が出ることを予期していたからなのだろう。 こうなってみると、宮崎氏の育休宣言は、単なるパフォーマンスにすぎなかったし、国会議員になったこと自体が、ナンパの手段だったのではないかと思えるほどだ。 言ってしまえばチャラ男にすぎなかった宮崎氏が再び政治家として復活する目は、ほとんどないが、そこでどうしても思い起こされるのが、橋下徹前大阪市長の不倫スキャンダルだ。 '12年7月に、今回と同じ『週刊文春』が橋下氏の愛人だった女性のインタビューを掲載した。 《「Hはナマでやっちゃう時もありました。橋下さん、お子さんが七人もいるんでしょ? 自分で『オレは的中率が高い』って言ってましたけど、私も若かったですから、『外出ししてくれたら大丈夫かな』ぐらいの軽いノリだったんで、あまり気にしていません(笑)。それと橋下さんはコスプレも好きでしたね。一緒によく行ってたバリ風のラブホテルにはコスプレの貸し出しサービスがあったんですが、私はスチュワーデスやOLの格好をさせられたことがあります(笑)」》 本人が事実関係を認めたことも、宮崎前議員と同じだ。ところが、決定的に違うのは、宮崎氏が議員辞職に追い込まれたのに対して、橋下氏は反省の弁を述べただけで、その後は何らお咎めなしだ。 この差は一体何なのだろうか。私は、大手メディアの扱いの差ではないかと思っている。宮崎氏の場合は、新聞やテレビが袋叩きに徹しているのに対して、橋下氏の不倫の場合は、報道がすぐに収束してしまったのだ。 そうした差が生まれる原因は、宮崎氏が吹けば飛ぶような小者であるのに対して、橋下氏は憲法改正の行方を左右する与党に近い大物だということではないだろうか。そして、もし本当に大手メディアがそうした権力に配慮した扱いをしているのだとしたら、私はメディアの自殺行為だと思っている。 もう一つ、私がおかしいと感じるのは、甘利明元経済再生相の現金受領事件についてだ。甘利氏は、大臣は辞職したものの、議員辞職はしていない。このまま逃げ切りの構えのようにもみえる。 しかし、国会があっせん利得罪を作ったのは、明確な職務権限がなくてもカネをもらって口利きをすれば、処罰できるようにするためだ。今回は、現金授受という明確な証拠があるのだから、これで逮捕ができなければ、法律の意味がなくなってしまう。 にもかかわらず、大手メディアは甘利前大臣の追及の手を緩めてしまっているのだ。 権力は必ず腐敗する。政権からすべり落ちて、一度は腐敗を断ち切ったはずの自民党は、スキャンダル続出で、もう腐敗を始めている。その腐敗は、大手メディアにも伝染しているのではないだろうか。
-
社会 2016年03月09日 14時00分
第45代米大統領 ドナルド・トランプ候補「暴言・失言」集(2)
続いて【雇用、貿易、外交政策】について。 「老いぼれ政治家が通商交渉で大負けしたせいで何百万もの雇用が失われた」 「ビル・クリントンがやった北米自由貿易協定を廃止し、提案されているTPPはゴミ箱に放り込む」 極端な反自由貿易、反TPP主義者。トランプ躍進でTPPは風前の!? 「世界同時株安は中国、お前らのせいだ!」 「大統領になったその初日に、中国を『為替操作国』と認定する!」 「偉大なアメリカを再現する」と叫んでいる以上、中国には脅威だろう。 日米安保については「アメリカが攻撃されても日本は助けなくてもいいなんて不平等条約じゃないか」とがなり、米軍駐留の意義を問われると「いなくなるとは言っていない。もっともっと金を払わせたい!」とまくし立てた。 「個人的にロシアのプーチンとは馬が合う」などという発言もあったが、シリアや北朝鮮などへの姿勢も含め、外交政策は曖昧だ。 さて、こんなトランプ候補が本当に第45代アメリカ合衆国大統領になったらどうなるのか−−。国際政治のセンセイに解説してもらっても面白くないので、この件については今、日本で最も“適任”と思われる丸山和也参院議員に聞いてみた。 「トランプの主張は、一見失言が多いように取られがちだが、実は極めて明快。アメリカは他人事に手を出さず己の幸福を目指せ、との主張だ。それは典型的な自由主義、個人主義の思想であり、アメリカ建国の理念でもある。そこでは日米安保もアメリカが余計な手を出している一例になり、アメリカはアメリカを、日本は日本を守れ、となる。銃は身を守るために当然必要と考えるが、日本は個人主義社会ではないから安全は国が守るものと考え、規制には賛成する。健康、医療、介護も自己責任と考えるのに対し、日本はすべて国や社会に要求する。つまり自由主義、個人主義を根幹とする彼の思想と、集団主義、規制主義の日本、日本人とはすべてが真逆なのだ。とりわけ大統領選からも分かるように、言論の自由は最大限尊重され日本のマスコミのように揚げ足取りに狂奔する愚かさは見られない。だから、彼が大統領になったら日本人はこれまで当然と思っていた価値観を根底から揺さぶられるだろう。しかし、これがかえって日本を見直す好機となるはずだ」 映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ主人公のマーティ・マクフライへのいじめを繰り返す悪役ビフ・タネンのキャラクターは、トランプ氏から着想を得ていたと、同映画の脚本家が暴露している。不動産王でカジノのオーナー、横柄な態度の大富豪。確かに“ヘアスタイル”もそっくりだ。 米紙『ワシントン・ポスト』が「指名を阻止するため、あらゆる手段を講じるべきだ」と異例の社説を掲載した。 彼を止めるには、映画のようにデロリアンに乗って過去に戻るしかない?
-
社会 2016年03月09日 10時00分
新党大地・鈴木宗男代表もソッポで早くもドロ船状態の民主・維新新党
巨大与党の自民党にどう対抗するか。以前から話し合いが進められていた民主党と維新の党による新党構想は、岡田克也民主党代表と松野頼久維新の党代表間で2月26日、3月中の合流でようやく合意に達した。しかし、新党結成前から両党関係者の間から聞こえてくるのはタメ息ばかりだ。 実際、結党前世論調査(2月20〜21日、産経新聞とFNNの合同世論調査)では、「期待しない」が63.1%となり、「期待する」の32.5%を大きく上回る始末。 加えてその“ダメ新党”に追い打ちをかけるような事態も起きた。 「岡田代表と松野代表が新党合意書を交わした、まさにその日、冷水を浴びせるように民主党の牙城でもある北海道の比例1位当選の鈴木貴子衆院議員が離党届を出すという、“貴子ショック”が襲ったのです」(政治部記者) 貴子氏といえば、新党大地代表、鈴木宗男氏の娘。離党理由は、4月の北海道5区補選や夏の参院選で、共産党との連携を模索しているためだという。 「しかし、それは表向きの話。そもそも共産党と宗男氏は以前から相容れませんからね。貴子氏も、北方領土問題では共産党の“全千島列島返還”は非現実的と指弾している。では、本当の離党理由は何か。自民党は補選や参院選で北海道で約40万〜50万票を持つ新党大地の宗男氏と極秘会談を続け、熱烈な協力を求めていた。その結果として、貴子氏の処遇も含め双方の思惑が一致したのです。つまり民主党は、仮に維新と一緒になっても先は見えたと、宗男氏から“三行半(みくだりはん)”を突き付けられたのです」(同) 出鼻をくじかれたような“世論調査結果”と“貴子ショック”にもめげず、新党結成後、今度は野党5党で参院選の協力に向けた協議を本格化させるという。しかし、夏の参院選比例代表の投票先でも、野党5党は与党の計45.7%に対し計26.3%(前出・世論調査)にとどまり、やはり状況は厳しい。 「要は、有権者にすれば今の民主党、維新は米大統領選のトランプ氏やサンダース上院議員のような斬新さも悪役もおらず、すでに泥船状態。岡田氏も松野氏も役不足。今回の合流に松井大阪知事の『ニセモノ(維新)が吸収されてよかった』とのコメントが言い得て妙です」(同) 有権者は看板を変えただけでは、もはや商品を買わないのだ。
-
-
社会 2016年03月08日 14時00分
第45代米大統領 ドナルド・トランプ候補「暴言・失言」集(1)
英紙『ガーディアン』(2月25日付)が早々とトランプ政権の誕生を予測し、その陣容と政策を「トランピズム」と命名した。1年前は“道化師”とからかわれたドナルド・トランプ候補(69)だが、今や大衆に強く支持されて共和党候補のトップを走っている。その理由は全身をポピュリズムで武装しているからだ。 「ポピュリズム、いわゆる大衆迎合主義というのは支持基盤がもろいので、トランプブームは一過性というシナリオも描いておく必要がある。ただ、8年前にオバマ大統領が『チェンジ』を掲げ、彗星のごとく登場したときのように、既存の政治と政治家に対する不満を一手に引き受け、国民に夢を抱かせるような候補者がトランプ氏以外に見当たらないのも事実です」(在米日本人ジャーナリスト) トランプ候補は、いわば民衆の“怒り”のはけ口となっているのだ。しかし、陣営には政策担当者がいない。それもあって、誰もトランプ氏の暴言・失言を止められないでいる。 まずは【移民、難民、イスラム教徒、女性蔑視】について。 「メキシコ人は強姦犯だ」 「(不法移民を締め出すために)国境に万里の長城を築く。ただし費用はメキシコ持ちだ」 「移民なんかクソくらえ」 高卒の保守層労働者にとって、メキシコ移民は自分たちの仕事を横取りする存在だ。暴言には違いないが、労働者は怨念を晴らしてくれたと拍手喝采を送った。とはいえ難民、不法移民は米国に1400万人もいる。彼らはすでに既得権益化し、強力なロビー活動を頻繁に行っており、簡単には解決できない。 「すべてのイスラム教徒の入国を拒否すべきだ」 この発言には与野党一体となっての非難の大合唱。イスラム教徒やメキシコ人排撃は、ポピュリズムの極端なアピールだが、そもそも移民の連邦国家がアメリカであって、WASP主流(白人エリート支配)という考え方が成り立つはずもない。 また、女性蔑視発言は大の得意技。特に強烈な2つを紹介しよう。まずは同じ共和党唯一の女性候補だったフィオリーナ氏について。 「あの顔を見てみろよ。誰があんな顔の奴に投票するってんだ?」 民主党ヒラリー・クリントン候補にはこんな一言。 「夫を満足させられないヒラリーが、アメリカを満足させられると思うか?」
-
社会 2016年03月08日 10時00分
東芝の迷走で日本郵政・西室社長に急浮上する退任論
日本郵政の西室泰三社長(80)に退任論が急浮上した。2月8日から都内の病院に検査入院していたことが先ごろ明らかになったが、退院時期は未定だという。公務復帰のメドが立たなければ業務に支障をきたす。 市場筋は「一気に社長交代へ突き進む」と騒々しい。昨年11月の郵政3社同時上場に際し、本人は「株主総会に2回出席する」、すなわち2017年6月総会まで社長を続けると宣言した。しかし、続投には当時から異論が続出。官邸サイドからは「上場を花道に勇退すべき」との“けん制球”が飛んでいた。郵政ウオッチャーが苦笑する。 「西室さんは東芝で社長、会長を務め、その後のトップ人事にも深く関与した“東芝のドン”です。だから郵政トップとしての会見でも、古巣の際どい内幕にまで口を滑らせて周囲をヒヤヒヤさせた。むしろ彼こそが『東芝迷走のA級戦犯』と名指す声さえある。彼の存在を苦々しく思っている面々は『お引き取り願う大チャンス』と捉えているでしょう」 今回の入院については、大掛かりな粉飾決算に手を染めた「東芝の心労」説もくすぶる。西室氏の後を継いだ3代の社長が刑事責任を問われる可能性が出てきており、下手をすると西室氏にも波及しかねないとの見立てだ。また、株式上場にしても、郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の3社ともマイナス金利政策の影響もあって、今や株価は暴落の一途。花道どころか、投資家から激烈ブーイングを浴びているのが実情なのだ。 「関係者の関心は“ポスト西室”に移っていますが、西室さんは旧大蔵省出身の社長が2代続いた後に就任した。ここでトップが官僚OBに逆戻りすれば、何のための民営化かと非難されかねません」(経済記者) 民間から担ぎ出そうにも、政権党の強い意志で民営化した郵政は“伏魔殿”みたいなもの。それを承知で引き受ける者など、簡単には見つからないだろう。
-
-
社会 2016年03月07日 14時00分
人が動く! 人を動かす! 「田中角栄」侠(おとこ)の処世 第9回
「田中しゃん、実はGHQ(連合国軍総司令部)の命令により近々の衆議院の解散・総選挙が決まっておるんじゃ。ために、われわれは今の大日本政治会を解散、新しい政党で戦うべく日本進歩党を結成した。しかし、この総裁候補に2人が名乗りを挙げ、双方一歩も譲らない状態となっておる。やむなく、党としては選挙資金などの必要性から、早く300万円をつくった方を総裁とすることを決めた。自分は町田忠治を推しているのだが、何とか融通願えないものか…」 終戦から10日目の昭和20年8月25日未明、田中角栄は折から「田中土建工業」の仕事で渡っていた朝鮮から何とか帰還船にもぐり込んで舞鶴軍港に到着、帰国を果たした。まだ終戦のドサクサで混乱、帰国は女、子供が優先であったが、田中角栄の「角」の字をくずして書くと「菊」とも読め、どうやら女性込みということで田中土建工業一行6名は優先帰還の途に就けたというエピソードがある。もっとも、朝鮮での理研関係の工事費2000万円、現在換算すれば100億円近いカネをポンと朝鮮軍の要求で支払うことを了承していたことが、真の優先帰還の理由ともされてはいる。 さて、冒頭の話。戦後政治の混乱の中で、その年11月、戦前から「寝業師」として聞こえていた大麻唯男という代議士から、突然、新橋の料亭「秀花」に呼ばれて切り出された話であった。時に、大麻は田中土建工業の顧問である。ちなみに、後に田中と「政商」としてロッキード事件にも絡む小佐野賢治をつなぐことになる大物弁護士の正木亮もまた、顧問の1人であった。 当時の300万円は、現在のカネで10億円ほどになる。田中はこれを、二つ返事で承諾したのである。朝鮮への100億円近い“置き土産”ともども何とも気前がよく、田中土建工業でのもうけぶりが知れる。田中、27歳であった。 その話から2週間後、再び大麻から連絡があった。田中が会ってみると、今度は衆議院が解散した後のその選挙に出馬してみないかということだった。大麻はいかにも「寝業師」らしく、こう田中の心を揺さぶった。 「あたしはね、田中しゃん、あーたに惚れておる。頭は切れる。実行力もある。カネも切れる。こういうしぇいねん(青年)こそを、今の日本は求めておる。しかるに、わが党にはなかなかいい候補者がおらん。あーたはあたしを助けてくれたが、今度はしぇいねんとして、何とか国家の再建に力を貸してもらえんものか。是非、立候補してくれましぇんか。あーたは15万円(現在の約5000万円)ほどのカネだけ出して、黙って1カ月おみこしに乗っておればよろしい。あたしが当選を請け負いましゅ」 しかし、田中は迷った。除隊後の「社会のために何かお役に立ちたい」との気持ちの高まりの一方で、事業をそう簡単に放り出すわけにもいかなかったからだった。結局、迷った揚げ句2週間後に立候補を決断した。後に首相になった際、その政治姿勢のキャッチフレーズを「決断と実行」と定めたように、一度こうと決めた後の田中はブレを見せないのが特徴だ。何事にも、一気にエンジン全開となるのである。 年が明けての昭和21年1月中旬、突然、当時の新潟県柏崎市本町七、閉鎖した旧市川百貨店跡にとてつもない大看板が出現する。1メートル四方の字で、「田中土建工業新潟支店」のペンキ書き。付近の人たちはナニゴトかと面喰らったのは言うまでもなかった。来たるべき総選挙は3月11日公示と決まり、東京から田中土建工業の社員を動員、ここを選挙の本拠地とするというデモンストレーション、宣戦布告ということであった。 時に、田中の“胸算用”は事業取り引きのある新潟の理研グループ関連会社従業員3万人を軸にその家族、係累、出身校の二田尋常高等小学校の校長で県下に人望のとどろいていた草間道之輔を中心とする教育界の人脈、戦友、さらには父・角次の牛馬商仲間などの支援を得て「当確」というものであった。この戦後第1回目の総選挙は大選挙区制で定数8、田中はこの新潟2区の当選ラインを4万票とはじいたのだった。 一方で、このころの地元での田中の評判と言えば、東京でひと山当てた「成金」どまり。“落下傘候補”の上、所属政党の日本進歩党がそもそも大政翼賛会系であり、非翼賛会系の自由党、あるいは「日農」など農民や労働者の支持を受ける社会党などからは「日本進歩党の戦争責任は大」なる声を上げられるなど、いささか党のムードも盛り上がりを欠いていた。それでも、父・角次は「おらのとこのバカが選挙に立つと言っとるけ、困ったもんだがよろしく頼む」と、牛馬商仲間にいささか誇らしげに吹聴して回っていたものだった。 しかし、“初陣”「日本進歩党公認・田中角栄」の思惑は大ハズレとなるのである。(以下、次号)小林吉弥(こばやしきちや)早大卒。永田町取材46年余のベテラン政治評論家。24年間に及ぶ田中角栄研究の第一人者。抜群の政局・選挙分析で定評がある。著書、多数。
-
社会 2016年03月05日 17時44分
犬を飼うと若返る? ペットが人にもたらす効果とは
道を歩いていると、ペットを連れて歩いている方をよく見かけます。ペットというと定番はやはり犬や猫ですが、なかには鳥や爬虫類、さらにもっと珍しい動物を飼っている方もいます。 ペットを飼う理由は人によって様々。関わりもとても深く、歴史も長いですが、いったいなぜ人はペットを飼うのでしょうか。 医師の小田切ヨシカズ先生に、ペットを飼うことによってもたらされる効果など、医学や生物学的な面からお話をお聞きしました。■可愛らしさが赤ちゃんと共通する 「人間の赤ちゃんを見たとき、多くの人が可愛いと思います。こうした感情を湧き立たせる要因として見た目の可愛らしさが挙げられますが、同様の特徴をペットに見出すこともあります。人間の赤ちゃんの特徴として、体の割合に対して頭が大きく、目が丸く大きい。手足も短く全体的に丸っこいというのが挙げられます。これをベビーシェマと言います。人がベビーシェマを目にすると、心に『放っておけない』『守ってあげたい』といった感情が芽生えます。ペットを飼う理由として、このベビーシェマも要因のひとつとして挙げられるでしょう」■ペットがリラックス効果をもたらす 「動物にはグルーミングという行動があります。お互いに毛づくろいしたり、ノミ取りをしたりする行為ですが、これにはリラックス効果も含まれていると言います。撫でることで血流が促されるという効果によるところもありますが、緊張がほぐれることで、セロトニンやオキシトシンといったホルモンが分泌し、リラックス効果が促されます。これは、受けている側にも行っている側にも効果があり、人間がペットを撫でることで癒しを与えてもらっているということに繋がってきます」■アンチエイジング効果も! 「ある研究によると、『犬を飼っている人の精神的な幸福度は、飼っていない人よりも高い』という結果が出ています。また別の研究では、『犬を飼っている65歳以上の人は、犬を飼っていない人に比べて運動量が多く、肉体的にも10歳近く若い』という結果も。やはり、犬を飼うと散歩がどうしても必要になり、必然的に運動量も増えます。他のペットでも、世話などの面で体を動かす機会も増えるでしょう。そこにリラックス効果なども加わって、アンチエイジング効果が促進され、老化防止に繋がります」 心に余裕がなく時間もないと思っている方でも、ペットを飼うことで逆にゆとりを持つことができたという方。奥様や旦那様に先立たれてしまい悲しみにくれていたところで、ペットを飼うことで生きがいを見出したという方もいるそうです。 ペットを飼うことには様々な意味があります。得られる効果は本当に大きい。時に“家族の一員”と表現されますが、それも頷けるところですね。【取材協力】小田切ヨシカズ湘南育ちのサーファー医師。ワークライフバランス重視の36歳。現在、横浜の内科クリニックに勤務中。
-
社会 2016年03月04日 10時00分
安倍首相が目論む「北方領土2島返還(4月)」で衆参ダブル選挙
株の連続大暴落に急激な円高と、阿鼻叫喚の日本経済。昨年暮れから今年にかけ、イギリスBBCや主要海外メディアも様々なエコノミストを総動員し、「アベノミクスの終焉」を謳い始めている。実際、GDP伸び率('15年10〜12月期)は前期比マイナス0.4%、年率に換算してマイナス1.4%と2期ぶりにマイナス。この大ブレーキは通常であれば内閣が吹っ飛ぶ緊急事態なのだが、当の安倍首相は強気一辺倒。その理由は何なのか。 「日本経済の基礎=ファンダメンタルズは良好。景気は緩やかな回復に向かう」 2月15日、衆院予算委員会の集中審議でこう発言した安倍首相の自信ぶりの背景を、全国紙編集委員がこう解説する。 「景気低迷に安倍首相は相当落ち込んでいたのですが、様々なカンフル剤をぶち込む仕掛けをした。そのひとつが、敵視していた財務省に頭を下げて行った日銀のマイナス金利。もうひとつが、ロシアのプーチン大統領対策です。北方領土問題の解決で、景気回復と支持率アップを一挙に狙う。マイナス金利効果はいまひとつですが、この一か八かのプーチン対策が、ここへ来て成功を収めつつある。そのため安倍首相からあんな強気な発言が出るわけです」 危機一髪の安倍内閣浮上説を裏付けるのが、2月に流れ始めた《安倍首相が4月から5月上旬、ゴールデンウイークを目途にロシアを訪問し、プーチン大統領と会談する方針を固めた》との報道だ。 「今年10月は、日ソ共同宣言発布から60年の節目に当たる。安倍首相が首相就任の'12年から、このタイミングでの北方領土解決を夢見ていたのは事実。そう簡単にはいかないが、微かな望みで'14年前半の訪ロでのプーチン会談に淡い期待をつないでいた。ところが、それを絶望視させたのが、ロシアのクリミア併合問題。欧米は足並みを揃えロシアの経済封鎖を行い、日本もアメリカに同調せざるを得なくなった。以来、日ロ会談は暗礁に乗り上げたのです」(外務省関係者) しかし安倍首相は、その閉ざされた環境の中でも打開の道を模索し続けた。昨年のG20でもプーチンの感触を確かめ、このほど努力の甲斐もあって1月の電話会談で訪ロが正式決定。しかも関係筋によれば、その会談で一気に北方領土問題解決の方向が濃厚になったというのだ。 先の外務省関係者が喜びを抑えつつ打ち明ける。 「その背景には、プーチン側の事情が大きい。何しろロシア経済の要である原油価格が、今や通常1バレル50ドル前後から20ドルに大暴落している。それに連動してガス価格も下がり、クリミア問題による欧米の経済制裁でロシア経済は崩壊寸前。これを救済してくれるのは日本だけと、プーチンが安倍首相に擦り寄ってきたのです。しかし、問題はアメリカ。ロシアとの協調を許しませんからね」 そこで安倍首相はオバマ大統領に、事あるごとに10月の日ソ共同宣言60周年でも領土問題が未解決のままの屈辱を訴え、ロシアを訪れた際は首都モスクワへは行かず地方都市で非公式会談を選択するなど、最大限アメリカの意向に配慮する姿勢を見せた。 「それでようやく、アメリカは何も言わなくなった。北方領土問題解決と訪ロにゴーサインが出たと判断した安倍首相は、さっそくプーチンと電話会談したわけですが、ここからが重要」 とは、先の外務省関係者。 つまり、今の原油安の根本原因は、イランとサウジアラビア関係の危機。アメリカは敵視していたイランの核開発を黙視し、サウジからイランに乗り換えつつある。イランは経済制裁解除により一気に原油増産の動きに出ており、これが原油安の思惑につながっている。 「ロシアにすれば、1バレル20ドルで経済崩壊より、日本に30〜50年、しかも1バレル35ドル程度で日本が原油、ガスを長期購入してもらえれば安定収入となる。安倍首相は、そのラインを北方領土返還とセットならOKのニュアンスを伝え、背に腹は代えられないプーチンは乗り気になったといいます。安倍首相もプーチンも大勝負と見ている姿勢は、これまで北方領土問題に“解決済み”としていたラブロフ外相が4月、地ならし役で公式訪日することにも表れています」 また、別の外務省関係者は言う。 「安倍首相は、詳細を詰める事務方会談のため、ロシアスペシャリストの前ロシア大使、原田親仁氏を日ロ関係担当大使に任命している。対するロシアは、北方領土解決済みの強硬派でキレキレのモルグロフ外務次官をぶつけてきた。これは今回、双方がいかに本気かを表しており、2月15日に行われた協議も相当いい感触で終わったと聞いています」 いよいよ濃厚となった安倍・プーチン会談に、自民党関係者はこう勢いづくのだ。 「うまくいけば日ソ共同宣言に沿った歯舞・色丹2島返還で内閣支持率は急上昇、北方領土景気で日本は大フィーバーする。その勢いで夏、安倍首相は衆参ダブル選挙を仕掛け圧勝だ」 最後に残された手は、吉と出るか凶と出るか。
-
社会 2016年03月03日 10時00分
森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 日銀とアベノミクスの挫折
1月29日に日本銀行がマイナス金利を導入してからたった2週間で、日経平均は2500円も下がり、対ドル為替は10円も円高になった。日銀はもともと、円安・株高を狙っていたはずだ。それが真逆の結果を生んでしまったのは、一体なぜなのか。 マイナス金利導入の波及効果を、日銀はこう考えていたはずだ。銀行が日銀に資金を預ける際の金利をマイナスにすれば、銀行はその資金を外貨投資や国内融資に振り向ける。さらに外貨投資が活発になれば円安に向かうから、輸出産業への追い風となる。一方で、融資が拡大すれば企業が設備投資を増やすから、GDPをダイレクトに拡大できる−−。 ところが、この日銀の目論みは成立しなかった。まず、銀行は海外投資には向かわなかった。昨年末のゼロ金利解除以降、米国経済は変調をきたしている。欧州経済は、債務危機を引きずっている。中国経済は輸出鈍化で急減速しているし、ロシア経済は原油安でボロボロだ。つまり、世界に投資先がないのだ。 一方、日本も10〜12月期の実質GDPがマイナス成長に陥るなど、経済は失速の状況にある。そんななかで、たとえ銀行の融資が受けられると言っても、積極的に設備投資をする企業はない。 結局、日銀という最後の資金の引き受け手を失ってしまった銀行は、それを国債投資に振り向けた。当然、国債は値上がりする。その流れに海外投資家も乗っかって、国債がマイナス金利になるまで、暴騰してしまったのだ。 トヨタが今年度に想定した1ドル=115円の相場を上回って進んだ円高は、日本の景気を一層冷やすことになるだろう。日銀のマイナス金利導入は、完全に裏目に出たのだ。 もともとマイナス金利政策は、日銀の金融政策決定会合でも賛否の意見が真っ二つに割れ、黒田総裁が押し切った形だった。黒田総裁が異例の施策に踏み切ったのは、国債のタマがなくなってきたからだろう。日銀がこれ以上国債を買えば、国債価格が暴騰してしまう。その判断が正しかったことは、今回の国債価格暴騰で証明された。ただし、日銀の最大の過ちは、日本経済がすでに相当悪化していることを見抜けなかったことだ。 それでは、日銀はどうすればよかったのだろうか。いまになって日銀は外国為替市場でドル買い・円売り介入を行って、円安誘導を目論んでいるようだが、それは一時的な効果しか持たない。 私は、当面日銀がやるべきことは、日本株を買うことだと思う。日銀は、すでにETF(指数連動型上場投資信託受益権)の保有残高が、年間約3兆円のペースで増加するよう買入れを行っている。つまり、年に3兆円も株を買っているのだ。それを思い切って増やせばよい。 国債と違って、いまはみなが株を売りたがっているから、タマはある。しかも、株価が安いのだから、絶好の買い場だ。もちろん株式にはリスクがあり、日銀のバランスシートを痛める可能性はある。しかし、その勇気を持つべきだ。 もちろん、中長期的には消費が増える施策が必要となるが、それは政府が考えることだ。日銀はすぐに行動に出るべきだろう。
-
-
社会 2016年03月02日 12時00分
お金が人生をダメにした清原和博に待ち受ける茨の道
覚醒剤所持で警視庁に逮捕された元プロ野球選手の清原和博容疑者(48)に一つの謎が浮き彫りになってきた。捜査本部が押収した預金通帳から判明した残高はたったの数十万円。清原といえば23年間のプロ野球現役生活で約55億円超の年俸を稼いだ名選手だ。 「今でも球界で伝説として語られているのが巨人と4年契約で結んだ年俸4億5000万円。CMやテレビ、イベント出演などの副収入を含めれば軽く70億円以上の収入があったはずです」(捜査関係者) 今回、それらのお金がすべて跡形もなく消えてしまった。清原容疑者は一体、何に使ったのか!? 「大きくいって3つです。1つは飲み代。現役時代から銀座、六本木で飲みまくり、常に高級クラブの常連だった。一晩に数百万を使うことはざら。ひと月のカード代が数千万円になっていたそうです。しかも、その場には必ず球界の後輩や同僚、果ては大物OB、さらにはテレビ局のスタッフもいました。もちろん愛人に対するお手当ても含まれる」(芸能プロ関係者) もう1つは唯一の趣味だった車だ。21歳の時に2000万円のフェラーリの購入を皮切りに次々と高級車を乗り回していた。 「ベンツ、ポルシェ、ベントレー、ロールスロイスを半年や1年おきに乗り換えていた。球界では『車だけで10億円を使った』と噂されている」(芸能事情通) しかし、'14年に週刊誌で薬物疑惑を報じられてから生活が一変してしまう。主な収入源であったテレビやCMの仕事が激減。その半年後には離婚を発表し、坂を転げ落ちるように東京・渋谷区の億ションを手放したばかりか愛車も売り払うほど生活が困窮したのだ。 「最後は覚醒剤の購入資金に収入を使ったんです。そもそも清原のような芸能人は通常の3〜5倍の値段を吹っかけられる。70億円なんてあっという間になくなったはずですよ」(同) 清原容疑者は保釈後に自己破産すると宣言しているという。芸能界の復帰はもはや絶望的だ。
特集
-
あかつ、アメリカ・アポロシアターでの「動きで笑わせるネタ」は世界にも テレビに年数回でも出られる自分は「持ってる」
芸能
2025年10月03日 12時00分
-
TKO・木下、篠宮との一件を明かす 目標は「タイと日本のハブ」 挑戦に対する厳しい声には「どうでもいい」
芸能
2025年09月26日 18時00分
-
-
元ボーイフレンド・宮川英二、最大の挫折は「M-1グランプリ」 セカンドキャリアは、芸人やお笑いサークルの学生の就職支援 芸人の給料も赤裸々に語る
芸能
2025年09月18日 17時00分
-
岡平健治「19」解散は「お金の問題じゃない」 岩瀬敬吾、地元に戻るのを「止められてよかった」 今後はバラエティーで「ポンコツっぷりを見て笑ってほしい」
芸能
2025年08月05日 23時00分
-
misono、家族について「マジで気持ち悪い家族」 「⼦ども⾃然にできると思っていたけど……」と不妊治療の再開、明かす
芸能
2025年09月16日 11時00分